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カビゴン/対戦

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このページは、カビゴンの対戦での扱い、及び育成論を記述するところである。キョダイマックスのすがたについてもここで述べる。

カビゴンの歴史

第一世代

シナリオ中に捕まえられることから、ポケモンリーグ初期から登場、全国大会では使用者がいなかったが、ポケモンリーグのグランドチャンピオン大会では6チームつ中3チームが使うなど人気を集めた。HPが160とラッキーには及ばないも序列2位でずば抜けて高く、攻撃も序列6位とノーマルでは一番高い。反面それ以外は低く、特に素早さヤドランパラセクト並の鈍足。しかし有り余るHPと相俟って物理耐久はフリーザー以上、分割前なので第二世代以降のぶっ壊れではないものの特殊耐久も十分。

攻撃技は豊富ではかいこうせんを筆頭に、のしかかりじしんいわなだれじごくぐるま、切り札にじばくも覚える。特殊技はふぶき10まんボルトなみのりだいもんじサイコキネシス、補助にはドわすれ+かげぶんしん+ねむるの耐久型も。ケンタロスの存在により影に霞んでマイナーだったが、実はタイプ一致はかいこうせんの最強の使い手で密かな実力者。かくとうはマイナーだったので弱点こそ突かれにくかったが、やはり素早さがネックで実力を発揮する前に落ちることもしばしばあった。

それに対しケンタロスは耐久・攻撃共に劣るも素早さが高いことから、当時の急所率の仕様上素早さで火力を上乗せでき、結果的に物理ダメージの期待値が遥かに上と言うことでカビゴンは一般ポケモンの最強の名を欲しいままにした。はかいこうせん使いとしては素早さ≒急所率が高いケンタロスと比べて分が悪く、じばく使いとしても当時の仕様ではミュウツーを確定1発にできないなど、不遇な点が多かったためマイナー寄りのポケモンに落ち着いた。一応マリスタ環境初期は使用頻度が高かった。

上記の通りこの世代は上から叩かれての急所での事故死、こおり状態を引いての詰みが怖かったため耐久型として使うのは危険であり、じばくで1:1交換に持ち込む型が主流であった。

大会実績としては、ニンテンドウカップ'98の決勝戦進出者の手持ちに入った実績はある。同大会地方予選ではそこそこ使われており、関東大会1日目予選優勝の実績も残していたため、もし決勝大会でエントリーされなければニンテンドウカップ'99で引っ張り蛸になった可能性がある。ただ、ゲーム中で捕獲できる個体が丁度レベル30であり、育成を間違えるとその個体はレベル超過でニンテンドウカップ'98に出場できなくなってしまうため、それを恐れて未育成のまま投入してしまったケースも実際の大会では少なくなく、努力値が振られていない個体を使うことが実際の大会では多かった。そのために「カビゴン=弱い」というイメージが付き、決勝大会では使用率が伸びなかったのだという見方もある。

第二世代

第二世代では立場が逆転、特防の種族値が65から110に一気にアップ。これは特殊分割強化組の中ではエビワラーサワムラー特殊35→特防110)に次ぐ伸びになる。圧倒的なHPと相俟ってハピナスに次ぎ、禁止級のホウオウルギアに匹敵する屈指の特殊耐久になった。防御は低いもののHPで補っているため物理耐久も意外と高く、ミュウオムスターに僅かに劣る程度。物理・特殊両面で非常に高い耐久を有し、特に特殊耐久は多くの特殊アタッカーにとって壁と言われていた。

技はメインのはかいこうせんが弱体化した代わりにすてみタックルが強化。反動もあるが、HPの高いカビゴンとは相性が良く、じばくだいばくはつ、はかいこうせん、溜め技、急所を除けばガラガラじしんヘラクロスメガホーンに次ぐほどの決定力でこれはサイドンのじしん以上である。サブはじしんが多く、この2つだけでエアームドプテラ以外に等倍が取れるようになり、ケンタロスと同様、すてみタックルとじしんに加えのろいねむるが基本型でエアームド対策によくだいもんじも覚えている。

補助技は高確率でのろいが採用され、素早さダウンのデメリットも元から遅いカビゴンには関係なく、一回積んだだけで物理耐久はハガネールを凌駕するようになり、防御の低いカビゴンの死角が消滅する。壁貼りなどのサポートが必要不可欠だがはらだいこもあり、決まれば暴走する。一見するとカビゴンの素早さではらだいこを運用する余裕はなさそうだが、カビゴンほど特殊アタッカーに強ければ、特殊アタッカーが交代した隙にみがわりを張ってはらだいこを積むチャンスを得ることもできた。ねむる+ねごととも相性が良く、のろいもあれば物理・特殊両面で落とすことがほぼ不可能な浮沈艦と化す。切り札にレベル依存になったじわれ、威力が強化されたじばくまで覚え、狂った力を手にした。

先制急所に先制催眠、そして先制凍結のリスクも減り、第二世代の全ての環境が見方し、一般ポケモン最強の座に君臨。サンダーガラガラに並びニンテンドウカップ2000の三巨頭に数えられたが、その中でも最強だろう。ミュウツーホウオウルギアミュウセレビィら禁止級にすら匹敵する鬼神の如き強さで他を圧倒した。

じわれはカビゴン同士のミラーマッチで特に光り、ニンテンドウカップ2000決勝大会1回戦第3試合がその好例であった。マリオスクール番組代表のカビゴンがじわれを3回打ち、相手のエースのカビゴンを始めとして愛知大会代表のポケモン2体を処理する大活躍。

ニンテンドウカップ2000では決勝進出11人中9人が使用していた。

努力値の仕様により全ステータスに全振りが可能であっため、当時のカビゴンはカビゴンの歴史の中でも最も耐久性能が高いと言っても差支えが無かった。

世代初期にはなみのり型が使われた。一見カビゴンの特攻特殊技を活かせないようだが、実はこの世代ではノーマルとみずの組み合わせで全種族に等倍以上を取ることができた。しかしのろいを積んで火力を上げれば半減でもごり押しが効くことが周知されて以降はなみのり型は廃れた。ニンテンドウカップ2000東京大会代表は予選にはらだいこみがわりを両採用した型を使用していたが、これは同大会でよく見かけられたじばく+カウンターによる対面型カビゴンへの対策であった。

レベル配分のないレベル30戦である「モバイルカップ2001」ルールではケンタロスが相対的に弱体化してサンダーススターミーなどの特殊速攻型が流行ったため、そういった素早い特殊型への対策としてますます選出が増えた。

第三世代

努力値の仕様変更によって実質的に耐久力が弱体化。急所のランク補正無視の仕様が変更されたこともあって、物理技が急所に当たり沈むケースも目立つようになったが、それでも一定の使用率を保っていた。XD以降はじばくじわれも再獲得し強化された。ダブルバトルでは素早さの低さが祟って集中攻撃で返り討ちにされるため当初は二線級であったが、じばくの獲得によって一転してダブルバトルでも活躍を見せるように。じばくやじしんなどの味方を巻き込む全体攻撃はダブルバトルでシングルバトルと同じく100%と下降補正なしの威力を発揮するので、火力面では極めて恵まれていた。この世代は火力インフレを起こす前であったため、ダブルバトルですら対面次第ではのろいを積む余裕があった。この世代からは耐久力と火力を兼ね備えたハピナスがライバルになる。ポケモンリーグ2005中学生以上の部では決勝進出者9人中6人が使用。素早さの調整に関してはまひした130族や無振りカビゴンを抜けるように実数値51に調整され、それを基準にいたちごっこのように素早さを調整したカビゴンが現われ、仕舞いにはポケモンリーグ2005中学生以上の部で優勝者したカビゴンの素早さは無振りのガラガラならVやV近くでないかぎり抜けるように61に調整された。

世代展開期当時、努力値は大会上位などを目指すのでなければ、性格をわんぱくかいじっぱりにして攻撃と防御に各252振りしたのが一般的であった。努力値仕様変更により低い防御を補う必要性が高まったのである。

シングルバトルでは第二世代でも多く見られたようにねむるのしかかりのろいによる耐久型がざらであり、むしろアタッカー寄りの構成はシングルバトルでは少なかった。スイクンめいそうを持っていないかぎりカビゴンには敵わなかった。そんなスイクンはカビゴンと組むと強く、スイクンで物理を受けてカビゴンで特殊を受ける「カビスイ」はコロシアム以降の展開期のオフ会では対策必須の定番コンビとなった。エアームドへの打点としてだいもんじを持った型もあり、その場合は素早さに下降補正を掛けたゆうかんやなまいきが性格として好まれた。

第四世代

きあいだまの登場、火力を増強する道具の増加によって、特殊受け兼アタッカーとしての地位が低下。物理技でもインファイトが致命的になり、シングルバトルでの需要は激減。第三世代から物理受けとして猛威を振るっていたエアームドはねやすめを獲得したことでだいもんじで始末することができなくなった。ライバルポジションのハピナスは眠り技の強化で妨害性能が向上、あまえるの獲得で物理受けもある程度こなせるようになり、受けとしてもカビゴンは分が悪くなった。自爆技もベロベルトの方が高火力を出せるようになってしまった。それでもシングルではなお需要があり、ダブルでもじばくがまだ火力として役に立ったこととトリックルームの登場によって立場を保っていた。バトレボのろいを積みながらあくびを不利な相手を流すトリパ仕様のカビゴン、いわゆる「トビゴン」が発祥。

だが、プラチナではばかぢからがむしゃらトリック教え技になった影響で簡単に切り崩されるようになった。ダイヤモンド・パールの時点で地位は若干低下していたが2007公式リーグ全国大会決勝トーナメントでは中学生の部で6人中3人ずつが使用しており、優勝メンバーの1体となっている。プラチナでさらに相対的な弱体化を受けた中で、2010年にGSルールで行われた公式大会ではじばく無しの技構成をしたカビゴンが兵庫大会と佐賀大会で優勝している。

ダブルバトルのカビゴン入りのスタンパとしては、WCS2009千葉大会の優勝を果たした、ラティオスメタグロス、カビゴン、ギャラドスの4体で固めた「ラティグロスカビギャラ」が有名であり、これを考案して結果を残した同大会優勝プレイヤーのハンドルネームをそのまま取った「ロマンサースタン」の名でも知れ渡った。2009年のラストチャレンジで準優勝を果たした「クレセグロスカビギャラ」はそのまま「ラティグロスカビギャラ」のラティオスの枠をクレセリアに変えたものとなっていた。WCS2009岡山県予選Bカテゴリ準優勝者も使用しており、そのパーティはLv1ドーブル、Lv49カビゴン、Lv49ヨノワール、Lv49メタグロスと、トリックルーム下で同型のLv50最遅個体抜きを意識したものであった。WCS2009日本大会グループBのFINALステージ進出者8人中7人が使用するなど、相変わらずの使用率であった。

はらだいこを積んでから味方がじこあんじを使うコンボも環境の主流の動きであった。はらだいこによるHPの消耗が激しいため、カビゴンではなくじこあんじを使ったポケモンを本命とする場合が多かった。

ただ、そんなカビゴンにも欠点は存在しており、低い素早さ上に素の素早さからじばくするとみがわりで受けられるというものがまさにそれであった。みがわりはコストとなるHPさえ残っていればまもると異なり連続で使用できたため、対策として好んで取り入れられた。また、一撃必殺技での事故死も怖く、中には本来有利ではないポケモン2匹が一撃必殺技でカビゴンに集中砲火をするケースも見られたが、これはカビゴンがダブルバトルの1トップとなったからこそとも言える。

第五世代

数々の強力なかくとうポケモンの登場、しんかのきせきの登場、既存のポケモンの強化など、逆風が強かった。じばくのさらなる弱体化によってダブルでの活躍も陰りを見せるように。シングルではカポエラーの増加などもあって、真剣勝負の場からはほぼ姿を消した。それでもこの世代で猛威を振るったラティオスに対しては非常に有利で、ラティオスを狩るためだけにこだわりハチマキを持たせたおいうち型が導入されることもあった。

第六世代

フェアリーメタのどくタイプの需要増加によってめんえき型のカビゴンに注目が集まった。だがしんかのきせきと相性のよいポケモンには受けとして対抗できず、メガシンカルカリオバシャーモが強化されたこともあったので相変わらず立場は厳しかった。

PGLレーティングバトル統計データを見ると、XYリーグではじしんおんがえしかみくだくねむるが主流技となっていることがうかがえ、ORASリーグではじしん、からげんきを主流としながらもテンプレが存在していないと見られた。性格はいじっぱりが主流であり、耐久に補正を掛けるなら特防特化できるしんちょうがメインであった。通常環境ではそれほどトリパとのシナジーは考慮されていなかったと思われる。持ち物はフルアタック構成と高い特防の2つとの相性が良いとつげきチョッキが好まれ、特性の最大母数としてはより腐りにくいあついしぼうが挙がっていた。

第七世代

フィラのみなどの混乱木の実HP半分回復に強化され、隠れ特性くいしんぼうと併せてはらだいこ+リサイクル型が実用的な戦術として広まる。専用ZであるカビゴンZも登場しており、従来ののろいじばくも強力だったため型の読まれにくさが非常に強力であったと言える。ダブルバトルでは10まんばりきの習得も大きい。

シングルバトルではトリパが主流の一つとなる中で、トリックルームにただ乗りする機会は決して少なくない。レーティングバトルSMリーグシーズン5にカビゴン、グライオンエアームドの3体で受けループを行う「カビグライムドー」構築のパーティがレート2175を記録したことが報告されている[1]

USUMリーグシーズン13では使用率28位と30位以内を記録。シングルバトルではボーマンダいかくでカビゴンが両受けできるようにサポートしつつ、ボーマンダで崩せない数値受けをギルガルドZワザで突破し、最後は特殊型メガボーマンダで締める「カビマンダガルド」が成立。れいじゅうランドロスでの起点作りからはらだいこカビゴンかメガゲンガーを暴れさせる展開系のパーティ「ランドカビゲン」もメジャーであった。ただ、カビゴンが少しずつシングルバトルに増えた影響で、はたきおとすどくどくで対処されるようになった。使用率が伸びた背景にはめんえき型ならどくどく+みがわりによる耐久型や特殊アタッカー型のギルガルドをカモにできるという事情がある。物理で狙い撃ちにされることを鑑みて、耐久補正性格はわんぱくが一番手になり、しんちょうは少なくなった。シーズン14では20位まで使用率を伸ばしたが、レート上位にメガリザードンXが増えた影響で受け切れないケースも増え、同シーズンのレート上位20人中カビゴン採用は1人確認されるにとどまった。

ダブルバトルではミミッキュと組み合わせた「ミミカビ」が流行。起点を与えるとはらだいこじこあんじで試合が終わってしまうため凶悪なプレッシャーをかけられ、くろいきりといった積み対策技の需要を伸ばすことになった。PGLレーティングバトル統計データを見ると、この世代のWCS2017ルールでは10まんばりき、おんがえし、はらだいこ、リサイクルという技構成が一般化していることがうかがえ、火力が出るゆうかんが性格としては好まれた。

WCS2017(アローラ図鑑限定のダブルバトル)ジュニアディビジョン優勝メンバーの1体となっている[2]

USUMリーグではサイドチェンジクレセリアを相方として大暴れし、ライブ大会出場権をかけた『2018 International Challenge January』ではジュニアカテゴリで使用率23位、マスターカテゴリで11位を記録。ただその直後いかくガオガエンという天敵が登場、フィラのみなどをはたきおとすで落とされるとリサイクルで回収できないことからやや使用率は落ち着いた。それでもWCS2018(全国ダブル)ではマスターカテゴリ優勝メンバーとなっていた[3]。そのカビゴンは、特性がくいしんぼうで、持ち物はフィラのみ。技構成ははらだいこ、リサイクル、まもるやつあたりであり、決勝戦1本目、2本目ともにエースとして大活躍。大会上位進出者全体で見ても、ベスト8進出者中4人、ベスト4進出者中3人が使用していた。シニアカテゴリ準優勝者は主流のくいしんぼう+フィラのみ+はらだいこ型ではなく、特性があついしぼう、技構成が10まんばりき、すてみタックル、じばく、ほのおのパンチというこだわりハチマキ型を使用しており、その意外性から話題となった。

WCS2019(GSダブル)ではさすがに伝説ポケモンの火力インフレについていけず、JCSライブ大会ジュニアカテゴリベスト8進出者中1人が使用していた程度。そのカビゴンは解禁されたばかりのイバンのみを使っており技構成はまもる、はらだいこ、じしん、じばくであった。イバンのみもまたくいしんぼうで早期に発動できる持ち物である。

ピカブイ環境ではあくびでコンボを遂行できるポケモンとして活躍。覚醒値を反映しないノーマルルールでは第二世代のような硬さを発揮する。ノーマル耐性を持つはがねもピカブイでは限られているため、ピカブイでは唯一の個性であるタイプ一致じばくも使いやすい。

第八世代

混乱木の実の回復量下方修正が為され、それだけではなくおんがえしやつあたりが没収されたが、メガシンカZワザ廃止により環境全体の瞬間火力が落ち、相対的には強化を受けた。ダイマックスわざとしてダイスチルを獲得しているため、ダイマックスでHPと防御を強化ながらビートダウンすることが可能になった。おんがえし、やつあたりの件に関してもじしんワンウエポン型が稀ではなかったため修整は十分に可能である。通常技としてはDDラリアットヒートスタンプを獲得。

Pokémon HOME解禁前のランクバトル環境ではメジャーどころの地位を保っており、シーズン3からダウンロードコンテンツ解禁直前までシングルバトルでは使用率1桁台が定位置であった。黎明期の環境にはかくとうが少なく、動きやすい状況となっていた。あくびでダイマックスを流せる点も優秀だが、ダイフェアリーやダイサンダーであくびを無効化されることもあるのでそこまで安心し切れない。混乱木の実が弱体化したうえにどくどくの技マシンが削除されたためためランクバトルシーズン1シングルバトルではくいしんぼう型よりもあついしぼう型がメインになり、めんえき型はほぼ環境から死滅した。カゴのみ+リサイクルねむるで粘って相手のダイマックスターンを枯らし、ダイマックスが切れたところにヘビーボンバーじわれを叩き込む型も見られるようになった。ダイマックス状態のポケモンに無効であるヘビーボンバーの代わりにアイアンヘッドを入れた型も増えている。からげんきが無効であるドラパルトおにびを安心してカビゴンに放てるため、カビゴン対策として役立つ。

トゲキッスに対してはとつげきチョッキを持たせた特殊耐久特化型なら、相手がわるだくみを使う機会を得ない限り明確に有利な対面となる。言い換えると、とつげきチョッキを持っておらず特殊耐久に特別厚く振っていない個体の場合、トゲキッスのダイジェット(エアスラッシュ)などが受からない。

ランクバトルシングルバトルシリーズ1最終2位構築はあついしぼうとつげきチョッキ型カビゴンを採用しており、そちらのカビゴンにはいわゆる「三色パンチ」の内かみなりパンチほのおのパンチの2つが搭載されていた[4]。最終2位構築に限らずあついしぼうとつげきチョッキ型の上位入賞がこのシリーズは目立った。その後、ランクバトルシーズン2でほのおのパンチ・かみなりパンチ両採用型が流行。

ランクバトルシリーズ2でキョダイマックス個体が解禁される。シリーズ2ではキョダイサイセイ+はらだいこくいしんぼう型が主流化。シリーズ3でキョダイラプラスが解禁されるとそれを起点にできるはらだいこ型がさらに広まった。

ランクバトルシングルバトルシーズン4で最終10位構築はラムのみばかぢからを採用してミラーマッチ対策をおこなっていた[5]

シリーズ3シーズン5最終9位構築には素早さの種族値が低い自身にとってデメリットが薄く十分な火力のあるかくとうウエポンであるアームハンマーを搭載した型がエントリーされていた[6]

シーズン7使用率最終10位以内にはカビゴン、エースバーンゴリランダーカバルドンと単タイプが4匹ランクインしており、第七世代では考えられない単タイプ時代が到来したと言える。ただ、リベロエースバーンとびひざげりグラスメイカーゴリランダーのばかぢからと、サブのかくとうウエポンで徹底的に包囲されたため、ランクバトル最終100位以内入賞パーティへのエントリーが比較的まばらになった。

シーズン8でポリゴン2が解禁されると、より受けが強く回復力も高いあちらに立場を譲るようになった。また、同じ解禁組のマリルリとははらだいこ型として一致範囲で大きく劣る。そのため、使用率トップ10から陥落、このシーズンでは最終使用率が33位まで低迷していた。

シーズン9最終9位構築には素早さを無振り50族抜きに調整してはらだいこヌオーカバルドン対策のタネばくだんを採用した型が採用されていた[7]

シーズン8に使用率ベスト10にランクインしたポケモンが使用禁止となる、いわゆる「上位禁止縛り」のレギュレーションで行われるシリーズ6のランクバトルでは、1トップに躍り出たパッチラゴンを受けるポケモンとして需要を得た。ただ、物理耐久特化してようやくいのちのたまようき型のでんげきくちばしを確定2発に抑えられる程度なので、同レギュレーションにおける構成の自由度は低い。シーズン10では使用率11位を記録。

いわゆる「上位禁止縛り」でランクバトルが行わるシリーズ6環境では、使用率1位に躍り出たパッチラゴンへの打点となるじしんを覚えた個体が増加。シーズン11にはカビゴンやナットレイなどの受けポケモンが余りに増えたため、対策となるじわれを搭載した型が急増。このシーズンにはじわれが搭載率10位以内にランクインしたが、これはシーズン8以来の出来事。シーズン10には使用率11位を、シーズン11には使用率12位を記録。

ダブルバトルではトリックルームとの併用が望ましいとされるが、ダイアタックはトリックルームとの相性が悪いためキョダイサイセイを使わざるを得ず、かといって素早さ個体値が0のキョダイマックス個体は入手が難しいことからプレイヤー泣かせのポケモンである。この世代のダブルバトルのトリパエースとしては、一致技を無効化するゴーストタイプが環境に跋扈しているので一致技の通りの悪さが気になるようになった。そのうえいかくを入れられてなおかつ相手にダイマックスされればはらだいこを積んだ後のダイマックスわざですら一撃で落とす保証があるかどうか怪しく、そこにキョダイラプラスキョダイセンリツが加わればまず止まるため、トリパエースとしては絶対的ではなくなった。そのため、シーズン6には最終使用率ベスト30圏外に。

一般的な育成論

HP攻撃特防の高いノーマルポケモン。高い火力と広い攻撃範囲、特殊耐久を兼ね備え、くいしんぼうリサイクルキョダイサイセイのコンボで回復も可能。物理耐久もそれなりにあるものの、高火力かくとう技には為す術もないことも多い。鈍足ゆえトリパでの活躍も見込める。

キョダイマックスわざキョダイサイセイで50%の確率できのみを復活でき、ダイアタックとの選択。くいしんぼうを採用する場合や、トリパでの使用でダイアタックの追加効果を嫌う場合はキョダイマックス個体を採用することとなる。

特性は通常特性のあついしぼうめんえきと隠れ特性のくいしんぼう。耐久増強のあついしぼう、HP回復を中心としたきのみを復活させることができるくいしんぼうはいずれも優秀。めんえきもうどく状態を無効にでき耐久力を増すことができるが、どくどく持ちの少ない現環境では腐りがち。

攻撃技はタイプ一致技にすてみタックルのしかかりギガインパクトがある。やけど対策となるからげんきや高火力退場技のじばくも優秀。その他のタイプの技にヘビーボンバー/アイアンヘッド/アイアンローラーほのおのパンチ/ヒートスタンプかみなりパンチ/ワイルドボルトれいとうパンチじしん/10まんばりきアームハンマーDDラリアットタネばくだんいわなだれなど範囲は広く威力や効果に優れる技も多い。一撃必殺技のじわれも使用できる。

変化技は積み技ののろいはらだいこ、相手に交代を迫るあくび、くいしんぼうとのコンボが見込めるリサイクル、回復技のねむると攻撃技の豊富さに劣らぬ優秀な技を使用できる。

リサイクルやキョダイサイセイなどきのみを復活させる型においては、はたきおとすに注意。使われると再利用ができなくなる。

脚注