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ギャラドス/対戦

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このページは、ギャラドスの対戦での扱い、及び育成論を記述するところである。

ギャラドスの歴史

第一世代

ワタルグリーンの手持ちとして印象に残ったことからリーグ初期から使われ、ナッシーとともに第二世代基準で種族値合計が580だったポケモン。

特殊技なみのりハイドロポンプ)の他に10まんボルトふぶき、そしてだいもんじと幅広く、当初は種族値が100のため十分な火力。素早さも遅くはなく、耐久も物理、特殊ともにそこそこ高かった。一方、物理技は不一致のはかいこうせんのみだったため現在のようにその高い攻撃力を活かしにくかった。しかもこの時代はサンダーススターミーなど素早さ特殊が高く10まんボルトを覚えるポケモンが多かったため、でんきが4倍弱点のギャラドスには致命的と環境としては明らかに酷かった。もしみず単体であればスターミーには劣っても、ラプラスと同格かそれ以上の強さを誇っていただろうし。予選を含めた98カップにおけるギャラドスの使用率に関しては、ギャラドスとパルシェンを足した分がカイリキーのそれを下回ったという話もある。

しかしそれでも初代では攻撃も特殊も高い両刀アタッカーとしてまずまずの活躍を見せた。みず半減、じめん無効という耐性はこの世代では唯一の個性であり、上手くサイクルを回せばみず、でんき、じめんの三竦みが成立する第一世代の対戦において有利に立ち回ることができた。97カップは決勝進出者15人中1人が使用しており、98カップでも決勝進出者7人中1人が使用した。

第二世代

特殊特攻特防に分かれる。これまたナッシーとともに特攻が大幅に減らされたため特殊技の火力がガタ落ちとなった。弱体化したはかいこうせんすてみタックルで代用できるが、じしんいわなだれなどを覚えず、相変わらず攻撃の高さを活かしにくい。じたばたを覚えたとしても中途半端な素早さのためあまり使えなかった。

この世代で勢いを伸ばした技としてのタイプであるほのおじめんを両方半減以下に抑えられると言えば聞こえがよいが、攻撃性能の低さはいかんともしがたかった。

そのため、強ポケ(と言っても二線級だが)ランクから一気に転落し、同じ4倍弱点持ちのカイリューとはライバルだったが、バンギラスにその地位を明け渡すはめに。邪魔なひこうタイプはガラガラかくとうの台頭でようやく価値が出て、技はめざめるパワー(ひこう)のみだがカイリキーナッシーを2発、ヘラクロスを1発で落とすことができる。

第三世代

第二世代で極めて厳しい冬の時代を過ごしたものの、特性いかくじしんちょうはつりゅうのまいの追加で復活。さらにみがわり+カムラのみのコンボも使えるように。めざめるパワーの登場で明確な存在意義を与えられたとは言い切れなかったひこうタイプはダブルバトルで敵・味方問わずじしんを無効化できることから価値が上昇。

ヘラクロスルンパッパがトップメタの一角にあったためざめるパワー(ひこう)が好んで搭載された。

シングルバトルではというと依然として物理技のラインナップが貧相であったため、おんがえしすてみタックルなどのノーマル技まで使われることがあった。純粋なアタッカーとしてはまだまだ運用が難しかったためでんじはサポーターとしての側面が強く、ねむる耐久型も珍しくなかった。

ポケモンリーグ2005中学生以上の部では決勝進出者9人中2人が使用。決勝戦でも準優勝者のプレイヤーが選出しており、相手のカビゴンじばくみがわりで防いだ。

第四世代

ついに念願のタイプ一致物理技を手にし、物理アタッカーとして大逆襲し再び強ポケに昇格した。サブの物理技としてストーンエッジこおりのキバゆきなだれも習得し、プラチナで覚えるげきりんまで強化された。げきりんはガブリアスラティオスへの対策として使われた。みずタイプのタイプ一致物理技はたきのぼりアクアテールと優秀だが、ひこうタイプのほうはとびはねるしかないのは難点といえるか。

さらにソクノのみが登場。ギャラドスはでんき技により一撃で落とされやすいため、気休め程度だが保険用として持たせることも多い。ただしひこうタイプの天敵であるステルスロックには注意しておきたい。また、環境にストーンエッジが蔓延していたため、急所でいかくを貫通されて一撃で落とされるケースも珍しくなかった。

大会実績としてはポケモンリーグ2007中学生以上の部札幌地区2位の記録を残している。

カビゴンいかくでサポートして両受け可能化しつつ味方のじしんによるデメリットを消し、自身もりゅうのまいで積んでから攻める「カビギャラ」という並びが2008年から2009年頃のダブルバトル環境でよく使われた。

WCS2009日本大会グループBのFINALステージ進出者8人中2人が使用。

どくどく+みがわり型による耐久型もこの世代のシングルバトルでそこそこ使われた。

第五世代

隠れ特性じしんかじょうを獲得。いかくほど汎用性が高い特性ではないものの、こだわりスカーフこだわりハチマキを持たせ、一度相手を倒してしまえば簡単には止められなくなる。新登場のゴツゴツメットきあいのタスキを潰すのに好都合であり、きあいのタスキガブリアスを対面からこおりのキバ1発で仕留めることができるようになった。タイプ相性上ドリュウズには明確に有利であり、これは後の世代でも変わらない。

一方で、ブルンゲルナットレイなど、ギャラドスを止めに行けるポケモンも新規に現れた。特にナットレイの登場によって、どくどく+みがわり型は落ちぶれた。ウォッシュロトムじしん無効、たきのぼり半減と厄介であったので、この世代におけるげきりんはウォッシュロトムへの有効打としての性質を帯びるようになった。B2W2期にはエアームドふゆうドータクンへの役割を持たせたこだわりメガネ+だいもんじの特殊型も比較的数を伸ばしており、意表を突いて選出を有利に運ぶには特攻の種族値60のギャラドスで特殊型を利用するというのはあながち荒唐無稽でもなかった。

第四世代終盤に使われていたでんじは型も流行しており、HPを16nに調整して味方によるダメージをたべのこしで相殺する「砂ギャラドス」も使われた。

第六世代

メガシンカを獲得したことによって、メガシンカさせると見せかけてりゅうのまいを積むというプレイングも可能になり、駆け引きの幅が広がったと言える。メガギャラドスならウォッシュロトムふゆうを貫通する形でじしんを放てるので、実に環境に即しているポケモンであった。また、いかくで物理耐久を底上げしてひこうタイプでかくとうを軽減しつつ、ゴツゴツメットで削る耐久型もこの世代では人気。とつげきチョッキによって一致のでんきタイプ火力を耐えられるようにもなった。

メガシンカを考慮すればナットレイと合わせることで等倍のひこうタイプを除きすべてのタイプを半減以下で受けられることからこの世代からは役割論理パーティ、相性補完の申し子となった。また、ギャラドス、ガブリアスギルガルドの3体でサイクルを回し、3体合わせて無効5つ(メガシンカを合わせれば6つ)と流し性能を発揮する「ギャラガブガルド」と呼ばれる構築が誕生した。3体ともに積み技を覚えるのでサイクルだけでなく積みとして動くことも可能であり、さらにガブリアスは種族値のおかげで、ギルガルドはキングシールドのおかげで、それぞれ対面としても動けるなど、非常に隙のない構築となっていた。

世界大会であるWCS2014では、マスターカテゴリの優勝者のメンバーの1体である。

レーティングバトルXYリーグでは使用率がおおむね10位以内を推移し、最高位はシーズン1、シーズン3からシーズン5の7位であった。一方でORASリーグではORASのゲーム中で手に入る準伝説が一般に普及し、とりわけ同じみずタイプの耐久型であるスイクンが需要を集めたことで、同リーグシングルバトルにかぎって言えばリーグ序盤から中盤では20位台前半がなかば定位置であった、終盤では20位台後半にあった。主流技構成はこおりのキバたきのぼり、じしん、りゅうのまいであり、性格は火力を優先したいじっぱりが最も母数を伸ばした。メガシンカ型も多いがゴツゴツメットを持たせた耐久型も主流の1つであり、耐久型にするなら両受けできるようにわんぱく個体が使用された。

ORASリーグではメガシンカ型が40%台から50%台であったのに対し、ゴツゴツメット型は30%台から40%台であった。ゴツゴツメット型の場合はたきのぼり、ちょうはつ、こおりのキバ、でんじはが主流であり、不特定多数の相手に負荷をかけられるように確実に倒しに行く調整はあえてせずHPと防御に厚く努力値を振って性格をわんぱくにするのがメインであった。いわゆる「HB特化」だとちきゅうなげなどのレベル分のダメージ与える固定ダメージ技を4回耐えられるようになるのが利点。

ORASリーグ序盤から中盤のトリプルバトルではラムのみ型が好まれ、終盤ではとつげきチョッキ型がよく使われた。

第七世代

念願のひこうタイプの特殊火力であるぼうふうを習得。メガギャラドスの多い環境なので、特殊型のギャラドスは意表が付ける。物理型でもとびはねるベースのZワザを利用してひこうタイプの高火力を出すことが可能になっている。

みずタイプのZワザも利用可能になり、火力不足の問題をある程度解決できた。さらにメガギャラドスの強さも健在。メガギャラドスはフェアリーが弱点ながらかたやぶりの特性によってばけのかわミミッキュに対応しやすいので、積みエースとしての株は第六世代より上昇した。シーズン1ではシングルバトルでのレート戦使用率3位を記録している。USUMリーグシーズン7には使用率4位を記録したが、ミミッキュがぽかぼかフレンドタイムを獲得したことでミミッキュが不利対面となり、ときに使用率が10位台半ばまで落ちるようになった。そのためミミッキュ対策としてアイアンヘッドを採用する型が少ないながらも使われることがあった。

USUMリーグシングルバトルでは積み技によって1発で攻め切る構築が増えている影響とミミッキュに強いメガギャラドスの使用率が前世代と比べて6割台から7割台に上昇した影響から、ゴツゴツメット型が5%前後とほぼ死滅している。環境にこだわりスカーフ型が増えた影響でいじっぱり型では1回りゅうのまいを積んでも抜けなくなるケースが増え、それを恐れてようき型を採用するプレイヤーが一般的になった。USUMリーグシーズン11では混乱木の実型がゴツゴツメット型の割合に並ぶようになり、シーズン13ではついにゴツゴツメット型の4.6%を混乱木の実型の6.4%で上回った。混乱木の実型の場合はみがわりを張りつつ自ら抜きエースとして攻めるタイプとちょうはつでんじはでサポートに回るタイプがある。前者の場合はりゅうのまい1回積みで最速ゲッコウガ抜きとなる素早さ実数値129に調整し、後者の場合は耐久特化させる。組み合わせとしては、優れた相性補完を形成するうえに素早さ操作と積み技を両者が有するアーゴヨンとの組み合わせ、いわゆる「アゴギャラ」は環境の主流コンビの1つとなった。派生形としてはハッサムを加えた「アゴギャラハッサム」、ランドロスを加えた「アゴギャラランド」、ナットレイを足した「アゴギャラナット」などが存在する。

ダブルバトルではWCS2017(アローラダブル)期にひらいしんアローラガラガラとの組み合わせが使われるも、他のみずタイプの人気には劣った。それでも世界大会ではジュニアディビジョン優勝メンバーの1体となっている。

2018年5月に行われた幻のポケモンではない禁止級伝説は出場できないが幻のポケモンは出場できる、持ち物、種族の重複ありのシングルバトルで行われた『ウルトラスーパーハイパーチャレンジ』ではジュニアカテゴリ使用率22位、マスターカテゴリ9位と、幻のポケモンと比べても遜色のないポケモンであることを示した。

第八世代

メガシンカが廃止されたがダイマックスが代替品となっている。ダイジェットりゅうのまいに続く第2の積み技となることに加え、通常の状態で使っても、相手のダイマックスターンを1ターンやり過ごすために用いることができることもあり、とびはねるの需要が拡大した。みずへの打点となるパワーウィップも新たに習得している。いかく込みで相当の水準に上がる物理耐久をさらに強化できるダイスチルも優秀。代わりにきもったませいしんりょくどんかんマイペースがいかくを無効化するように仕様変更され、この点では弱体化しているが、総じて見れば強化されていると言える。

目ぼしいこおり4倍弱点持ちはソード・シールドには登場しておらず、アタッカー型でもこおりのキバが確定枠ではなくなった。強力なでんきも少ないが、そちらはやはりダイマックスでさえもまともに受けるのは厳しいので、保険のソクノのみはソード・シールドでももちもの候補として健在。

命中不安な主力特殊技ダイマックスわざにして必中化しつつフィールド天候を展開して次のターン以降の火力を強化するという芸当もできるようになったため、特殊型も強化されている。

この世代ではラムのみいのちのたまが持ち物の主流。

鎧の孤島で追加されたポリゴン2は得意でもあり苦手でもあり、約5割の確率で採用されるほうでん、採用率が概ね2割台となるトリックルームがポリゴン2側にあるかどうかで有利不利が決まる。どちらも無ければ一方的にりゅうのまいの起点にできるが、逆にどちらかでもあれば突破されるか起点にされるのが関の山。

ダブルバトルでは同じりゅうのまいアタッカーであるボーマンダがソード・シールドのデータ上に存在しないため、いかく持ちとして復権。ただ、場に居座る必要のあるダイマックスはサイクル戦で真価を発揮するいかくとアンチシナジーなので、ダイマックスするタイミングはシビア。シーズンを追うごとにダイロックを始めとするいわウエポンで包囲されていったため、シーズン5には最終使用率ベスト30選外に。

ランクバトルシングルバトルシリーズ1初期環境では「ギャラナット」が活躍し、1終盤にはいのちのたまじしんかじょう型が流行。当初はいかくが弱体化したためじしんかじょう型が多数を占めたが、あまりにガラルヒヒダルマが増えたため、いかく型も増加しシーズン8では使用率で逆転している。ダウンロードコンテンツ解禁前までは使用率最終10位以内をキープ。

シリーズ4シーズン7でリベロエースバーンが解禁されると、エレキボールがない型に受け出しから勝てるポケモンとして注目された。ただ、この頃にはサブにストーンエッジを搭載して露骨にギャラドス対策するポケモンも目立った。シーズン7最終100以内構築にはこだわりハチマキゴリランダーウッドハンマーをいかく込みで12/16以上の乱数耐えするように調整された型が目立ち、オボンのみや混乱木の実を持たせたサイクル型が高ランク層の中では主流となった。中にはわんぱくでほぼ物理耐久に特化した対リベロエースバーン特化のクッション型まで確認された。このシーズンでは上位入賞に恵まれたが、その理由としてはくさ半減でありゴリランダーに一致で抜群を取れるみず枠であるという点が挙がる。

一般的な育成論

攻撃が高いみずひこうタイプ。優秀なタイプ耐性と特性を持つ。ステータスに沿った物理アタッカーのほか、特性いかくを活かした物理受けなども見られる。

特性はいかくと隠れ特性のじしんかじょう。いかくは物理耐久を補強でき、物理受けやサイクル戦において有用。じしんかじょうはダイマックスとの相性が良く、エースアタッカーとすることができる。

攻撃技はタイプ一致にたきのぼり/アクアテールとびはねるがある。とびはねるはこちらのダイジェットで素早さ補強、相手のダイマックスに使ってターンを稼ぐなど現環境での有用性が飛び抜けている。その他にパワーウィップこおりのキバじしんストーンエッジなど。

変化技にちょうはつでんじはりゅうのまいなどがある。