キュウコン/対戦
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キュウコンの歴史
第一世代
素早さと特殊に優れた技巧派として活躍。どくどくとかげぶんしんのコンボやあやしいひかり、相手を行動不能に陥れるほのおのうずなどを絡めたテクニックにより、使い勝手はウインディを上回っていた。実際に、当時の炎ポケモンの中で特攻が2番目に高く、素早さも2番目に高いのでこのコンボには一番適しているだろう。 ほのおタイプ単色にもかかわらず98カップには出場不可と、当時のほのおタイプの中でも有数の実力派。攻略本によってはほのおタイプ最強とまで言われた。99カップ本戦進出者12人中1人が使用。当時としてはそれほど低くない水準であった攻撃を活かしたあなをほるを覚えつつも、あやしいひかり、みがわりで粘る型がエントリーされていた[1]。
第二世代
にほんばれという補助技を獲得したが、特攻が低下したことにより素の火力は下がった。タマゴ技でさいみんじゅつを習得するようになり、キュウコンはますます搦め手が強くなった。しかしこの世代ではねむるとねごとのコンボが全盛を極めており、最高威力のにほんばれからのだいもんじが使えるファイヤーやじしんやはらだいこで突破力の高いリザードンなどほのおタイプやひこうタイプが有力であったため出番は少なかった。
第三世代
特性もらいびによりほのおタイプ流しとして活路を見いだせるように。じこあんじやおにび、ふういんといった補助技の選択肢も広がった。なお、この時点でおにびを使えた数少ないほのおタイプの一体であった。しかし、攻撃技に恵まれなかったため対戦での運用は厳しかった。
第四世代
じんつうりき、エナジーボール、あくのはどうといったサブウェポンを獲得。第三世代までとは異なり攻撃技のレパートリーがそれなりの水準に。補助技はわるだくみやめいそうなどの積み技の獲得に加え、さいみんじゅつが仕様変更により使いやすくなった。しかしプラチナではねむりの持続ターン短縮、さいみんじゅつの命中率低下により、わるだくみを積む戦法が決まりにくくなった。
第五世代
隠れ特性ひでりの獲得により晴パの始動役としてメジャーポケモンの一員に。通常環境では初となる、事実上みずが等倍のほのお枠である。
しかし晴パ自体そこまで使用率が高くなかったことと、一般の天候特性持ちの中ではダントツに高い素早さがかえって足を引っ張り、後続へのサポート目的で天候を維持させるのが比較的難しかった。また、全体的にドラゴンに対する技の通りが悪く、そういうこともあって先発で出して初手で引っ込めた際にみがわりを張られてしまうケースも多発した。ただ、キュウコンの場合はこの世代に命中率が100に上方修正されたかなしばりがあったので、まだみがわりをケアできるポケモンではあった。BW終期に使用されていたクレセリアとの並び「キュウコンクレセ」は、クレセリアのつきのひかりをひでりで強化しつつ他の天候を書き換えるという他の天候パへのメタという意味合いが強かった。
相変わらずさいみんじゅつが主要技として使われ、アタッカーにするならわるだくみとめざめるパワー(かくとう)は必須であった。ほのおのジュエルを使う場合はフレアドライブ、でんこうせっかなどによる物理型に仕上げることも考慮され、ひでりで火力が上がったかえんほうしゃで攻めつつ、どくどく、まもる、みがわりで粘る耐久型も使われた。
第六世代
天候特性の弱体化とメガリザードンYの登場により晴パの起点としてのキュウコンの立場が危うくなった。シングルバトルはおろかダブルバトルでも需要が激減し、使用率ベスト30に入ったのはXYリーグトリプルバトルのシーズン2、シーズン7、シーズン9、シーズン12と、積極採用された時期は総合的に見ると短かった。グローバルリンク公表のレート戦統計データによるとこの世代では技構築がソーラービーム、オーバーヒート、おにび/めざめるパワー、わるだくみが主流であった。持ち物はあついいわが最もメジャーであり、前半のシーズンでは持ち物の2番手としてラムのみが積極採用されていたが、後半のシーズンではわるだくみを考慮して居座り性能を高めるためにオボンのみやたべのこしが持ち物2番手として脚光を浴びた。トリプルバトルで比較的採用率を伸ばしたのはねっぷうやしんぴのまもりといったトリプルバトル向けの技がいくつかあったことによるものであり、特にしんぴのまもりでメガリザードンYと差別化されていた。
2016年3月初頭に行われたカントー図鑑限定の6体6のシングルバトルというルールのインターネット大会『カントークラシック』ではジュニアカテゴリ16位、マスターカテゴリ19位の使用率を記録。
第七世代
アローラのすがたを獲得したことにより霰パの起点としての役割を持つように。ジャパンチャンピオンシップス2017年予選ではジュニアカテゴリで使用率7位、シニアカテゴリで使用率10位、マスターカテゴリ各日程で使用率15位以内に入るなど、アローラ図鑑限定戦では主要な地位を得ていた。ただし、同じくアローラのすがたを手に入れたサンドパンなどとのコンビではなくオーロラベールなど自分だけで展開するパターンが多く、天候書き換えには非常に弱い。そのため、通常のダブルバトルではアローラのすがた獲得前と同様、使用率は高くないまま。種族値が同速のカミツルギへの対策となる高速のほのおウエポン持ちによって巻き添えを受けたのも大きい。SMレート戦WSCではアローラのすがたが登場以降シーズン7まではおおむね使用率10位前後を推移していた。USUMリーグWCSでもガオガエンとランドロスのいかく二大巨頭と、その2匹に有利が取れる雨パやかちきアタッカーの流行の影響で、相対的にアローラキュウコンを使用する人口が低下。ただ、カバルドン、ボーマンダ、ランドロスなど、シングルバトル使用率ベスト10の常連にこおり弱点のポケモンが目立つため、こおり弱点が多いポケモンで固めたパーティに対しては相手の選出を縛る見せ球にはなる。
シングルバトルではオーロラベール、ふぶき、フリーズドライ、ムーンフォース/ぜったいれいどという技構成が基本で、ダブルバトルではムーンフォース/ぜったいれいどの部分をまもるに替えるのが一般的。性格はシングル、ダブルともにおくびょう以外ほとんど存在しない。持ち物はひかりのねんどが1番手で、2番手はきあいのタスキ。USUMリーグダブルバトルでは出落ちの危険性を考慮されて1回動くことがほぼ保障されるきあいのタスキが1番手となっている。火力がそれほど高くないうえにおくびょうでの使用が基本なので、シングルバトルではこごえるかぜ、ぜったいれいど、アンコール、オーロラベールといったように通常火力手段をカットして特攻の分の努力値を全て耐久に回した型も存在する。
過去にUSUMリーグで使用率ベスト30にランクインしたポケモンを禁止する、いわゆる「上位禁止縛り」のシングルバトルとして行われたUSUMリーグシーズン16スペシャルレートでは使用率10位を記録。通常環境と比べるとジャラランガの4倍弱点を突くためのムーンフォースの採用が目立つ。
もとのすがたは、コータスの通常特性にひでりが追加され、比較的活躍できた場であったトリプルバトルが廃止されたことによって、その立場は第六世代よりも悪くなった。特にコータスは極端な鈍足から天候合戦に強く物理耐久も高いため、始動役としてはキュウコンよりも遥かに優秀であり、この世代で躍進を果たしたあめふらしペリッパーへの返しとしても役に立つ。この世代のグローバルリンクの公表データを鑑みれば、レート戦でのカントーキュウコンはホノオZでオーバーヒートの火力を高めつつデメリットを帳消しにする構築が主流になったと言える。
第八世代
もとのすがたは、マジカルフレイム、おきみやげ、シャドーボールを獲得。特殊型を起点にするためのひでり要員としての独特の使い道が生まれたといえる。リザードンがメガシンカを没収されたことから第七世代よりは救われた感がある。しかしダイバーンの登場によりほのおの攻撃技を覚えるどんなポケモンも攻撃しながら晴れ状態を作れるようになったため、改めてキュウコンを使う意義が問われるようになった。キュウコン自体が補助技寄りであって補助技が全てダイウォールに変換されるダイマックスと相性が悪く、ひでりアタッカーとしてもより特攻と物理耐久に優れるコータスが優先されるのも痛い。一応交代順は交代前のポケモンの素早さ依存なので、交代戦を熟知していれば素早さの高さが天候合戦の邪魔になりにくい状況を作れる。ダウンロードコンテンツ解禁前はダブルバトルで概ね40位台から50位台の使用率を記録。鎧の孤島期には晴れ要員として役割が被るエースバーンやガオガエンなどのダイバーンアタッカーの増加の影響で60位台程度まで順位を下げたが、シーズン8に使用率10位以内にランクインしたポケモンが使用禁止となるレギュレーションのシリーズ6にはコータスの代替として使われるようになり、使用率が30位台まで上昇。
アローラのすがたは、Pokémon HOME解禁に伴いシリーズ3シーズン4からランクバトルで使用可能になった。ただ、キョダイセンリツを使ってあられ状態に依存せず場をオーロラベール状態にすることができるキョダイラプラスが同シーズンに解禁されたため、そちらに見劣りするようになった。
躍進を果たしたラプラスと差別化すべく、オンリーワンの複合タイプを活かしたアタッカー型が模索されるなどした。アタッカー型の場合、ギルガルドへの打点となるあくのはどうの採用が推奨される。一撃必殺技のぜったいれいどを覚えることから同じ壁展開役のオーロンゲと異なり時間切れ判定を狙う戦術に強い。
シーズン8に使用率10位以内にランクインしたポケモンが使用禁止になるレギュレーションで行われたシリーズ6ではパッチラゴン、いちげきウーラオスに対して明確に有利であることから使用率が上昇。シーズン10では使用率15位を、シーズン11では使用率14位を記録。ただ、ウーラオスが得意とする確定急所であるすいりゅうれんだやあんこくきょうだの前ではおきみやげの効果が意味をなさない。
冠の雪原期にはゆきかきパッチルドンという相方を獲得。ただし、同じゆきふらし要員として退場性能はだいばくはつを覚えるバイバニラに劣るので、だっしゅつボタンを持たせるのも1つの手。
シーズン18最終2桁にはこだわり系アイテム非ダイマックス型やきあいのタスキ起点作り型が散見された。特に起点作り型の場合はジバコイルをサポート先となるアタッカーとして選んだケースが多く、さいみんじゅつで運ゲーを行い最終日やその近くの順位稼ぎに役立てたケースもあった。ウツロイドへの打点となるサイコショックを搭載した型もあった[2][3][4][5][6][7]。
一般的な育成論
もとのすがた
特防と素早さが高く、それ以外は平均の値。攻撃よりも特攻の方が若干高いので特殊技での構成が一般的。隠れ特性としてひでりが採用理由となるため、通常特性のもらいびは選択肢となりづらい。
ひでりを発動させた後は、そのままアタッカーとして活躍するかようりょくそ・サンパワーを持つ味方に繋げるために起点を作るかのいずれか。
攻撃技はタイプ一致技にオーバーヒート・だいもんじ・かえんほうしゃ・マジカルフレイム・ねっぷう・しっとのほのおがある。こちらの弱点となるみず・いわに強く、にほんばれ状態で溜めがなくなるソーラービームも採用したい。その他、ウェザーボール、シャドーボール、サイコショック/じんつうりき、あくのはどう、イカサマ、ねっさのだいちなどがある。
補助技は積み技のわるだくみやめいそう、相手を妨害して起点を作るアンコール、さいみんじゅつなどがある。役目を果たした後はおきみやげで退場が可能。天候発動役としては不利な高いすばやさも相手を縛るうえでは有用となる。その他おにび、オーバーヒートで下がった能力を相手に押し付けるパワースワップ、うそなきなども選択肢となる。
リージョンフォーム
通常の姿よりこうげきが少し下がる代わりに、すばやさが少し上がる。さらにタイプもこおり・フェアリーに変わる。通常の姿と違い、4倍弱点(はがね)もあり、バレットパンチにはめっぽう弱い。わざの範囲からほのお・はがねポケモンを相手にするのは厳しい。
特性は通常キュウコンの隠れ特性ひでりと同じように、メインウエポンのふぶきを必中にできるなどの恩恵があるゆきふらしの方が採用率は高い。新技オーロラベールとも相性が良く、両耐久を高めることも可能。特性発動後はオーロラベールなどのサポートを行う型が主流だが、これを逆手に取ったアタッカーも考慮される。
メインウエポンとしては、こおりタイプの技はゆきふらしを有効活用できるようにふぶき、フェアリータイプの技はムーンフォースが望ましい。ダブルバトルなら全体攻撃のマジカルシャインも候補か。他は相手の素早さを必ず下げるこごえるかぜや、みずタイプにも効果抜群が取れるフリーズドライの採用もたまに見られる。一撃必殺技のぜったいれいどは耐久型のポケモンの対策となる。先制攻撃技のこおりのつぶても選択肢。アタッカーのサブウエポンとしてはあくのはどう、サイコショックなどがある。
補助技はオーロラベールのほかに、積み技のわるだくみ・めいそうや、起点作りのアンコール、さいみんじゅつがある。その他にうそなきなどがある。
通常のすがたでもそうであるが素早さが高いうえ、特にダブルバトルにおけるリージョンフォームはオーロラベールが読まれやすく天候が上書きされやすい。このポケモンを使用する場合、理想通りの天候であることを過信しないことが重要。
脚注
- ↑ 【ポケスタ2初代対戦】ニンテンドウカップ99の魅力を語る動画!! つうしんケーブルクラブ 2021/10/09 (2021年10月11日閲覧)
- ↑ S18 最終69位レート2042 パッチルドンDREAM - 俺が弱いだけ
- ↑ s18 - roseli1
- ↑ 【ポケモン剣盾】壁ジバコアシレ軸【最終レート2032、95位】- 勝つために戦うんではなく、負けないために戦う。
- ↑ 【S18最終93位】Aurora対面 - すかいどろっぷ
- ↑ 【S18使用構築 最終68位 レート2042】 散っていった千鶴の分まで... - Kotaro_chizuru’s diary
- ↑ 剣盾シーズン18使用構築 雪国ゴヨウランド 最終63位 レート2044 - 鉢巻ジャイロは受からない