エルフーン/対戦
ポケモンWikiは対戦情報サイトではありません。エルフーンの詳しい対戦考察や育成論は、以下のようなサイトでも取り扱っています。 | |
ポケモン徹底攻略 | |
---|---|
ポケモン育成考察Wiki | |
外部サイトの安全性・正確性・合法性等あらゆる点については、何ら保証しません。 |
このページは、エルフーンの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。
エルフーンの歴史
第五世代
様々な補助技を先制で放てることから当時としては対策必須のポケモンであり、マジックミラーやヘドロえきなどはいわゆる「やどみが」のメタとして有用であった。当時まだエルフーン自体くさ単タイプであったことから、とんぼがえりで抜群を取りつつやどりぎのタネ状態を切るという手もあった。コットンガードに関しては特殊技で攻めることで対策になった。とはいえ無思慮に攻撃を仕掛ければエルフーンのアンコールからのおきみやげで忽ち積みアタッカーの起点にされてしまった。BW初期こそよく使われたが、後に、対戦時間が長くなること、それにより回線切断の餌食になること(当時はシステム上切断によるペナルティが無かった)から、徐々に数を減らした。
BW期のダブルバトルではエルフーンのふくろだたきでテラキオンのせいぎのこころを発動する「エルフテラキ」というコンビが成立し、実際にこれを取り入れたパーティがWCS2011ジュニア部門準優勝を果たしている。因みにその大会の決勝戦でのそのエルフーンはおいかぜを1回打っただけで相手のコジョンドのフェイントとけしんボルトロスのめざめるパワー(こおり)によって倒されていた。
ただ、WCS2012環境では霰パが激増してふぶき連打で徹底的に弱点を突かれるようになったためめっきり見かけないポケモンとなった。
第六世代
フェアリータイプの追加によって一見強化を果たしたように見えるが、ノーウエポンが十分有り得るエルフーンにとっては強化とは言えないし、どく4倍弱点を突かれて困る場面はそもそも既にみがわりが機能していれば有り得ないため弱体化とも言えない。寧ろ、音の技がみがわりを貫通するように仕様変更されたこと、連続攻撃技の威力が見直されたことが弱体化と言える。タイプ構成変更により相手のやどりぎのタネ対策のとんぼがえりを等倍で受けることができるようになったのは利点か。何より優先度を上げる特性を持つライバルとしてはファイアローが出現しており、ファイアローには素の素早さでも劣るため、これによってファイアローに対してはきあいのタスキを持たなければ何もできないポケモンとなってしまった。
PGLレーティングバトル統計データによると、シングルバトルではムーンフォース、アンコール、やどりぎのタネ、みがわりという技構成が主流であったことが分かり、ORASリーグダブルバトルではおいかぜ、アンコール、まもる、ふくろだたきがメインであったとうかがえる。性格はシングルバトルの場合「やどみが」と噛み合わせの良いずぶといか最速を意識したおくびょうが多く選択され、ダブルバトルではおくびょうが需要を伸ばした。持ち物はシングルバトルではたべのこしが、ダブルバトルではきあいのタスキが需要を集めた。
シングルバトルではそれほど需要が伸びなかったが、XYリーグダブルバトルではシーズン6に使用率28位を記録したのを皮切りにポツポツと使用率ベスト30入りを果たしており、最高位はシーズン15の使用率18位。ORASリーグダブルバトルではテラキオンがORASで通常プレイにより入手できることから「エルフテラキ」が再燃するかと思われたが、実際は同じくORASで再録されたけしんボルトロスには性格次第ではエルフーンの方が上を取られ、れいじゅうランドロスはテラキオンをじしんで削り、といった具合に不利な相手が普及したことで使用率は30位以内に入ったり入らなかったり程度に落ち着いた。この世代ではガブリアスより速いフェアリーとしての性質が強くなった。
第七世代
いたずらごころがあくタイプを対象に取っても無効になるように弱体化され、さらにアンコールを無効化するZワザが登場。カプやミミッキュなど強力なフェアリータイプの登場の影響でどくタイプやはがねタイプが増加し、勝ち筋の1つであるどくどくが無効化される場面が目立つようになった。ファイアローは弱体化によって環境から姿を消したが、この世代ではこれまでにない逆風が吹き荒れた。だが、おいかぜなど相手を対象に取る訳ではない変化技、ふくろだたきなど味方に向けて打つ変化技が元々多く、ダブルバトルでは需要を保っていた。USUM発売までの間、SMリーグダブルバトルでは断続的にだが使用率ベスト30に入っており、それまでの間の最高はシーズン7の22位。USUM環境になると準伝説の一般普及から「エルフテラキ」が再燃。同リーグダブルバトルシーズン8にはXYリーグダブルバトルシーズン15での記録を上回る使用率16位を既に記録。概ね使用率は20位台をキープしており、逆風の中で相対数は明らかな低下を見せているということはない。
SMリーグWCS2017ルールシーズン1最終5位(最終レート2018)構築には意表を突いたようりょくそ型がエントリーされていた[1]。
WCS2017(アローラダブル)マスターカテゴリではついに優勝メンバー入りを果たす。そのエルフーンは性格はひかえめ、持ち物はノーマルZ、技はおいかぜ、あまえる、しぜんのちから、まもるであり、味方のカプ・レヒレとカプ・コケコが展開したフィールドによってタイプを変えたしぜんのちからをいたずらごころによる優先度+を加えて撃つアタッカー型となっていた。しぜんのちからにノーマルZを適用するとフィールドに応じたタイプのZワザになる仕様であり、これもいたずらごころの適用を受けられた。決勝戦では一本目は選出されず使用者もその試合で負けているが、二本目、三本目で選出されて勝利に貢献する活躍をしている。
WCS2018(全国ダブル)ではジュニアカテゴリ優勝メンバーにも入っている。このメンバーでは「エルフテラキ」のコンボが使われており、優勝者は決勝戦を3本ともこの先発で戦っている。
JCS2019オンライン予選では使用率27位を記録。持ち物の2番手としてだっしゅつボタンがランクインしており、同大会におけるだっしゅつボタンの採用率(9.5%)とふくろだたきの採用率(9.8%)がほぼ同値であることを考えると、ふくろだたきでテラキオンをサポートしてからだっしゅつボタンで交代して後続を高速展開する構築が一定数使われていたのだと推測される。
第八世代
そのターン中行動決定後に素早さを変更した場合、そのターン中にその素早さが適用されるように仕様変更され、おいかぜ型が大幅強化を受けた。いっぽう、アンコールはダイマックス状態中に無効化されるため、考え無しに使うと痛い目を見るようになった。アンコールの枠をがむしゃらに変えると環境的に通りが良くなる。
Pokémon HOME解禁前の海外のダブルバトル環境では、バンギラス、ドリュウズ、ウォッシュロトム、エルフーン、シャンデラ、ギャラドスの6匹の組み合わせが主流となった。エルフーンはおいかぜで素早さ操作を行うのが強み。せいぎのこころウインディをエルフーンのふくろだたきで強化する「エルフウインディ」も一定数使われている。ウォッシュロトム、オーロンゲ、ドラパルトに一致技でよく削ることができるため、第七世代のようなアタッカー気質の構成の需要も根強い。この世代では余りにエルフーンへのマークが厳しいため、まもるでねこだましを防がないと立ちどころに集中砲火で出落ちとなってしまう。ダウンロードコンテンツ解禁前は最新作産のテラキオンが手に入らないことから第七世代までほど「叩きパ」のシェアは大きくなく、そうしたことからふくろだたきの代わりにうそなきを覚えさせた型が全体として激増している。
ランクバトルシリーズ2シーズン2ダブルバトル最終68位の構築は、エルフーンのすりかえでだっしゅつボタンを相手のダイマックスエースに押し付け、ニンフィアのでんこうせっかでダイマックス状態の相手のだっしゅつボタンを発動させる「エルフニンフ」構築であった。
ランクバトルシリーズ2期のオフライン大会におけるダブルバトルではにほんばれエルフーンでダイマックス型リザードンをサポートする「リザエルフ」が流行。だがシリーズ3期にはキョダイラプラスが蔓延しており、キョダイリザードンのキョダイゴクエンがあちらには半減である上にキョダイセンリツによりいとも簡単に晴れを書き換えられてしまうため、このコンビは廃れている。
Pokémon HOME解禁後のシリーズ2シーズン3ダブルバトルではブリムオンとレパルダスによるトリパコンビ「ブリレパル」が流行したため、トリックルーム状態を解除するためのトリックルーム持ちが増えた。また、ダイスチルを絡めて集中砲火されることが余りに多くなったためリリバのみ型も散見されるようになり、甚だしくは出オチの危険性に徹底的に抗う特殊耐久特化リリバのみ型まで見られるようになった。
鎧の孤島期のシーズン9にはねこだましの上から動けるてだすけ型が増加し、ねこだましをカットするためのまもるを切った型も目立った。
ただ、シングルバトルで言うとZワザよろしくダイマックスがアンコールを無効化する上に、環境のメジャー格にいたずらごころを無効化するオーロンゲ、バンギラス、バルジーナが多いため、第七世代同様に油断はならない。さらに、まもるはダイマックスわざで貫通されるため安心できない面もある。連続攻撃技がマシン技として普及しているのも痛い。一応どくでメジャーなのががドヒドイデ、ストリンダー程度で、そのどちらもどく通常ウエポンをカットしていることが少なくないため、その点ではまだ救いがある。みがわりでダイマックスターンを枯らせることができる上に物理技ならダイマックスわざですら受けられるため、そういう意味でも利点はある。 冠の雪原環境になると優秀なひこう、はがね枠が続々追加されてそれまで以上にダイジェット、ダイスチルに晒されるようになったため弱体化。
シーズン4にはコットンガード型が流行。
シーズン7でゴリランダーがグラスメイカーとグラススライダーを獲得してからは、単にくさ枠が取れないことを理由に採用されないケースも目立って行き、同シーズン100位以内構築への採用実績も恵まれなかった。そんな中でも、おきみやげ型が流行するなど型の模索が図られていた。
シーズン8はゴリランダーが爆発的に増加したばかりかいちげきウーラオスも環境に進出し、いたずらごころ+やどりぎのタネが無効化される場面が激増したため、この世代初となる使用率ベスト30選外の憂き目にあった。
努力値に関しては特攻と素早さに252振りがメインで、ミラー対面を意識しておくびょう最速が基本。特攻を全振りすることで非ダイマックス状態のドサイドン程度なら特防特化でもエナジーボールで確定1発にできる。下手に火力を削ると抜群を取ることが逆にじゃくてんほけんの発動の手助けとなってしまう。じゃくてんほけんが流行する中では特にドサイドン対面を考慮して特攻全振りが推奨される。
鎧の孤島期にはずぶとい物理耐久型が主流の型となった。一方、ウーラオスが追加され、確定急所であるすいりゅうれんだやあんこくきょうだの前ではおきみやげの効果が意味をなさない点が目立つようになった。
一般的な育成論
すばやさが高いこと以外は、抑え気味の種族値。ただし、変化技に対して優先度が+1され先制しやすくなる特性いたずらごころは非常に優秀。攻撃技としては、メインウエポンならくさタイプはギガドレイン・エナジーボールのどちらか、フェアリータイプはムーンフォースを主軸として、ぼうふう、サイコキネシス、シャドーボールなどが候補に挙がる。しかし、元々の火力はイマイチなので攻撃技だけで叩くのはやや難易度が上がる。アタッカーとして育成する場合は火力増強のアイテムが必要なうえ、もう一つの通常特性すりぬけの採用も考えておく必要がある。
エルフーンの真骨頂はその特性の優秀さと豊富な補助技のラインナップである。それらの組み合わせ次第で種族値を補って余るほど強力になる。そのため基本的には先制で補助技を駆使して戦う戦術となる。特に「やどりぎのタネ→(まもる→先制みがわり)×α」の凶悪な「やどみが」コンボをするだけで大体の相手は完封できてしまう。またやどりぎのタネの部分はどくどくでも代用できる。
それ以外にも相手の物理攻撃を読んでの先制コットンガードによって対抗することもできる。エルフーンの対策としてちょうはつを撃って来ようものなら逆に先制でしびれごな、アンコールなどで妨害すればいい。
いたずらごころを活かして1ターン目にコットンガードを打って2ターン目のまもるを挟み、3ターン目にやどりぎのタネを使えば、攻撃全振りのいじっぱりメガバシャーモのフレアドライブであっても性格がずぶといでHPと防御全振りのたべのこし型エルフーンは中乱数3発で耐えられるため、十分に受けループが成立する。
サポート用としておいかぜ、ひかりのかべなども候補に挙がる。その上トリックルーム、にほんばれをしてトリパ、晴れパの起点になることもできる。トリックルームはいたずらごころの対象外であるため直接の意味はないが、妨害としてよく使われるちょうはつを、こちらの先制ちょうはつで予め封じてからトリックルームを使えるという利点がある。おいかぜは確実に先制で決めるとともに、後攻になる相手の攻撃を利用してだっしゅつボタンで退場し、効果ターンを1ターン節約できる。自身を犠牲にして相手のこうげき、とくこうを2段階下げ、積み技を持つ後続に繋ぎやすくするおきみやげもあるとよい。
進化前のモンメン同様、先述のように特性のいたずらごころにより、レベル1の状態でも使用することがある。レベル1のパーティでは確実にやどりぎのタネを撒いて後続のがんじょう持ちポケモンに繋げることができる。もしくは自分自身でまもる+みがわりの戦法で戦うこともできる。またモンメンと異なりトリックルームを取得できるので、トリパの起点として発動してからおきみやげを使い、トリックルームの恩恵を受けているポケモン(鈍足アタッカーなど)で試合を有利に運ぶ作戦もおもしろい。
他にもすりかえを利用し、押し付け戦法も可能。これもいたずらごころによって確実に先制で決められるという利点を持つことになる。ただし、エルフーンのすりかえは遺伝が面倒(スリーパー(ハートのウロコで覚えさせる)→サボネア→モンメンと経由する必要があり、ブラック・ホワイト単体では手に入らないポケモンが必要になる)であるうえ、アンコールなどと同時遺伝ができない(第六世代以降は可能となる)。しかしこだわりメガネなどわざを縛られるのと引き換えに火力、すばやさを増加させた道具を持たせたアタッカーとして活躍させたい場合は覚えさせておきたい。もちろん他のわざとしてあまえるやひかりのかべ、しびれごななど、相手の場にいるポケモンも加えて控えにも邪魔を入れる妨害型に覚えさせるのも悪くない。
第六世代からはフェアリータイプが追加されたためにどくわざが4倍になった上に弱点にはがねわざが追加されてしまった点が痛手だが、苦手だったむしわざが等倍になり、新たにかくとうやあくタイプのわざを半減可能になったことはおろか、相性で不利だったドラゴンタイプも逆に有利になった。
第6世代までは、フェアリータイプの中ではすばやさ種族が最も高いポケモンだった。現在は、カプ・コケコとアブリボンに抜かれたが、それでも実践で使われるポケモンの中では非常に素早い。
わざマシンで新たにしぜんのちからを獲得。しぜんのちからは変化技のため、対人戦ではトライアタックを特性のいたずらごころによって先制で放つことができる。