ポケットモンスター (ゲーム)
ポケットモンスターとは、ゲームフリークが開発するロールプレイングゲームシリーズ。ポケットモンスター関連のゲームにおける本編にあたるソフト群である。
目次
概要
ポケットモンスターの代表作品とされ、1996年にポケットモンスター 赤・緑が発売されたことに始まる。2020年現在までに33作品が発売されている。
一般的なRPGとの違いとしては、
- バトルする際に戦わせるのがポケモンであり、主人公は直接戦わない。
- キャラクターが直接死ぬことがなく[1]、戦闘不能な状態のことをひんしとしている。
- モンスターを捕獲して、味方にすることができる。
- 自分の育てたポケモンを対戦や交換に出すことができる。
などがあり、これにより幅広い年齢層の支持を集めている。
また、登場するポケモンや一部のマップが異なる2つのバージョンを同時に発売するのも特徴で、赤・緑から最新作のソード・シールドまで慣例的に行われている。また、伝説のポケモンや新しいイベントを追加したマイナーチェンジ版が発売されることも慣例となっている。また、それらをポケモン商法として批判されることもある。ソード・シールドでは、ポケットモンスターシリーズとしては初となる有料ダウンロードコンテンツ『エキスパンションパス』が配信された[2]。
一覧
下記以外のゲームについては、ポケットモンスターシリーズの一覧を参照。
世代 | ゲームソフト名 | 発売日 | ゲーム機 | パッケージを飾ったポケモン |
---|---|---|---|---|
第一世代 | 赤・緑 | 1996年2月27日 | GB | リザードン・フシギバナ |
青 | 1996年10月15日 | カメックス | ||
ピカチュウ | 1998年9月12日 | ピカチュウ | ||
第二世代 | 金・銀 | 1999年11月21日 | GBC | ホウオウ・ルギア |
クリスタルバージョン | 2000年12月14日 | スイクン | ||
第三世代 | ルビー・サファイア | 2002年11月21日 | GBA | グラードン・カイオーガ |
ファイアレッド・リーフグリーン | 2004年1月29日 | リザードン・フシギバナ | ||
エメラルド | 2004年9月16日 | レックウザ | ||
第四世代 | ダイヤモンド・パール | 2006年9月28日 | DS | ディアルガ・パルキア |
プラチナ | 2008年9月13日 | ギラティナ (オリジンフォルム) | ||
ハートゴールド・ソウルシルバー | 2009年9月12日 | ホウオウ・ルギア | ||
第五世代 | ブラック・ホワイト | 2010年9月18日 | レシラム・ゼクロム | |
ブラック2・ホワイト2 | 2012年6月23日 | ブラックキュレム・ホワイトキュレム | ||
第六世代 | X・Y | 2013年10月12日 | 3DS | ゼルネアス・イベルタル |
オメガルビー・アルファサファイア | 2014年11月21日 | ゲンシグラードン・ゲンシカイオーガ | ||
第七世代 | サン・ムーン | 2016年11月18日 | ソルガレオ・ルナアーラ | |
ウルトラサン・ウルトラムーン | 2017年11月17日 | ネクロズマ (たそがれのたてがみ)・ ネクロズマ (あかつきのつばさ) | ||
Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ | 2018年11月16日 | Switch | ピカチュウ・イーブイ | |
第八世代 | ソード・シールド | 2019年11月15日 | ザシアン (けんのおう)・ ザマゼンタ (たてのおう) | |
ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール | 2021年冬 |
システム
システムは基本的に初代から変わっていない。ゲームの主目的は、そのバージョンの地方を冒険してポケモンずかんを完成することと、ポケモンリーグで殿堂入りすることである。
操作方法
基本的に、主人公の移動はゲーム機の十字ボタンやスライドパッドで行うことができる。話しかけたり、調べたりするにはAボタン、メニューはXボタンで開く。第三世代以降、ランニングシューズを手に入れた後は、Bボタンを押しながら移動することで走ることもできる。
施設
ポケモンの世界観には、全ての街に共通して施設が建っている。以下には特に有名なものを挙げる。
ポケモンセンター
ポケモンの体力を全回復する施設。一部を除き全ての街にある。また、パソコンを使って自分のポケモンを入れ替えたり、通信したりできる。
フレンドリィショップ
ショップでは、ゲームで役立つアイテムを販売しており、ゲーム上の通貨で買える。第五世代以降はポケモンセンターの一角にある。
バトル
草むらや洞窟などでは、野生ポケモンが出現して戦うことになる。また、道路にはトレーナーもいて、話しかけたり、視線に入るとバトルが始まる。野生ポケモンとのバトル、トレーナーのバトルともに、相手のポケモンを倒すとバトルは終了して、経験値が自分のポケモンに振り分けられる。
野生ポケモンとのバトル
野生ポケモンとのバトルは、相手のポケモンを全て倒すか捕まえることで終わるほか、逃げることで戦闘を離脱することができる。捕獲にはモンスターボールを用い、捕獲すれば自分のポケモンにできる。基本的には野生ポケモン1匹対自分の手持ち1匹のシングルバトルだが、バージョンや条件によって他のバトルが起こることもある。
トレーナーとのバトル
トレーナーとのバトルは、トレーナーの手持ちを全て倒すと終わる。相手トレーナーのポケモンの捕獲はできない。終わるときには、経験値のほかに賞金も受け取れる。賞金の値段はトレーナーの種類による。また、一部のトレーナーは再戦も可能。
特徴的なバトル
一部の世代で追加された特徴的なバトルも存在する。通常のバトルはシングルバトルとなる。
- ダブルバトル
- 味方、相手ともに2体のポケモンを出して、2対2の状態で戦う。第三世代から登場。
- マルチバトル
- トレーナーが2人1組となって戦う。こちらも第三世代から登場。
- トリプルバトル
- ダブルバトルの発展系。3対3の状態で戦う。第五世代で登場。
- ローテーションバトル
- 3体のポケモンを出すが、攻撃するポケモンは攻撃するまで分からない。こちらも第五世代で登場。
- スカイバトル
- 空で戦う。参加できるポケモンはひこうタイプと特性がふゆうのポケモンのみで、それらのポケモンが全滅すると負けになる。第六世代で登場。
- 群れバトル
- 1対複数のポケモンで戦う。全体に攻撃する技を利用すると有利である。こちらも第六世代で登場。
- さかさバトル
- タイプ相性が正反対の状態で戦う。第六世代で登場。
- 乱入バトル
- ポケモンが他のポケモンを呼び出して1対2の状態で戦う。第七世代で登場。
- バトルロイヤル
- 4人全員が敵同士となる。こちらも第七世代で登場。
- マックスレイドバトル
- 4人のトレーナーが集まり、ダイマックスポケモンと戦う。第八世代で登場。
バトルを楽しむ機能
バトルタワーやPWTなど、バトルを楽しむための施設も存在する。また、通信対戦にて他のプレイヤーと戦うこともできる。
ポケモン図鑑
ポケモン図鑑を完成することがゲームの開始時に目標として提示される。野生ポケモンを捕獲するなどして手に入れることで情報を記録していき、すべてのポケモンの情報を記録することで完成させることができる。ポケモン図鑑は、別のバージョンや別の世代でしか入手できないポケモンが存在する、御三家など一方を選択して入手するポケモンが存在するなど、1つのソフトのみで完成させることはできない。このことが、他のソフトとの通信交換を促す大きな要素となっている。
ポケモンの入手
ポケモン図鑑にポケモンのデータを記録するには、上記の通り捕獲などで入手する必要がある。このほかにも以下のような方法がある。
ポケモンジム
ポケモンリーグに挑むのが最終目標であるが、その中継地点となるのがポケモンジムである。ジムには仕掛けが施されているほかトレーナーが登場し、それらをクリアして最奥にいるジムリーダーを倒すことで、そのジムを制覇することができる。その証としてジムバッジが貰え、それを8個集めるとポケモンリーグに挑戦できるようになる。
第七世代では、ポケモンジムが廃止された代わりに試練が追加された。試練の内容は、バトルはもちろん、アイテムを探すなど様々である。
その他のコンテンツ
その他、ポケモンにはポケモンコンテストやポケスロンなど、やりこみができる要素がある。やりこみという概念を身近にしたゲームはポケモンだとも言われることがある。
通信
ポケットモンスターの機能として挙げられるものに通信がある。通信対戦は勿論、通信交換という新しい通信の機能で人気になった。また、ユニオンルームやグローバルトレードステーション、バトルフロンティアなど通信を利用した遊びは多い。
このほか、通信から派生したものとしてダブルスロットがある。
近くの人と通信
第三世代以前では、通信ケーブルを用いた通信が行われていた。ゲームボーイの通信ケーブルは売れ行きが悪かったのだが、ポケットモンスターの発売で売れ行きが好調となり、通信ケーブルが普及することにつながった。
ファイアレッド・リーフグリーン、エメラルドにはワイヤレスアダプタでの通信が可能になり、また第四世代以降は本体の無線通信も利用できるようになったため、通信利用がより容易となった。
離れた人との通信
クリスタルでは、モバイルシステムGBによって離れた人と通信することができたが、当時はあまり普及していなかった。第三世代にはそのような機能が存在しなかったので、離れた人との通信を行うことはできなかった。
第四世代にてインターネットを利用した通信手段として、ニンテンドーWi-Fiコネクションがサポートされ、この世代以降インターネットを利用した対戦・交換が普及した。これにより、様々な利用者と通信できるようになった一方で、マナーの悪い利用者が散見される、改造ポケモンによる不正が相次ぐなどの問題も起きている。[3]
BGM
ポケモンのBGMは、ゲーム音楽としても有名である。新作ゲームが登場するとき、BGMを期待する声は多い。
また、ポケモンのゲームには公式からサウンドトラックも発売されている。
脚注
関連項目
- ポケットモンスター - 全般についての記述
- ポケットモンスター (アニメ) - ゲームを原作としたアニメ