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クレセリア/対戦

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このページは、クレセリアの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。

クレセリアの歴史

第四世代

使わない攻撃種族値70を合計種族値600から引くと実質種族値が530となり、種族値600のポケモンの中では随一の実質種族値をしている。

この世代初期の環境はダブルバトルだとカビゴンシングルバトルだとガブリアスが幅を利かせており、物理耐久を積む手段の無いクレセリアにとって素の防御で受けるしかないこの環境はやや向かい風であった。実際、ポケモンリーグ2007決勝大会では各部門の優勝者がクレセリアをエントリーしておらず、トリパの始動役としても優勝メンバーの地位はタイプがより優秀なドータクンの方にさらわれてしまった。それでもWCS2009地区予選あたりになると徐々に大会採用実績も伸び、WCS2009日本大会グループBのFINALステージ進出者8人中2人が使用。世代末期になるとWCS2010(ダブルバトル)優勝メンバーという実績を得た。

世代当初は厳選難易度が極めて高かったため使用率が伸びなかったとされるが、世代末期になって乱数調整が確立された影響でメジャー化したと言われている。彼女がメジャー化したことからダブルバトル環境は高速環境から低速環境に様相を一変させたとまで言われる。

第五世代

サイコショックを習得。サイコキネシスと選択だが速攻性能が求められる訳ではないクレセリアにとってこれは強化というにはささやかなものであった。といっても、ローブシン聖剣士を始めとする新規のかくとうタイプが跋扈した中、第四世代と比べるとそれらの解答でもある耐久アタッカーとしての性質が強くなった。一方、ドラゴンタイプを唯一半減で受けられるはがねタイプの需要が増し、ズルズキン、ウルガモスなどの新規の不利対面も目立ち、元々火力が高い訳ではないこともあって止まるところではピタリと止まるようになった。

単体でも強力であったが、バンギラスすなおこし要員としつつドリュウズすなかきエースとして据え、クレセリアのみかづきのまいでサポートする「バンドリクレセ」がこの世代の砂パトリオとして著名。晴パコンビとしてはひでりキュウコンとのコンビ「キュウコンクレセ」が有名であった。天候パ、対面パの両方に対応できるローブシンとのトリパコンビ「クレセローブ」もBW2期に流行していた。この世代ではめざめるパワー(かくとう)でおいうちバンギラスに対して役割破壊を行うケースもあった。世代末期のBW2環境ではめいそう型が流行し、みかづきのまい型は少数派になった。

ダブルバトルでは行動順操作のしやすいポケモンとして高いスタンダードの中核となる。性格としてはめいそう型なら上から積めるおくびょうや両受け可能になるずぶといが、トリパ型ならゴーストあく特殊技で抜群を取られても落ちにくいなまいきが推奨された。この世代になってクレセリアが跋扈するようになったからこそ、多くのポケモンがサブウエポンとして露骨にシザークロスを搭載するようになったり、あくのジュエルが搭載されることもあった。

BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率3位を記録。同大会統計データによると、主流技構成はトリックルームサイコキネシスいばるてだすけであったとうかがえる。持ち物はたべのこしが1位であった[1]。そしてWCS2012では優勝メンバーに輝いていた。

BW2になるとれいじゅうランドロスのお供や対策としてさらに需要を伸ばす。「クレセランド」の組み合わせは現在に至るまでダブルのメジャーコンビである。インターネット大会『2013 インターナショナルチャレンジ MARCH』では使用率1位を記録。この頃は瞬間的な回復量でたべのこしに勝るオボンのみが流行した。BW2後期のインターネット大会では度々使用率1位を記録する。

第六世代

月つながりでムーンフォースを取得、あくタイプの弱点を付ける最大打点を更新した。メガガルーラガブリアスファイアローがこの世代の環境の三本柱であるように、圧倒的な物理偏重環境となったため、受けとしての信頼性が低下。タイプ相性仕様変更によるゴーストあくの増加、はたきおとすの仕様変更による実用化、とつげきチョッキの登場など、クレセリアにはかつてないほどの逆風が吹き荒れた。ポケモンバンク解禁後のXYリーグシングルバトルシーズン2では使用率8位、シーズン3では9位となっていたが、受けとして機能しづらい場面が周知となったシーズン4では14位まで順位を下げ、その後も10位台前半を推移していたがXYリーグシーズン10以降は10位台後半から20位が定位置となった。ところがORASでゲーム内入手可能であることから一般普及し、ORASリーグシングルバトルではシーズン7からシーズン8、シーズン14からシーズン17にかけて使用率1ケタ台を記録、同リーグ同バトルでは最高位として7位を記録。ただ、一般普及により需要が伸びた反動でゲンガーギルガルドなどの解答によって徹底してメタを張られ、シーズン10では19位まで、シーズン11では16位まで順位を落としたこともあった。

とはいえガルーラスタンにも取り込まれ、メガガルーラをエースとしつつも、クレセリアとヒードランとの3匹で相性補完を行い、サイクルを回しながら高種族値で制圧するという「ガルクレセドラン」が環境の主流パーティとなった。PGLレーティングバトル統計データによると、ORASリーグシングルバトルではつきのひかりみかづきのまいれいとうビームorサイコキネシスでんじは/どくどく/トリックルームが主流技構成であるとうかがえる。性格はずぶといが、持ち物はゴツゴツメットが約90%程度の割合であった。

因みに第六世代以降では伝説のポケモンは3V以上確定となったため、めざめるパワーかくとう)のクレセリアは第五世代まで限定となった。さらに第五世代までとの互換切りによってレーティングバトルでめざめるパワー(かくとう)のクレセリアは使用不可能になった。

ダブルバトルでは天敵のギルガルドキリキザンの流行もあったが、相変わらずクレセランドが環境最強の立ち位置を守り続ける。WCS2015では優勝パーティに輝いている。優勝パーティに入るのは4回目であり、全ポケモンの中で最も多い数である。この時期のダブルバトルではでんじはいばるによる嫌がらせに特化した型、トリル型、めいそう型、意表を突いたフルアタック型など多数の型が存在し、型の多さも強みの一つとなった。

WCS2016(GSルール)でもじゅうりょくトリックルームを用いたサポーターとして活躍するが世界大会ではよりゼルネアスに強いドータクンに立ち位置を奪われることになった。

第七世代

Zワザの登場、つるぎのまいの蔓延から、環境的には第六世代よりも弱体化。特につるぎのまいを積んでから先手で一致シャドークローを撃つミミッキュは天敵。アタッカーとしてもカプ・テテフに火力や速度が劣るため、これまで以上にサイクルや耐久面を重視する必要が出るようになった。素早さの種族値110のポケモンがこだわりスカーフを持つなどこだわりスカーフが蔓延した超高速環境にあってスカーフ無しの素早さ種族値85は相手によっては全く俊足とは言い難くなるため、補助技としてはトリックルームが状態異常技を押しのける形で需要を伸ばした。技構成としても攻撃技をれいとうビームだけにするケースが珍しくなくなり、トリックルームやみかづきのまいによる後方支援の役目を持つ性質が顕著になった。この世代のトップメタの一角となったメガメタグロスへの対策となるあくの役割破壊がそのまま刺さるため、居座り型のクレセリアが死滅していったのは無理からぬことである。SMリーグ、USUMリーグ共にシングルバトルでは使用率ベスト30と縁が無くなり、ガルーラが弱体化したため第六世代で最右翼的構築であった「ガルクレセドラン」はそこそこ見かける程度に落ち着いた。また、この世代からレーティングバトルは共通時間制から持ち時間制となったため、TOD(時間切れによる判定を狙った戦略)は消滅。 USUMリーグ初期のシングルバトルでは弱体化したでんじはを採用した型は10%台程度と比較的少なかったが、シーズン10から30%台ないし40%台に上がった。恐らくだが、素早さを下げてから上から安全にみかづきのまいを打てるようにするためにでんじはが好まれるようになったと思われる。

SMのダブルバトルではウイのみを手に入れて耐久面がさらに強化され、USUMリーグダブルバトルではサイドチェンジを習得して択勝負を仕掛けられるようになったため、ダブルバトルプレイヤーからは怨嗟の声が聞かれた。ライブ大会出場権のかかったインターネット大会『2018 International Challenge January』では、1位のプレイヤーがサイドチェンジクレセリアとはらだいこカビゴンの組み合わせを使用しており、クレセリアがこの世代も最強のポケモンになることが予想された。ところが、直後にいかくガオガエンが解禁されてガオガエンが使用率1位を特等席とするようになったあたりから露骨にはたきおとすで狙い撃ちにされるようになった。それでもエレキシードエスパーZはたきおとすを軽減される型が開拓されて復権、すると今度はそれをどくどくで対策されるなど、メタの中心として活躍し続けた。

GSダブルではトップメタのガオガエンやルナアーラに抜群を取られること、壁としての役割が同じエスパータイプのルナアーラに奪われてしまったことなどから使用率が低迷。ウルトラネクロZメガシンカゲンシカイキなしのムーンルールで行われた2019年2月のGSダブルのインターネット大会『2019 International Challenge February』では使用率ベスト30選外。なお、クレセリアがWCSマスターカテゴリで一度も優勝しなかったのはこの世代が初めてである。

第八世代

冠の雪原で追加。

アシストパワーを獲得。代わりにどくどくめざめるパワーを没収された。

トリックルームみかづきのまいつきのひかりでんじはといった変化技への依存度が高い上に、ダイアースダイスチルといった耐久バフ系のダイマックスわざを使えないため、ダイマックスとの相性は悪い。

解禁されるなり、それまでもよく使われていたダブルバトルでは当然のこと、シングルバトルでも採用率が伸びた。ウツロイドアーゴヨンに対して一致メインウエポンで打点が持てるのも大きい。

この世代のシングルバトルではアッキのみ耐久型として開眼。サイクル戦にあまり向かない耐性だが、浮いている単タイプ故に却って居座り耐久型として成功したと見られる。シーズン12には最終使用率17位を記録。

この世代では、クレセリアで特殊を受け、れいじゅうランドロスで物理を受け、上からのスイーパーとしてエースバーンを利用する「クレセランドエスバ」がクレセリア入りの構築として主流。

シリーズ8竜王戦ルール環境では、禁止級伝説などエースとして使われるポケモンが悉く特殊型なので、アッキのみが持ち物の割合1位から陥落。代わりにオボンのみで確定数ずらしする型が主流化。シーズン17にはこくばじょうバドレックス対策のナモのみ型が増加。シリーズ7と比べて純粋な耐久型は減り、トリックルームを展開してからみかづきのまいで退場する型の相対数が増えた。

シリーズ9環境になると、物理耐久特化アッキのみ型でも受けられないドラパルトミミッキュいちげきウーラオスなどへの対処を捨てて特殊受けに仕上げた型がランクバトル上位陣の間で流行。

ダブルバトルでは天敵のレイスポスが追加され、解禁早々前途多難となった。この世代ではレイスポスへの役割を放棄したずぶとい物理耐久振り型がメイン。シーズン12こそ使用率20位を記録したが、やはりレイスポスが重いことは如何ともし難く、シーズン13には38位まで使用率を下げた。

一般的な育成論

準伝説系ポケモンの中では、HP防御特防いずれも種族120以上あり、耐久面で非常に優秀。それ故に弱点を突かれても積み技などを使用されない限り一撃で倒すことはほぼ不可能に等しい。ゴウカザルカイリキーボーマンダなど、クレセリアが使えるか否かで決定力が大きく変わってしまうなど、その影響力は大きい。ただし攻撃特攻は低いためめいそうなどの積み技を使用しなければ決定的な火力が生み出せないのが欠点。

特防が最も高く、また物理防御に関して積み技がないため、努力値は基本的にHPと防御に特化させることが多い。その場合、努力値を振っていない特防に関してはめいそうを使って火力と共に補うことができる。また物理技に関しては直接攻撃技が多いので、その技を受けた際に相手にダメージを与えられるゴツゴツメットを持ち物として採用することが多い。それ以外の持ち物はたべのこしラムのみ、補助技のねむる使用後すぐ回復できるカゴのみあたりが候補。

攻撃技は攻撃よりも特攻の方が若干だが高く、めいそうも使えるので、特殊構成が主となる。メインウエポンは火力を求めるならサイコキネシスラッキーハピナスなどの防御が低く特防が高いポケモンを意識するならサイコショックがよい。サブウエポンはれいとうビームエナジーボールシグナルビームシャドーボールなどが候補だがいずれもはがねタイプのポケモンに半減で受け止められてしまうので、意識するならめざめるパワーほのおまたはかくとう)を採用したい。攻撃後、70%の確率で特攻を1段階上げられるチャージビームも有効。

補助技はめいそうの他、つきのひかりねむるどくどくでんじはリフレクターなどが候補。つきのひかりは状態異常や天候の変化に弱いものの、それ以外の状況での回復速度に優れる。また、天気が晴れのときは回復量が多くなるため、さらに耐久が高まるようになる。第五世代では特性ひでりキュウコンと相性が良いので、晴れパで使用するならばそちらを採用したい。

スキルスワップふゆうを両立しているポケモンである(他にネンドールドータクンゲンガーなど)。この技でレントラー等のでんきタイプのポケモンにふゆうの特性を渡し、弱点を無くすこともできる。

性格ずぶといおだやかが無難である。トリックルームの始動役としても利用されるため、一見素早さに下降補正が掛かる性格にして最遅に調整すると良さそうだが、クレセリア自身いわゆる「スタンパ」のメンバーとして立ち回ることができ、あまりトリパ用のポケモンに傾倒させないというトリパの鉄則もあって、推奨できない育成法であり実際に環境でも顧みられていない。第七世代以降はメガシンカの仕様変更による強化やこだわりスカーフ型の蔓延などから、耐久型というより使い捨ての中速耐久サポーターとして割り切られるケースもあり、抜ける相手が抜けなくなるデメリットを負う育成法にするとパーティの汎用性を下げてしまう。

クレセリアだけが覚えるみかづきのまいは、自身を犠牲にして控えのポケモンのHPや状態異常に加え取得技のPPをも全回復できる技。取得技のPPを回復できる点がいやしのねがいとの大きな違いである。クレセリアは耐久寄りのポケモンなので、使うタイミングを見計らいやすい点が特徴。また、トリックルームを使ってからみかづきのまいを使うと鈍足のエースポケモンの再降臨による全抜きが出来る為(通称月光乱舞)、採用率は高い。勿論HPが多いときに使うのは勿体無いので、相手から受けるダメージを確認しつつ使用し、体力を消耗している控えのポケモンを回復させるようにしたい。

第六世代ではムーンフォースを取得できるようになり、特に苦手としているあくタイプにも抜群が取れるようになるため範囲が幅広くなった。ただし例外的にハートのウロコによる思い出し技には入っておらず、取得させるには根気よくLv99(サン・ムーンでは、わざおもいだしで簡単に取得可能。)まで上げる必要がある。また、単体で圧倒的な戦闘力を持つメガシンカポケモンの登場で、そのサポートとしてみかづきのまいの価値が上昇。メガシンカポケモンを追い詰めてもクレセリアが一緒に選出されている場合は気をつけたい。

  1. 『週刊ファミ通』 2013年5月3日号 p234