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ユキノオー/対戦

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このページは、ユキノオーの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。

ユキノオーの歴史

第四世代

DP発売当初は、全ポケモン中最低クラスの耐性から酷評を受けていたが、後の研究により弱点こそ多いが耐性が有効なポケモンはメジャーどころが多く、特定のポケモンに対して異常に強い事が判明。 みずでんきを半減し、こおりを等倍で受けられることから、特にGSルール下での天候パに強かった。あられと相性抜群のふぶき、役割遂行のウッドハンマーなどのような一致メインウエポン、さらにこの2つを両立できる両刀向けの種族値に恵まれていたのも追い風。カイオーガの交代出しを読めば一方的にウッドハンマーで返り討ちにすることも可能であった。持ち物は出落ちを防げるきあいのタスキか、上から殴れる相手が増えるこだわりスカーフあたりが、当時からメジャーであった。GSルール下ではミュウツーと組んでふぶきを連発する「ノオツー」というコンビも流行した。その活躍ぶりから「御大」という愛称が付いた。

WCS2009都道府県予選では36大会終了時点でカテゴリーB準優勝以上の実績を9つ残しており、そのうち1つはせんせいのツメ型であった。当時は勝ち抜きトーナメント戦で予選が行われていたため、不安定な道具を持たせて運ゲーを仕掛けるプレイヤーが現われるのは必然であり、そうした構築が実績を残すのもある意味では無理からぬことであった。WCS2009日本大会グループBのFINALステージでは8人中1人が使用しており、そのプレイヤーが準優勝を果たしていた。このことから、WCS2009期でも活躍の兆候はあったと言える。

ユキノオーにとってはメタグロスが重かったが、ゴウカザルと一緒に選出するとその難点が解消された。最悪、苦手な相手はこおり状態にしてしまえば良かったので、時には敢えて苦手に対して下げないプレイングも行われた。ゆきふらしによるきあいのタスキ潰しが覿面なのはドーブルあたりか。このようなことから場持ちしなかったため、ドーブル側は初手でこのゆびとまれを放って積極的に捨てに行くことが多かった(そもそもこの世代ではレベル1型が大多数であった)。この世代においてこおり状態の追加効果の試行回数を稼げるふぶきはゆきふらしとの併用において第一世代よろしく入れ得であり、特攻の種族値が65しかないヨノワールすらも採用したあたりからもそれが窺い知れよう。

世代終盤のバトレボシングルバトル環境ではボーマンダが比較的多くなったため、いのちのたまを持たせたひかえめボーマンダりゅうせいぐん程度は耐えられる調整をしなければキツかった。

第五世代

隠れ特性の解禁によって通常環境でも天候パが組めるようになったが、素早さの種族値が当時の天候特性持ちの中ではカバルドンに次ぐ低さであったため、天候合戦には強かった。ただ、きあいのタスキかこだわりスカーフで行動保証を得ることがほぼ必須である関係上、くろいてっきゅうで天候合戦対策を行うことは比較的しづらかった。一方、サザンドラオノノクスなど新規の強力なドラゴンポケモンの登場、ガブリアスラティオスなど第四世代と変わらず強力であった既存のドラゴンポケモンの活躍などからも分かるように、第四世代よりもドラゴンポケモンに傾倒した環境であり、ドラゴン統一パが趣味パではなく戦術として成り立っていた世代であったため、特にシングルバトルではユキノオーが刺さる場面も多かった。ただ、この世代はほのおが大幅強化されたため、パーティを霰パに傾倒すると痛い目に遭うようになった。また、ダブルバトル以下では露骨ににほんばれなどの天候技で天候が奪取されるケースも増えた。そのため、上級者筋からはユキノオーは単純にきあいのタスキを潰して確定数をずらせるふぶきアタッカーとして重宝されるようになり、こおり枠としては単独採用されるというケースが目立っていた。

BW中期には最速こだわりスカーフ型が環境に存在した。いわゆる最速スカーフ型のユキノオーの素早さ実数値は184であり、実数値178の最速ラティオスは悠々と抜ける。同じころ、ゆきふらしで必中になったふぶきで攻めつつ、やどりぎのタネみがわりまもるで粘り勝つ耐久型も使われた。

ふぶききあいだまじしんなどの高火力技で積極的に攻めながらギガドレインで回復するアグレッシブな耐久型も一定数存在した。

シングルバトルではこの世代に登場したシャンデラと相性補完を活かした「ノオーシャンデラ」が発祥。それ以上にBW終期に流行したガブリアスとのコンビ「ノオーガブ」にみずはがねでんきかくとうの強豪をプラスした「ノオースタン」で有名であった。

努力値に関しては、性格がいじっぱり素早さ努力値を4振ったメタグロスを抜けるように調整することが1つの目安となった。ただ、じしんヒードランに役割遂行を行えるようにしつつこおりのつぶての火力を水増しし、尚且つふぶきギガドレインを活かすために攻撃特攻努力値を全振りした、いわゆる「AC振り」「ヤケクソ振り」も成立している。ユキノオーの場合耐性面での強弱がはっきりしておりきあいのタスキありきなので、耐久に振っても意味がないという考え方ができる。

BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率11位を記録[1]

第六世代

ゆきふらしの仕様変更による弱体化、隠れ特性ゆきふらしを持つアマルルガの登場などから、霰パの始動役として唯一の価値を持っているとは言い難くなった。ところが、メガシンカの獲得によってゆきふらしの二度打ちが可能になり、メガシンカ前の素早さの種族値の低さからバンギラスリザードンと同時メガシンカによる天候合戦となっても、それを制することが可能であった。それでも、メガシンカ型を使用するするということはきあいのタスキやこだわりスカーフを諦めるということであり、それだとこの世代の環境を荒らしたファイアローに極めて弱くなる。例えば、ようきできあいのタスキ型ファイアローフレアドライブを受けた場合であっても、物理耐久完全特化型が確定1発となってしまう。フェアリータイプの登場によってドラゴン統一パがほぼ実戦向けではなくなっため、この点でも活躍の場が減った。

シングルバトルでは環境の主力から退いたが、ダブルバトルでは素早さが低いことによる隙が低いことから「ノオーシャンデラ」が比較的健在で、シーズン1からシーズン3までは使用率ベスト30入りを果たしていた。それでも、メガガルーラ対策としてのかくとうタイプの蔓延、メガギャラドスの強さの浸透によって「ノオーシャンデラ」はメタゲームに進出できるほどの戦術とは言い難くなり、以降は使用率ベスト30入りとは縁が無くなった。一方でトリプルバトルではなみのりよびみずちょすいの発動を繰り返す「波乗りパ」が流行していることから、それに有利を取りつつ雨パの対策にもなるとして需要が伸び、同リーグシーズン13以降「波乗りパ」や雨パが下火になり対策する相手がいなくなったことで使用率ベスト30入りを果たせなくなったとは言え、それ以前までは比較的安定して使用率ベスト30入りを果たしていた。ORASリーグダブルバトルではギャラドスミロカロスマリルリニョロトノスイクンなどふぶきを半減で受けられるみずタイプが多かったため、XYリーグ以上にユキノオーは苦戦した。同リーグではトリプルバトルでも雨パの人気が高いため、その分霰パの使用者が伸び悩み、ユキノオーも使用率ベスト30入りとは縁が無かった。禁止伝説級が使用可能な公式大会予選などのインターネット大会環境であっても、禁止伝説級や天候特性ポケモン多様化、相方となるミュウツーの優位性の低下などから、かつてのように「ノオツー」で制圧する風潮は全くなかった。

PGLレーティングバトル統計データからは、少なくともダブルバトルではふぶきまもるこおりのつぶてエナジーボールが主流技構成であったことがうかがえ、性格はトリパ下で有利に立ち回れるれいせいがメインであった。メガシンカ型が最も多かったが、メガシンカなしの場合は第四世代と持ち物の傾向は変わらなかった。

第七世代

アローラキュウコンの登場によって、4倍弱点持ちのゆきふらし要員としての立場が危うくなった。耐性面ではユキノオーやアローラキュウコンより比較的優れるバイバニラの通常特性にゆきふらしが追加されており、ユキノオーは攻撃面でも補助面でも自己完結性や拡張性に欠けるという面が目立つようになった。さらに、カプやミミッキュなどのフェアリー対策としてはがねタイプが蔓延し、この世代になるとユキノオーの耐性面がほとんどデメリットにしかならなくなった。USUMの発売以降ガブリアスが環境から失墜し始め、メタを張る相手が1体いなくなりつつあるのも痛い。

第八世代

だいちのちからオーロラベールを獲得。これにより、はがねへの対処がしやすくなった他、先に動ければきあいのタスキが無くとも1発耐えできる可能性が高まった。他にも、リーフストームを獲得している。

しかし環境のじめんポケモンが悉くダイスチル用のはがねウエポンを持っており、ダイバーン型が流行していることから、耐性を活かすどころか弱点を突かれやすい状況となった。ゆきふらしによる恩恵もダイマックスわざによる天候奪取の横行により今一つ機能しない。そのようなことから環境では活躍していない。

それでも、シリーズ3シーズン4でキョダイラプラスが解禁されるとみずでんきのウエポンを半減で受けることができる上にこおりも等倍で受けることができるポケモンとして再評価された。

一般的な育成論

能力は平均前後。攻撃面にやや重きがある。素早さは低い。特性ゆきふらしは最終進化形態ではユキノオーとアマルルガのみで、あられ状態でアドバンテージを得るパーティには先鋒として非常に重要な存在である。きあいのタスキを潰せるのも大きい。

またユキノオーのタイプは得手不得手が激しい。くさタイプとしては希少な、こおり技が弱点でないポケモンのため(ユキノオー以外ではルンパッパナットレイのみ)、みずタイプキラーとしては非常に安定した強さを誇る。雨を主軸とするニョロトノを始めとした雨パや、砂を起点とするカバルドン、双方の技が抜群だがバンギラスを起点とした砂パと、天候利用エースアタッカー+それらの取り巻きのポケモンに対して非常に強く、アンチ天候パポケモンとしても活躍する。一方で弱点もナッシーセレビィと並んで全ポケモン中最多の7つとなっている。

メインとなる技はやはり天候を利用したふぶきが物理特殊を問わず問答無用で採用されるだろう。ユキノオーは攻撃、特攻いずれも高めで、なおかつ氷弱点のポケモンの多くは特殊方面に弱い事が多い事や、ただ単純に威力が高い為氷技はこれ一択。また、あまり素早さが高くないため、こおりのつぶてとの併用も良い。

草タイプの技は、ウッドハンマータネばくだんタネマシンガンくさむすびエナジーボールギガドレインが候補になり得るが、物理の場合はウッドハンマー、特殊の場合はギガドレインが一番良い。ウッドハンマーは草物理最高火力で、多くの相手を倒せるので、威力不足のタネばくだんよりはこちらが優先されるが、きあいのタスキとの相性は最悪。ギガドレインは一見火力が低く見えるが、スイクンのようにBが厚めでDがやや薄めのポケモンが多いので、想像以上にダメージが入り、なおかつ体力回復効果のお陰で、きあいのタスキが潰れても復活する可能性があるのは非常に嬉しい所。

サブウエポン候補は、じしんきあいだまいわなだれめざめるパワー炎シャドーボールなど。ぜったいれいども習得するが、得手不得手の多く、あまり素早くなく試行回数を増やしにくいユキノオーでは若干博打気味になるので採用はされにくい。

やどりぎのタネまもるを組み合わせればあられも合わせて毎ターンじわじわ相手のHPを削ることもできる。

持ち物候補はきあいのタスキが筆頭として挙げられる。ユキノオーは弱点が多い為、不意の事故もこれで防ぎやすい。次点でこだわりスカーフなど。

隠れ特性はぼうおん。控えのきあいのタスキが潰されないようにできるほか、特性のかげふみと技のほろびのうたのコンボを使ってくるメガゲンガーや、ハイパーボイスを打ってくる特性フェアリースキンを持つメガサーナイトニンフィアの対策になる。特にこの2つの技が場全体に通るダブルバトルトリプルバトルでは採用されることがある。ただし特性がバレてしまう事は覚悟して利用したい。

メガユキノオー

メガシンカでは、もともと低いすばやさがさらに下がる(ヤドランヤドキングと同速になる)が、HP以外の能力は上がる。また、特性ゆきふらしで、天候を変えられても再度あられに戻すことができる。すなおこしバンギラス・メガバンギラス・カバルドンより遅くなるので、天候については主導権を握れるか。下がったすばやさを生かすためのトリックルームを前提としたパーティ(いわゆる「トリパ」)にこのメガユキノオーを入れるのもいいかもしれない。

技は基本的にユキノオーと同じ。襷は持てないのでウッドハンマーも採用しやすいが、こちらは自慢の耐久が下がるのが痛い。

  1. 『週刊ファミ通』 2013年5月3日号 p235