ペルシアン/対戦
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ペルシアンの歴史
第一世代
99カップでは、ヤドランと共にトップメタの一角になり、決勝大会進出者12人中10人が使用、優勝メンバーに輝いた[1]。高い素早さから繰り出されるタイプ一致きりさくは正しく脅威で、当時の急所技の計算では素早さ種族値×4÷256(ただし、最大でも255/256)という壊れたもの。素早さの種族値が64以上なら毎ターン九分九厘クリティカルヒット(補助効果無視)する計算で、第一世代では事実上はかいこうせんよりもきりさく、ソーラービームよりもはっぱカッターの方が完全に優れていたことからこの世代のペルシアンの強さが分かるだろう。
素早さは99カップではナンバー2を誇り(1番はプテラ)、攻撃はそう高くはないが、きりさくの性能と唯一のタイプ一致きりさく使いから、速攻型の物理アタッカーとして防御の低い特殊アタッカー狩りに活躍。ユンゲラー、バリヤード、エレブー、ライチュウ辺りはペルシアンの対処法が基本交代しかなかった。きりさくはゴーストタイプで止まったが、バブルこうせんやほぼ100%覚えている10まんボルトで一応ある程度応戦可能であった。まひ狙いにのしかかりを覚えさせる人も多かった。当時は全ステータスに努力値を全振りできる仕様上、どんなポケモンであってもレベル55育成済み理想個体同士という前提ならまずきりさくは1発耐えするため、カウンターには弱かった。だがその点をみがわりの搭載によって克服したペルシアンまで登場した。みがわりは他にユンゲラーやエレブーのでんじは対策にも役立ち、更には素早さを活かした先制のかげぶんしんも強力で、その厨ぶりでは本家に勝るとも劣らなかった。だが、単独ノーマルタイプとしてはHP・防御・特殊共に低く耐久面に不安があり、ふぶきもじしんも覚えないため汎用性も狭く、99カップで禁止されていたケンタロスやガルーラと比較するとどうしても見劣りしていた。
第二世代
特攻と特防に分かれるという仕様変更でどちらの能力も減らされることはなかったが、急所の仕様の変化によりきりさくの火力が大幅に弱体化し、同時に素早さが高いことによる利点も大きく減少。タマゴわざにさいみんじゅつ、わざマシンにゆめくいが追加されて最速のさいみんじゅつ+ゆめくい使いになったものの、ねむる+ねごとコンボや、きせきのみやはっかのみの所持率の高さから大きなアドバンテージになったわけではない。同じくタマゴわざでドわすれも得たがこれも既に仕様変更されておりプラスにはなっていない。シャドーボール、こごえるかぜ、アイアンテールなど新たなサブウェポンも手にしたが、主力技を奪われたうえにノーマルタイプとしては素の火力が乏しいのが痛く、99カップでの活躍を果たした第一世代とは打って変わって環境どころか実戦レベルで役に立つかどうかも怪しい立ち位置となった。
しかしVC版第二世代オフ会環境では立場がやや異なる。2018年頃の関西のコミュニティでははかいのいでんしで低めのパワーを補強するハイリスク型が確認された(この頃にははかいのいでんし自体がそれなりに流行していた)。
第三世代
特性としてじゅうなんの獲得、ねむる+ねごとコンボの仕様変更、タイプ一致のねこだましの習得などもあり、ある程度実戦向けのポケモンに戻った。
第四世代
特性としてテクニシャンを得たことでねこだましの威力が上がったが、ライバルとしてはエテボースの存在が痛い。 ただ、この時代でわるだくみを獲得したため、火力に困ることは、少なくなった。
第五世代
豊富な補助技から型が読まれにくいという長所があるにはあったが、前作の対抗馬であるエテボースに加えて、すばやさでも火力でもペルシアンを上回るチラチーノが登場。 さいみんじゅつの弱体化と環境変化の煽りから、第二世代以来の不遇を託つに至った。フェイントが汎用性を増したが、フェイント使いとしてもより速度に優れたマニューラあたりにアタッカー性能が劣ったのも痛かった。キノガッサ対策のねごとが蔓延していたのも大きな逆風で、特にローブシンの場合は仮に眠らせても一致でドレインパンチやマッハパンチをねごと経由で飛ばすため、基本的にはどうにもならなかった。
一応BW期には(へんしょくが邪魔になって戦力として扱いづらいカクレオンを除けば)ノーマル単タイプで唯一イカサマを覚えるポケモンという差別化点が存在した。
通常環境では活躍の見込みがなかったが、カントー図鑑限定戦ではパラセクト、メタモンと組んでペルシアンのねこのてで確実にキノコのほうしを撃つ「ペルセクトメタモン」が成立。要はレパルダスの構築の1つである「レパルガッサメタモン」のカントー図鑑限定戦バージョンである。ペルシアンは特性がきんちょうかんなので、環境で流行していたラムのみなどに対策を張れるのがレパルダスとの差別化点。
第六世代
じゃれつくを獲得するが、同じノーマルポケモンの速攻型であるブニャットも覚えるため、じゃれつくの使い手としてはブニャットとの差別化が難しい。一応ペルシアンはブニャットよりもこうげきが低くすばやさが高いという違いがある。ORASでみずのはどうとでんげきはが教え技として復活したため、テクニシャンとわるだくみを併用した特殊型の利便性が上がった。補助型としては前世代でとうに失墜していたペルシアンであったが、アタッカーとしてもすばやさを除いてメガガルーラの劣化になりかねなかった。
PGLレーティングバトル統計データを見ると、この世代ではねこだましととんぼがえりを主軸としたテクニシャン型が主流であったことがうかがえる。性格は最速を意識したようき、持ち物は火力を高めつつねこだまし→とんぼがえりの流れを阻害しないいのちのたまが主流となった。
第七世代
アローラのすがたを獲得。
アローラのすがたで得られる特性ファーコートによって物理受けが可能になり、すてゼリフによってすぐに場から離せるため耐久面の心配もある程度解決された。しかしカプの登場などフェアリータイプの普及が向かい風であった。通常環境には縁がないが、SMリーグのWCS2017ルールでのダブルバトルでは使用率ベスト30以内に入るシーズンがいくつか見られる。PGL統計からは、この世代のダブルバトルにおけるアローラペルシアンの技構築はねこだまし、ちょうはつ、すてゼリフ、イカサマがテンプレであり、持ち物はアクZ、マゴのみが主流であることがうかがえる。WCS2018マスターカテゴリベスト8の実績を持ち、全国ダブルでも十分な力を持っていることを示した。
シングルバトルでもこだわりハチマキを持たせてただひたすらイカサマを放つ型がUSUMリーグでアローラペルシアンの主流になった。すりかえ、とんぼがえり、すてゼリフをすべて覚えさせるとこだわりハチマキの拘り効果が邪魔にならない。USUMリーグにおいては、イカサマ、ちょうはつ、すてゼリフ、すりかえが主流の技構成になり、性格は上から動けるおくびょう、ようきが優先。素早さに補正を掛けないとトリミアンとの差別化点が減ってしまうので、ずぶとい、しんちょうなどは少な目。努力値に関しては素早さに特化してHPに厚く振り、残りを防御と特防に振って調整した型が一般的。
あくのラインナップが限定されているピカブイでは特性のシステム自体が存在せずファーコートを持たないにもかかわらずあくというだけで重宝される。特にダブルバトルでは最速のねこだまし、フェイント使いでありなおかつそれらを覚えるポケモン中唯一の一致イカサマ使いであることからトップメタとなった。
一方でもとのすがたは、ダブルバトルでダークホールによる起点作りを武器としていたドーブルがそのダークホールを事実上没収されたことから、ねこだましの打ち合いに強いという長所があまり意味をなさなくなった。救いと言えば、フィラのみなどの回復量仕様変更によってきんちょうかん型が見直されたことであり、まひの弱体化によってじゅうなんを切ってもそれほど痛手にならないという見方もできるようになった。
しかしシングルバトルでは使用率が低迷し、USUMリーグシーズン13ではあまりの使用率の低さから統計データが非表示になった。
第八世代
アローラのすがたはダブルバトルのサポート技としてはうそなきを、耐久戦法に役立つ技としてはあまえる、ドわすれを獲得。 使用率上位のガオガエンがすてゼリフを習得したことで役割が被ってしまい、立ち位置としてはやや厳しくなった。第七世代ほどのフェアリー環境ではないが、DLC前はフェアリーのトゲキッスが、DLC後も多くの特殊アタッカーと物理でも強力な格闘打点を持つエースバーンやウーラオスが幅を利かせてているため、環境は相変わらずの逆風である。DLC前のシングルバトルでは、従来のハチマキ型で上位入賞を果たした例がわずかに見られた。
もとのすがたは相変わらずで、他ポケモンとの差別化すら苦労するレベルである。第七世代と比べると、比較対象の不参戦やダイホロウを無効化できる点で多少は改善されたが、それでも採用率は常に圏外のままである。
一般的な育成論
もとのすがた
その高い素早さから繰り出されるさいみんじゅつが強力なポケモンである。一方でその他の種族値は低い。
特性テクニシャンのおかげでペルシアンのねこだましの威力は侮れない。防御の低い相手であればHPの半分も削ることができる。そしてさいみんじゅつで相手を眠らせ、相性が悪ければとんぼがえりで交代、良ければ攻撃といったサポート兼アタッカー型が多い。テクニシャンの対象となる攻撃技には他にフェイント、ほしがる、かみつく、どろぼうなどがあり、効果が優秀なわざを、威力を底上げしつつ使用できる。
また攻撃と特攻の値に大した違いがなく、わるだくみを習得するため特殊アタッカーとして育てるトレーナーも少なくない。特殊アタッカーにする場合、スピードスターやパワージェムが強力。はがねタイプへの有効打が存在しない点は注意。
アローラのすがた
リージョンフォームではあくタイプに変わる。第八世代現環境では唯一のファーコート持ちであり、種族値からはかけ離れた物理耐久力を発揮する。
アタッカーの場合候補はあくのはどうまたはテクニシャンを有効に使うならバークアウトをメインに、10まんボルト/かみなり、パワージェム、こごえるかぜ、ねこだましなど。とくこうが上がったとはいえ、75とあまり高い方ではないので、余裕があればわるだくみを1回使いたい。テクニシャンで威力が上がるとはいえ種族値の低さからそれほどダメージは期待できず、ファーコートを採用してあくのはどうでひるみを狙う型も検討される。
耐久型の場合はもう一つの特性ファーコートを活かしぼうぎょに努力値を多めに振りたい。技としては相手のこうげきとぼうぎょでダメージを計算できるイカサマや、相手のこうげき、とくこうを下げて交代するすてゼリフは必須。ペルシアンはすてゼリフを使用できるポケモンの中では最速を誇るため、控えサポートとしても非常に役に立ってくれる。こちらの特性でもとくこうを下げられるバークアウトは有効。その他ちょうはつや、こだわり系アイテムのすりかえなど器用な動きが可能。その他うそなき、さきおくり、さいみんじゅつなども候補。
- ↑ 【ポケスタ2初代対戦】ニンテンドウカップ99の魅力を語る動画!! つうしんケーブルクラブ 2021/10/09 (2021年10月11日閲覧)