ブラッキー/対戦
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ブラッキーの歴史
第二世代
ブイズの新しい仲間、及びあくタイプの両受けとして登場。ブイズでは珍しくHP、防御、特防などの耐久面に優れ、その代わり攻撃、特攻、素早さは低め。当時の努力値の仕様によりエスパーは勿論、物理・特殊双方のアタッカーにとって厄介な硬さで、豊富な補助技での撹乱も得意。
当時の物理技はまひ狙いののしかかり、アイアンテール、対エスパー用のシャドーボール。特殊技はかみつくやだましうち、まひ狙いのでんじほう、かくとう対策のサイコキネシス、決定力に欠けるがおいうち辺り。補助技はリフレクター、あまえる、いやなおと、のろい、かげぶんしん、みがわり、あやしいひかり、いばる、どくどく、何よりも代名詞につきのひかり、くろいまなざし、クリスタルで得たバトンタッチと非常に豊富。特にくろいまなざしとバトンタッチのコンボが使えるのは当時ブラッキーとアリアドスだけなので特異性を際立たせていた。この世代ではあくの攻撃技は全て特殊技で特殊面は積み技で強化できないので多くが物理技で、その場合のろいはほぼ確実に覚えていた。ほえるは覚えないがいやなおとやあまえるなどで積み合いにも強かった。つきのひかりの耐久型、いばみがやあやしいひかり+いやなおとなどのサポート以上の撹乱・妨害もできる。鈍足で火力はないが、耐久型は勿論、バトン要員、サポート要員、嫌がらせとどれをとっても一流だった。
第三世代
てだすけや天候技によりダブルバトルでも結構使われた。キノガッサやバシャーモなど環境で活躍していたかくとうタイプのポケモンには注意が必要であった。
第四世代
ふいうちの獲得によって奇襲が可能になった。しかし環境で猛威を振るっていたゴウカザルや突然な強化を受けたカイリキーなどを警戒しなければならず、さらに火力増強アイテムの増加によって突破されるケースが増えた。それでもくろいまなざし+バトンタッチ型の場合は持ち物の主流がしろいハーブであり、いわゆる「持ち物コスト」の低さが長所となる場合もあった。何よりほとんど攻撃面で噛み合わせが無かったあくが技の物理・特殊の分離、それに伴うあくの物理技の登場によって明確な意義を持つようになった。当時はのろい+しっぺがえしによる耐久型が一般的であり、この世代になってタマゴ技に追加されたあくび、それまでも覚えていたいやなおとを使い分ければ、相手が引いても突っ張っても十分に応戦することができた。乱数調整の成立によりバトレボでも使用率が伸びたライコウ、スイクンの放つどくどくに対してもシンクロがそこそこ刺さった。
第五世代
くろいまなざしとバトンタッチのコンボ消滅、しっぺがえしの弱体化、ウルガモスやローブシンといった火力の高いむしポケモンやかくとうポケモンの台頭など、大きな向かい風が吹いた。しかしB2W2で教え技としてイカサマ、わざマシンでバークアウトを習得。火力面では大幅な強化を受けた。しかし耐久型としては大きく立場を悪くしたと言える。
イカサマを習得したことが強化としては大きく、こだわりハチマキを持たせてひたすらイカサマを放つ型やイカサマといばるのコンボが成立した。
第六世代
フェアリータイプの登場が重く、特にメガクチートあたりには手も足も出なかった。しかしイカサマは今環境のトップメタであるギルガルドやメガガルーラに対してよく刺さるため、それなりに使われていた。XYリーグレート戦ローテーションバトルの終盤ではそれなりに活躍しており、シーズン13、シーズン15からシーズン17において使用率30位以内にランクイン、特にシーズン15では使用率7位と、一時期だがローテーションバトルのトップメタの一角に躍り出た。公表統計データによると、X・Yリーグでの技構成のテンプレはイカサマ、どくどく、つきのひかり、まもるであり、まもるの枠をちょうはつやいやしのすずに変えたり、つきのひかりをねがいごとに入れ替えたりされることもあった。同データでは持ち物の主流はたべのこしで、2番手がゴツゴツメットである、という結果が明らかになった。性格はずぶといがメイン。
第七世代
前世代よりも強力なフェアリータイプが増えた上、ドヒドイデといった新たな耐久型も出て来て、ブラッキー自身が持つ特性がいずれも能動的で無いため、ブラッキーの置かれた立場が余計厳しくなった。状態異常の弱体化によりブラッキーへのいやしのすずの採用率も激減し、激化する火力インフレの影響で死に出しした後続にも有効なねがいごとがつきのひかりに取って代わった。
SMリーグレート戦シーズン5のスペシャル(さかさバトル)ではレギュレーションの都合上かくとう、フェアリーを半減でき、バシャーモやカプ・テテフに強気に出られる耐久型ということで使用率21位を記録している。2017年12月に行われた第3回ポケモン竜王戦予選マスターカテゴリでも日食ネクロズマを受けられるポケモンということで使用率17位を記録している。それでも立場が良いのは限定戦や禁止級伝説解禁のフォーマットにおいてのことであり、通常環境ではマイナーに甘んじている。
そんな中、USUMリーグシングルバトルシーズン8では、イカサマ、まもる、あくび、ねがいごとという技構成で性格をずぶといにして物理耐久に厚くした耐久型ブラッキーを入れたパーティが最終レート2100(83位)を記録している。このプレイヤーのパーティはグライオンで特殊を受け、物理型メガボーマンダをエースとしていた。この構築を「ブラッキーマンダグライオン」と呼ぶ。
第八世代
この世代で獲得した技にかみくだく、きあいだめがある。 一方で習得できなくなった技にどくどく、じこあんじ、いばる、ふいうち、いやしのすず、おいうちなどがある。特にどくどくを失ったのは痛手である。
- シングルバトル
環境初期には有力なかくとうタイプがほぼ不在だったこともあってそれなりに使われており、Pokémon HOMEによる統計データが初公開されたシーズン6のシングルでは38位につけている。イカサマ、まもる、あくび、ねがいごとでのサイクル耐久型が主流で、ドラパルトのサポート役などを勤めた。2019年12月に開催されたシングルバトル形式である世代最初のインターネット大会『ガラルビギニング』最終5位の構築にエントリーされている。シーズン1最終7位パーティでの使用実績も残された[1]。
DLC鎧の孤島でウーラオスが登場した事に加え、タイプ一致とびひざげり使いのリベロエースバーンが解禁されたことで信頼性が落ちてしまい、シーズン8以降はランキング50位以下に落ちている。採用率上位ポケモンが禁止されたシーズン10~11でも、ウーラオスやアシレーヌといった天敵がトップメタに居り復権はならなかった。
一方、シーズン15の竜王戦ルールでは受けループ主体の環境となったことから需要が回復。このシリーズでは特殊寄りの環境が鑑みられて、特殊耐久をひたすら高めたしんちょう特殊受け型がメインとなっている。こくばじょうバドレックスに一致イカサマで打点を持てるのも大きい。
時間切れ判定戦術、いわゆる「TOD」型としてくろいまなざしで低火力のポケモンをキャッチしてあくびとねむるで粘る型も存在する。シーズン2は試合時間15分と極端に短く、こうした型も見られた。
- ダブルバトル
ダブルバトルではアーマーガアのダイスチルと自分のバークアウトで両受け体制を作り、あくびやてだすけでダイマックス状態のアーマーガアを強化して攻める「ガアブラ」構築が存在した。特性せいしんりょくのため、バンギラス&ドリュウズの「バンドリ」の2連いわなだれによるひるみ攻勢に強い。ただしバンドリは両者とも攻撃力が非常に高く、早期の段階で集中攻撃されるとあまり意味を持たない。
先発でゲンガーとブラッキーを並べ、ゲンガーでほろびのうたを使ってからブラッキーののろいでだっしゅつパックを発動してゴチルゼルに交代し、ゴチルゼルのダイウォールで粘って相手をひんしに追い込む「ゲンブラゴチル」のコンボも存在する。ゲンガーでほろびのうたを使ってからブラッキーが退場する事により、通常の交代では防げないゴチルゼルにほろびのうたの効果が掛かってしまう点を補える。ただし、ピンポイントで応用が利きにくい欠点もある。
シーズン15の竜王戦ルールではつきのひかりの回復量をひでりで増幅してくれるグラードンが使えることから、WCS2019よろしく需要が回復。シングル同様にこくばじょうバドレックスに対して一致イカサマで打点を持てるのも大きい。
一般的な育成論
非常に高い耐久力を持つポケモン。一方で決定力は低く、技範囲も狭い。耐久型に育成されることが多い。
攻撃技ではイカサマの採用率が高い。ブラッキーの決定力の低さを補う技として物理受けだけでなく特殊受けでも採用される。またのろいから後攻しっぺがえしを撃つ戦術も古くからある。他にはバークアウトやアイアンテール、でんこうせっかなど。かくとうタイプ対策のサイコキネシスも覚えられる。
変化技にはつきのひかり、ねがいごと、ちょうはつ、くろいまなざし、あくび、ねむる、ねごとなど。バトンタッチはのろいやきあいだめと組み合わせて使われる。
持ち物はたべのこし、ゴツゴツメット、混乱きのみ、ラムのみやねむるの為のカゴのみがある。カイオーガを意識してばんのうがさを持たせることもある。