捕獲処理
捕獲処理(ほかくしょり)とは、ボールを投げたときにポケモンが捕獲できるかどうかを判定する処理のこと。
処理
第一世代
以下の手順に沿う。
- マスターボールが使われたなら、捕獲成功。この場合以降の手順は全て無視。
- モンスターボールが使われたなら0~255の乱数を、スーパーボールが使われたなら0~200の乱数を、それ以外なら0~150の乱数を発生。
- 乱数-状態補正を計算。この値が0未満のとき、捕獲成功。この場合以降の手順は全て無視。この値が被捕獲度より大きいとき、捕獲失敗。0以上被捕獲度以下のとき、さらに0~255の乱数を発生。
- この乱数がF以下のとき、捕獲成功。Fより大きいとき、捕獲失敗。
いずれかの段階で捕獲失敗となった場合、以下の手順に沿ってボールの揺れる回数の判定を行う。
- D>255のとき、ボールは3回揺れる(ただし、通常プレイではDの最大値は170)。
- D×F÷255+状態補正を計算。この値が10未満のとき、ボールは当たらない。10以上30未満のとき1回、30以上70未満のとき2回、70以上のとき3回ボールが揺れる。
- ※状態補正はねむり・こおりの場合10、まひ・やけど・どくの場合5。
手順で出てきた変数は以下のとおり計算する。
- D=被捕獲度×100÷ボール係数
- ボール係数は、モンスターボールの場合255、スーパーボールの場合200、それ以外の場合150。
- F=最大HP×255÷ボール係数÷(現在HP÷4)
- 割り算が終わるたび、小数点以下切り捨て。ただし、この過程で分母が0となった場合、分母は1とする。
- ボール係数は、スーパーボールの場合8、それ以外の場合12。
- F>255のとき、Fは255とする。
これより、以下のことが言える。
- 捕獲の状況(被捕獲度、残りHP・状態異常、投げるボールの種類)が一定である限り、捕獲失敗時にボールの揺れる回数も一定。
- より捕まりやすい状況になればなるほど、捕獲失敗時にボールの揺れる回数は増える。
- 捕獲失敗時にボールの揺れる回数から、そのときの状況におけるだいたいの捕獲成功率が分かる。
- ある状況において、捕獲失敗時にボールがK回揺れたとする。同じ状況において、ボールが(K+1)回以上揺れたら、その時点で捕獲確定。
- 特定の状況では、スーパーボールの方がハイパーボールより効果が良い。特に、被捕獲度が高く、状態異常にかかっておらず、HPが半分以上残っている場合、スーパーボールの方が効果的である。
- 被捕獲度が低いほど、HPを減らすことで得られる効果は少ない。また、被捕獲度が高いほど、状態異常にかけることで得られる効果は少ない。被捕獲度にかかわらず、スーパーボールの場合はHPの1/2以下、その他の場合は1/3以下においてHPを減らすことで得られる効果はない。
- 残りHPにかかわらず、状態異常にすることで、捕獲成功する確率が十分にある。
第二世代
まずBを求める。
B = (最大HP×3-現在HP×2)×C÷(最大HP×3)+状態異常補正
Bが255を超えた場合255になる。0~255の乱数を発生させて、B以下なら捕獲は成功する。第二世代の捕獲成功率は (B+1)/256 となる。
- C = 捕捉率×捕獲補正率
- 状態異常補正:
使用される値は符号なし8bit整数 (0~255) であるため、最大HP×3>255 である場合、最大HP×3 と 現在HP×2 は4で割られた後に計算式に組み込まれるようになっている。分子と分母両方が同数で割られているめ、丸める際に誤差が生じる可能性があるが上記式と大差にはならない。現在HP×2/4 が0になった場合は1になる。
第二世代の揺れ判定は捕獲に失敗したときのみ行われる。
第三世代・第四世代
普通の場合
まずBを求める。
B=(((最大HP×3-現在HP×2)×捕捉率×捕獲補正率)÷(最大HP×3))×状態異常補正
Bが255以上なら捕獲確定。
- 捕捉率:捕獲するポケモンの捕まえやすさ。捕捉率一覧を参照。
- 捕獲補正率:ボールの捕まえやすさ。捕獲補正率を参照。
- ハートゴールド・ソウルシルバーでのみ、ぼんぐりから作られるボール (ガンテツボール) は、ボールの捕獲補正率ではなくポケモンの捕捉率に補正をかける。このときボールによる捕獲補正率は1に設定される。捕捉率は最大でも255。たとえば元々捕捉率255のコラッタは全く捕まえやすくならないことになる。
- 状態異常補正:
捕獲が確定しなかった場合、次にGを求める。
G=1044480÷√√(16711680/B)
除算と平方根は計算後に逐一小数点後を切り捨てる。
0~65535の乱数を4回発生させて、それが4回ともG未満なら捕獲成功。G以上の乱数があった時点で失敗が確定し、それ以降揺れ判定は行われない。捕獲成功率は (G / 65536)4 (%) と表せる。この計算式では65535が出ると必ず捕獲が失敗することになるが、そもそもBが255になれば揺れ判定は行われずに捕獲は成功する[2]。
各計算の丸めを無視して G=65535÷(4√(255/B)) と近似すれば、捕獲成功率はおおよそ B/255 になる。捕獲の成功判定を揺れ1回ごとに行ったときの全体的な捕獲成功率が、成功判定を一括で行っていた第二世代とあまり変わらなくなるように調整されている。
サファリゾーンの場合
まずSを求める。
S=(捕捉率×100)÷1275×石補正÷餌補正
- 捕捉率:捕獲するポケモンの捕まえやすさ、各ポケモンを参照。
- 石補正:石を投げた回数×2
- 餌補正:餌を投げた回数×2
次にBを求める。
B=(S×1275)÷100
※但しBは3~20の間
後はBを普通の場合のGに入れて計算。
第五世代
第三世代・第四世代の処理を踏襲しているが、全ての除算結果はその値が最も近い1/4096の倍数に切り捨てるか、最も近い1/4096の倍数に四捨五入で丸められる。内部的には、Bの取りうる値が0~1044480 (255×4096)に変更され、HP係数 (最大HP×3-現在HP×2) は4096倍される。
係数の計算にいくつか変更点がある。
- 濃い草むら
- (最大HP×3-現在HP×2)の部分に、図鑑の完成度に基づく以下の倍率を適用する。
- 計算したら小数点後は四捨五入する。
つかまえたかず | 倍率 |
---|---|
601以上 | 1 |
451-600 | 3686/4096 (90%) |
301-450 | 3277/4096 (80%) |
151-300 | 2867/4096 (70%) |
30-150 | 2048/4096 (50%) |
0-29 | 1229/4096 (30%) |
- 捕捉率
- 捕獲するポケモンの捕まえやすさ。捕捉率一覧を参照。
- 捕獲補正率
- ボールの捕まえやすさ。捕獲補正率を参照。
- 計算したら小数点後は四捨五入する。
- 最大HP×3 で除した後の小数点は切り捨てる。
- 状態異常補正
- ほかくパワー倍率には以下の倍率が適用される。計算したら小数点後は切り捨てる。1044480以上になったら1044480にする。
- ほかくパワー: 1.1
- ほかくパワー+: 1.2
- ほかくパワー++: 1.3
- Bが1044480なら捕獲確定となる。このときも捕獲クリティカルの判定は行う。
- B0=B/4096 を用いると、B0が255のとき捕獲確定になる。
捕獲クリティカルが発生する場合、揺れ判定は1回しか行われない。それ以外の場合は、0~65535の乱数を3回生成し、すべてG未満なら捕獲成功。第五世代では揺れ判定は3回のみ行われる。揺れる前、1回揺れた後、3回揺れた後で判定が行われる。2回だけの揺れで捕獲に失敗することはない。捕獲クリティカルを考慮しないときの捕獲成功率は (G/65536)3 となる。 (B0/255)0.75と近似できる。
捕獲クリティカル
捕獲クリティカルの発生確率 C はポケモン図鑑の完成度に依存する。
C = (B×クリティカル倍率)/(6×4096)
計算後、小数点後を切り捨てる。0~255の乱数を生成し、これがC未満なら捕獲クリティカルが発生する。
つかまえたかず | 倍率 |
---|---|
601以上 | 2.5 |
451-600 | 2 |
301-450 | 1.5 |
151-300 | 1 |
31-150 | 0.5 |
0-30 | 0 |
捕獲クリティカルでは、揺れのチェックを1回しか行わないため、通常の捕獲よりも捕まえやすい。捕獲クリティカルが出たときの捕獲成功率は (B0/255)0.25 と近似できる。
捕獲クリティカルを考慮したときの捕獲成功率は、 (C/256)×(G/65536) + (1-C/256)×(G/65536)3 となる。
第六世代・第七世代
基本的に第五世代と同様であるが、通常の捕獲時の揺れ判定が4回行われる仕様に戻ったほか、G値の計算式とほかくパワーの倍率が異なる。0.1875=3/16 であり、揺れ判定を4回に戻しつつ最終的な捕獲成功率はほぼ第五世代から変わらないように調整されている。ただし、捕獲クリティカルが出たときの成功率は (B0/255)0.1875 と近似できるため、第五世代より成功率が高くなっている。
主人公が最初に野生ポケモンに遭遇する道路(カロス地方の2ばんどうろ、ホウエン地方の101ばんどうろ、アローラ地方の1ばんどうろ)では必ず捕獲成功となる。
- 捕獲補正率
- パワー倍率は第六世代のOパワー、ウルトラサン・ウルトラムーンのロトポンの効果が該当する。
- Oパワーの効果(第六世代)
- ほかくパワーLv.1: 1.5
- ほかくパワーLv.2: 2.0
- ほかくパワーLv.3: 2.5
- ロトポンの効果(ウルトラサン・ウルトラムーン)
- つかまえポン: 2.5
第六世代・第七世代の計算式にも、第五世代と同じ位置に濃い草むら倍率の計算が組み込まれているが、どの場所の戦闘で適用されるのかは分かっていない[3]。ほぼ全ての場所で倍率は1となって無視できる。
Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ
Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイでは捕獲処理が他の本編ソフトと大幅に異なる。
マスターボールを使用したとき、ゲームの最初に相棒ポケモンを捕まえるときは下記の処理を行わず、常に捕獲成功となる[4]。
まず、下記の計算式よりGの値を求める[4]。
- A = 4√(10000 / (((100 - 同種族累計捕獲数) / 100) × CP + 1))
- B = プレイヤー人数 × (A × (√((プレイヤー1のボール補正 + プレイヤー2のボール補正) / プレイヤー人数 × 序盤ボーナス))3)
- C = √(スローボーナス × 木の実ボーナス)
- D = 1.85√捕捉率 × (B × C) × 1.25
- ただし、Dが0以下になることはなく、255以上の場合は255とする。
- G = 65535 ÷ ((255/D)(1/5.33))
0~65535の乱数(0と65535を含む)を発生させて、それが4回ともG未満なら捕獲成功。Gに等しいかGより大きい乱数があった時点で失敗が確定し、それ以降揺れ判定は行われない[4]。
補正の解説[4]:
- 同種族累計捕獲数はポケモン図鑑における各ポケモンのページにある「捕まえた数」であり、最大値は100。最初はCPが高いほど捕獲しにくくなるが、その種族のポケモンを100匹以上捕まえた後はCPが捕獲率に影響しなくなる。
- プレイヤー人数:2人が同時にボールを投げ、「ダブルテクニック」のボーナス条件を満たした場合は2とし、それ以外は1とする。
- ボール補正:ボールの捕まえやすさ(捕獲補正率)。モンスターボールとプレミアボールは1、スーパーボールは1.5、ハイパーボールは2。
- 序盤ボーナス:プレイヤーがはじめてトキワのもりに入る前は1.5、それ以降は1。
- スローボーナス:ナイススローは1.5、グレートスローは2.0、エクセレントスローは2.5、それ以外は1。
- 木の実ボーナス:ズリのみを使った場合は1.5、ぎんのズリのみを使った場合は2.25、きんのズリのみを使った場合は4、それ以外は1。
- ズリのみ系統以外のきのみは捕獲処理に影響しない。
- ズリのみ系統の効果はボールが一度野生ポケモンに当たり、捕獲が失敗すると消える。ボールが野生ポケモンに当たらなかった場合は継続する。
上記の捕獲処理により、補正を含む捕捉率(Dの値)が最大値の255の場合でも、マスターボールを使わなければ揺れ1回につき1/65536の確率で捕獲失敗となる[4]。
Dの値はエンカウント画面の円の色に影響する。32未満は赤、32以上・64未満はオレンジ、64以上・128未満は黄色、128以上は緑となる。円の色で使われるDの計算は上記の処理とは下記の点で異なる[4]。
- プレイヤー人数は2人プレイのときも1とし、2人が使うボールのうち捕獲補正率の高いもので計算を行う。
- マスターボールの捕獲補正率は255として扱われる。
- スローボーナスは1とする。
ソード・シールド
ソード・シールドにおける捕獲処理も第七世代の処理を踏襲している。「倍率をかけた後に2048を足し、4096で割り、小数点後を切り捨てる」処理で従来の倍率に戻される[5]。
- A = (最大HP×3-現在HP×2)×4096×捕捉率×捕獲補正率
- Aの値は四捨五入される。
- マックスレイドバトルの場合、最大HPはダイマックス後の最大HP、現在HPは0とする。
- レベル補正 = (30 - 野生ポケモンのレベル) / 10
- 野生ポケモンのレベルが20以下の場合のみ適用される。小数点後は切り捨て。
- レベル20を超える場合は1となる。
- B = (A÷(最大HP×3))×レベル補正
- Bの値は小数点後切り捨て。
- C = B×状態異常補正
- Cの値は四捨五入される。
- D = C×レイド倍率 / 4096
- Dの値は四捨五入される。また、1044480より大きい場合は1044480とする。レイド倍率については後述。
- Dが1044480の場合、揺れ判定はスキップして確実に捕獲成功となる。
- E = 715827883×ゆれないおまもり補正×つかまえたかず倍率×D÷(4294967296×4096)
- つかまえたかず倍率は#捕獲クリティカルの節と同じ。図鑑に登録されないポケモンは含まれないので、ソード・シールドでは最大584匹(倍率2.0)となる。
- ゆれないおまもり補正は所持している場合が2、所持していない場合が1となる。
- 715827883/4294967296は1/6であり、計算式自体はゆれないおまもりを除き第七世代とほとんど同じ。
- 無作為に0~255の値を生成し、これがEより小さければ、捕獲クリティカルが発生する。
- G ≒ 65536÷(1044480/D)0.1875
- 捕獲クリティカルが発生する場合、0~65535の乱数を1回生成し、G未満なら捕獲成功。捕獲クリティカルが発生しない場合、0~65535の乱数を4回生成し、すべてG未満なら捕獲成功。
第七世代との違いは下記の通り。
- 濃い草むら倍率が廃止された。
- 新にレベル補正が追加された。レベル20未満のポケモンの捕まりやすさが通常よりも上がる。
- 新にレイド倍率が追加された。ジムバッジを揃える前だと、自分のポケモンよりレベルが高いポケモンを捕まえにくくなる。
レイド倍率は、通常の野生ポケモンとの戦闘かマックスレイドバトルかによって定義が異なる[5]。
- 通常の野生ポケモン戦では、キバナに勝利しジムバッジを8個入手する前で、野生のポケモンのレベルが自分が出しているポケモンのレベルより高いとき、410となる。それ以外では4096となる。すなわち、相手のレベルが高いと捕獲率が通常のおよそ10分の1になる。ジムバッジを8個入手した後は常に4096となる。
- マックスレイドバトルでは下記の通り。
レイドの種類 | 主催者 | 参加者 |
---|---|---|
通常(ダイマックス) | 常に捕獲成功 | 8192 |
通常(キョダイマックス) | 常に捕獲成功 | ポケモンによる(後述) |
ピックアップ | ピックアップごとの難易度定数による |
# | ポケモン | 倍率 | 注釈 |
---|---|---|---|
3 | フシギバナ | 291 | |
6 | リザードン | 291 | |
9 | カメックス | 291 | |
12 | バタフリー | 291 | |
25 | ピカチュウ | 70 | 出現巣穴なし |
52 | ニャース | 53 | 出現巣穴なし |
68 | カイリキー | 291 | |
94 | ゲンガー | 291 | |
99 | キングラー | 217 | |
131 | ラプラス | 291 | |
133 | イーブイ | 291 | 出現巣穴なし |
143 | カビゴン | 524 | |
569 | ダストダス | 217 | |
809 | メルメタル | 4354 | 出現巣穴なし |
812 | ゴリランダー | 291 | 出現巣穴なし |
815 | エースバーン | 291 | 出現巣穴なし |
818 | インテレオン | 291 | 出現巣穴なし |
823 | アーマーガア | 291 | |
826 | イオルブ | 291 | |
834 | カジリガメ | 176 | |
839 | セキタンザン | 291 | |
841 | アップリュー | 291 | |
842 | タルップル | 291 | |
844 | サダイジャ | 111 | |
849 | ストリンダー | 291 | |
851 | マルヤクデ | 176 | |
858 | ブリムオン | 291 | |
861 | オーロンゲ | 291 | |
869 | マホイップ | 131 | |
879 | ダイオウドウ | 143 | |
884 | ジュラルドン | 291 | |
892 | ウーラオス | 4354 | 出現巣穴なし |
難易度定数 | 倍率 |
---|---|
0 | 確実に捕獲成功 |
1 | 8192 |
2 | 6144 |
3 | 4096 |
4 | 2048 |
5 | 1024 |
6 | 捕獲不可 |
マックスレイドバトルでは、野生のポケモンの最大HPはダイマックス後のHP、残りHPは0、状態異常はかかっていないものとして捕獲率が計算される。さらに、かかったターンに1加算される。これにより、1ターン目に倒したとしてもクイックボールの補正はかからない。また、捕獲クリティカルは起こらない。
ワイルドエリアでストーリー進行よりも高いレベルの野生ポケモンと出会えるようになったため、捕獲できるポケモンのレベルがジムバッジによって制限されるようになった。バッジ0個の時点で捕獲できる最高レベルは20で、ジムバッジを1個入手するごとに5ずつ上がっていく。バッジを8個入手すると制限がなくなる。
主人公が最初に野生ポケモンに遭遇する道路(ガラル地方の1ばんどうろ)では必ず捕獲成功となる。また、ダイマックスアドベンチャーでも必ず捕獲成功となる。
ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール
ソード・シールドと同じ計算式が使用される[6]。
- 全国図鑑を入手する前でも、捕獲クリティカルにおけるつかまえたかずはシンオウ図鑑以外のポケモンを含む。
- レイド倍率はデンジに勝利する前、かつ野生のポケモンが自分が出しているポケモンよりレベルが高いとき、410となる。それ以外では4096となる。
ノモセだいしつげんではエサとドロを投げた回数によって捕獲率に補正がかかる。詳しくはノモセだいしつげん#システムの詳細を参照。
Pokémon LEGENDS アルセウス
Pokémon LEGENDS アルセウスにおける捕獲処理は下記の通り[7]。
まず、下記の値を計算する[7]。
- C = 0.75 × 捕捉率 + 大量発生補正
- LEGENDS アルセウスにおける捕捉率はそれまでのゲームとは異なる。
- 大量発生補正は大量発生か大大大発生で出現したポケモンの場合が10、それ以外が0。
- L = 団員ランク - (オヤブン補正 + レベル補正) + 1
- 団員ランクは星の数が値(0から10まで)となる。
- オヤブン補正は野生ポケモンがオヤブンの場合が4、それ以外が0。
- レベル補正は野生ポケモンのレベルを10で割り、整数に切り上げる。たとえば、レベル81のポケモンのレベル補正は9。
- Lが-5未満の場合は-5とし、0以上の場合は0とする。
- R = 30 × L
- E = 30 × 残りHP補正×状態異常補正×ボール補正×AI補正×背面取り補正×ズリのみ補正
- 残りHP補正 = 1 - 0.66 × 現在HP ÷ 最大HP
- 戦闘から離脱した場合も野生ポケモンのHPが回復するほど離れなければ、残りHP補正はかかり続ける。
- 状態異常補正は種類にかかわらず、状態異常になっている場合が2、なっていない場合が1。
- ボール補正は捕獲補正率を参照。
- AI補正は野生ポケモンのフィールド上の動きによって変わる。下記では主人公を見つけると襲ってくるポケモンを「攻撃的」、逃げるポケモンを「臆病」と表記する。
- 背面取り補正は背面取りの場合が1.75、それ以外が1。背面取りで戦闘に入った場合、背面取り補正は戦闘から離脱するまで続く。
- ズリのみ補正は野生ポケモンがフィールド上でズリのみを食べると1.3になる。食べ終わったり、捕獲に失敗したり、戦闘に入ったりしても補正が続く。主人公が野生ポケモンから遠く離れれば補正が終わる。補正がない場合は1になる。
- 残りHP補正 = 1 - 0.66 × 現在HP ÷ 最大HP
- M = C + R + E
- Mが0未満の場合は0、255以上の場合は255とする。
- G = (1 - √(1 - M ÷ 255)) × 65535
0~65535の乱数を2回発生させて、どちらかがG以下なら捕獲成功。
- 1回目の乱数で捕獲が成功すると、ボールが低く飛び上がった後に捕獲が成功する。
- 2回目の乱数で捕獲が成功すると、ボールが高く飛び上がった後に捕獲が成功する。
- 捕獲が失敗すると、ボールが高く飛び上がった後にポケモンが飛び出す。
- Mが0の場合、戦闘外ではボールが飛び上がらずにポケモンが直接飛び出す。戦闘中ではボールが高く飛び上がった後にポケモンが飛び出す。
Ver.1.0.2で修正された「チェリムが捕獲できなくなることがある不具合」は、チェリムが戦闘中にフォルムチェンジすると、主人公を攻撃している捕獲不可の状態として扱われ、捕獲が常に失敗するバグ[7]。
スカーレット・バイオレット
スカーレット・バイオレットにおける捕獲処理はソード・シールドを踏襲している。「倍率をかけた後に2048を足し、4096で割り、小数点後を切り捨てる」処理で従来の倍率に戻される[8]。
- A = (最大HP×3-現在HP×2)×4096×捕捉率×捕獲補正率×0.8バッジ不足数
- Aの値は四捨五入される。
- ヘビーボールの捕獲補正は捕捉率に直接加算される。
- 捕獲処理において、ジムバッジ0個の場合はLv.25までの野生ポケモンをペナルティなしで捕獲できる。1個の場合はLv.30、2個の場合はLv.35、3個の場合はLv.40、4個の場合はLv.45、5個の場合はLv.50、6個の場合はLv.55、7個の場合はLv.60、8個の場合はLv.100となる。野生ポケモンのレベルが閾値を超える場合、不足しているバッジの個数分ペナルティがかかる。たとえば、バッジ4個のときにLv.55のポケモンを捕まえようとした場合、Aの値が0.82=0.64倍になる。
- レベル補正 = (36 - 2×野生ポケモンのレベル) / 10
- 野生ポケモンのレベルが13以下の場合のみ適用される。小数点後は切り捨て。
- レベル13を超える場合は1となる。
- B = (A÷(最大HP×3))×レベル補正
- Bの値は小数点後切り捨て。
- C = B×状態異常補正
- Cの値は四捨五入される。
- D = C×ほかくパワー補正×不意打ち補正
- Dが1044480の場合、揺れ判定はスキップして確実に捕獲成功となる。ただし、捕獲クリティカルの有無は通常通りに判定される。
- E = 715827883×つかまえたかず倍率×D÷(4294967296×4096)
- つかまえたかず倍率は#捕獲クリティカルの節と同じ。図鑑に登録されないポケモンは含まれないので、スカーレット・バイオレットでは最大400匹(倍率1.5)となる。
- 715827883/4294967296は1/6であり、計算式自体は第七世代とほとんど同じ。
- 無作為に0~255の値を生成し、これがEより小さければ、捕獲クリティカルが発生する。
- G ≒ 65536÷(1044480/D)0.1875
- 捕獲クリティカルが発生する場合、0~65535の乱数を1回生成し、G未満なら捕獲成功。捕獲クリティカルが発生しない場合、0~65535の乱数を4回生成し、すべてG未満なら捕獲成功。
- 捕まえたことがあるポケモン (名前の横にボールマークがあるポケモン) の捕獲に成功したときは、必ず揺れが1回だけで捕獲が完了し、見かけ上は捕獲クリティカルが発生したように演出される。内部処理上では捕獲クリティカルの判定は行われており、捕獲クリティカルが発生したからといって必ずしも捕獲に成功するわけではなく、揺れが0回ないし1回で捕獲に失敗することもある。2回以上揺れたときはその時点で捕獲が失敗したことが分かる。
脚注
- ↑ プログラムミスにより、本来5にするはずの処理が無効になっている。"BRN/PSN/PAR do not affect catch rate"、PRET、2022年3月10日閲覧。
- ↑ The Cave of Dragonflies、2022年10月22日閲覧。
- ↑ The Cave of Dragonflies、2022年10月22日閲覧。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 Anubis (@Sibuna_Switch) - Twitter、2022年7月10日投稿。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 Anubis (@Sibuna_Switch) - Twitter、2022年7月21日投稿。
- ↑ Anubis (@Sibuna_Switch) - Twitter、2022年7月25日投稿。
- ↑ 7.0 7.1 7.2 Anubis (@Sibuna_Switch) - Twitter、2022年8月20日投稿。
- ↑ Anubis (@Sibuna_Switch) - Twitter、2023年1月3日投稿。