ラッタ/対戦
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このページは、ラッタの対戦での扱い、及び育成論を記述するところである。
ラッタの歴史
第一世代
いかりのまえばを考慮しなければケンタロスやガルーラの下位互換。99カップではこうげきがそこそこあったので、当時は専用技のいかりのまえばも加え、タイプ一致のはかいこうせんが強力だった。こう見えて覚える技もあなをほる、ふぶき、10まんボルトと多彩であった。
だが他のノーマルタイプと比べ耐久がさほどないうえに、とくしゅも低いことから特殊技の威力も物足りない。それでいてペルシアンに対してはふぶきを使える点で勝るが、すばやさで劣っていたため同じ速攻物理アタッカーでもやはりペルシアンの方が優秀だった。一応99カップの新勢力で確かにいかりのまえばは強力だったものの、それだけで通用するほど甘くはなかった。
第二世代
特殊分割により特防の種族値が50から70に上昇、こらえるときしかいせいのコンボの獲得など強化された。しかしノーマルタイプとしては特にカビゴンが幅を利かせており、なによりかくとうタイプの大幅強化で弱点を突かれやすくなったことから、相変わらず対戦で使われることはあまりなかった。
第三世代
特性にげあしとこんじょうを獲得。こんじょうとからげんきのコンボで大火力が期待できるようになったが、相手に状態異常技を使ってもらう必要があるため非常に不安定で、実用性は低い。
第四世代
かえんだま、どくどくだまの登場によって構想自体は第三世代にもあったこんじょうとからげんきのコンボが実用性を帯びた。ゴーストタイプやエスパータイプに強いふいうちによりオオスバメとは差別化が可能。また、かえんぐるまが物理化したためはがねタイプにもそれなりのダメージを与えられるようになった。しかし対戦環境では素早く攻撃力の高いポケモンが増えており、特にインファイトを覚えるゴウカザルやムクホークの存在が痛かった。
何より第三世代までの専用技であったいかりのまえばがHGSSの教え技として大安売りされ、このことからラッタを使う意義が問われるようになった。
第五世代
かたきうち、ワイルドボルトを取得。隠れ特性はりきりを獲得。実戦的な型はこんじょうからげんき型だけだったため、戦術の幅が広がった。
対戦環境では大きく強化されたバシャーモやキノガッサ、新規の強力なポケモンであるローブシンやコジョンドなど、かくとうタイプが全盛期を迎えており、ノーマル単タイプのポケモンはそれだけで非常に立場が悪かった。
第六世代
新タイプフェアリーやファイアローの登場によりかくとうタイプのポケモン自体は数を減らしたが、メガバシャーモ、メガルカリオなど強力なメガシンカポケモンに集約されたにすぎず依然として苦境にあった。素早さのラインも耐久のラインもメガガルーラに劣るため、こだわりスカーフ型でもなければメガガルーラ対策によってついでのように処理されてしまうのが痛かった。PGL統計データを見ると、レーティングバトルではふいうち、がむしゃら、カウンターなどが採用率上位にランクインしており、奇襲的な運用が主だったことが分かる。
第七世代
リージョンフォームを獲得。
アローラのすがたはもとのすがたに対してHPが高く、いのちがけで倒せる範囲が広いため、こだわりスカーフによる奇襲戦法が強力。また、もとのすがたとアローラのすがたに共通して、Zワザの登場によってはりきりのデメリットを一度だけ無視できるようになった。
ノーマル単タイプで技範囲のより狭いカントーラッタをあえて使うならはりきり+ギガインパクトによる奇襲が考えられ、レーティングバトルでもそのような型が少なくない。ノーマルZを使うと安定してはりきりギガインパクトを打てるが、最大火力を優先して命中不安を承知でこだわりハチマキを持たせるケースも珍しくない。
一般的な育成論
ソード・シールドのVer.1.3.2時点で未解禁であるため、第七世代における育成論を記す。
もとのすがた
攻撃と素早さは高めだが、基本的な能力は低い。特性を駆使した速攻物理アタッカーとして育成するとよい。
こんじょうの場合、かえんだまかどくどくだまを持たせて自ら状態異常になり、タイプ一致かつ状態異常時威力が上がるからげんきを主力とするのが定石である。耐久が低く状態異常のダメージも毎ターン受けてしまうため、長くフィールドに残ることはできない。
はりきりの場合、すてみタックルやおんがえしなどのタイプ一致の物理技が強化され、攻撃を当てさえすればかなりのダメージが見込めるが外す可能性も高くなり、前述のように耐久も低めなので使いにくい。はりきりの威力上昇の恩恵を受けながら性質上必中のZワザと相性がよい。
また、がむしゃらとでんこうせっかを駆使した通称「がむせっか」戦術もある。相手の攻撃をきあいのタスキで耐え、がむしゃらで攻撃しHP1となった相手に次のターンでんこうせっかで先制し倒す。この戦法は進化前のコラッタでもできる強力な戦術で、ミュウツーといった伝説級のポケモンにも打ち勝つことができる。しかし、相手の方が素早さが低い、自分より素早さの高い相手が先制技を習得している、状態異常にされる、みがわりを作られるなどの状況では相手を倒す段階までは行くことができず、決して万能な戦術ではないので注意。
そのほかの技候補はでんこうせっかやいかりのまえば、はがねタイプの弱点を突けるかえんぐるまや、ゴーストタイプの弱点を突けるかみくだくやふいうち、特性こんじょうと相性のよいとんぼがえりなどが挙がる。
アローラのすがた
あく・ノーマルという複合タイプになる。ゴーストタイプに対して強く出られるようになるが、かくとうタイプが4倍弱点になることに注意。種族値は通常の姿と比べ耐久寄りになっているが、全体的に低水準なため、耐久型はあまり向かず、奇襲アタッカーや搦め手を駆使する型として育成した方がよいだろう。
特性はくいしんぼう、あついしぼう、もとのすがたと共通のはりきりの3つだが、ほのおやこおりタイプの技に強い隠れ特性のあついしぼうが扱いやすい。アタッカーの場合は通常の姿と同じくはりきりにしてもよいが、通常の姿より攻撃の種族値が低いため火力はあまり望めない。あくタイプの技がタイプ一致になるのと、前述のように耐久面がわずかながら上がっているのもあり、つるぎのまいを積みやすくなる点は多少メリットにつながるだろう。
攻撃技はいかりのまえば、かみくだく、ふいうち、すてみタックル/おんがえし、からげんきがメイン。このメインだけでバンギラスやキリキザンなど、一部のポケモンを除きほとんどのポケモンに等倍以上で攻撃できる。サブウェポンは敢えて搭載しなくてもよいが、とんぼがえりがあると小回りが利く。弱点のむしタイプに対抗するかえんぐるまを取得できないことには注意したい。
もとのすがたのラッタと比較して高いHPを活かしいのちがけで一気に畳みかける戦法も有効。その場合できるだけ先手を取れるようこだわりスカーフを持たせ、相性のよいすりかえも覚えさせたい。なお、いのちがけとすりかえ/トリックの両方を覚えるポケモンはドーブル、ヌケニン、ハブネーク、ビクティニ、ハブネーク、アローララッタしかおらず、この内ドーブルとヌケニンはHPが低すぎ、ビクティニは幻のポケモンであり通常環境では使用不可能である(使用可能なフォーマットがあったとしてもそれらの技を使うよりも有用な運用法がある)ため、その2つの技の組み合わせが実用的なのはハブネークとアローララッタのみである。両者の中でHPと素早さではアローララッタの方が勝るため、この点で他のポケモンとは最大の差別化ができる。