ポケモンカードGB
ポケモンカードGB | |
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ジャンル | トレーディングカードゲーム |
プレイ可能人数 | 1人 (対戦:2人) |
開発元 | ハドソン |
発売元 | 株式会社ポケモン |
発売/配信日 | |
日本 | 1998年12月18日 2014年12月24日 (3DS VC) 2023年8月8日(Switch Online) |
アメリカ | 2000年4月10日 2014年11月13日 (3DS VC) 2023年8月8日(Switch Online) |
オーストラリア | 2000年4月7日 2014年7月11日 (3DS VC) 2023年8月8日(Switch Online) |
ヨーロッパ | 2000年12月15日 2014年7月10日 (3DS VC) 2023年8月8日(Switch Online) |
公式サイト | |
pokemon.co.jp (日本語) | |
pokemon.com (英語) |
ポケモンカードGBとは、任天堂が発売したポケモンカードをゲーム化したゲームソフトのこと。
概要
拡張パック第1弾から「化石の秘密」までのほとんどのカードに加え、同時期のプロモーションカード、ゲームオリジナルのカードも取り扱っている。カードの総数は228種類。
通信ケーブルで対戦をすることができるほか、カートリッジに赤外線ポートが内蔵されており、通信ケーブル無しでもカードやデッキレシピの交換ができた。なお、続編ポケモンカードGB2とは通信できない。
2014年12月24日からはニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信開始。価格は571円+税。ただし通信機能は再現されていない。
2023年2月9日に放送されたNintendo Directにて、Nintendo Switchの有料サービスである「Nintendo Switch Online」の特典としてゲームボーイタイトルを遊べる「ゲームボーイ Nintendo Switch Online」が紹介された。その際に、本作が今後配信されるタイトルとして公表された[1]。3DS VC版では再現されなかったローカルプレイ、およびオンラインプレイに対応している。2023年8月8日に放送された「Pokémon Presents 2023.8.8」にて、当該放送終了後にポケモンスタジアム金銀 クリスタルバージョン対応とともに配信を開始することが発表され、同日中にラインナップに追加された。
日本国内の出荷本数は2022年12月時点で139万本[2]。世界累計出荷本数は2022年12月時点で372万本[3]。
ハードなどのデータ
あらすじ
伝説のカードに憧れを抱いた主人公が、伝説のポケモンカードをゲットするためにカードゲームを始める。伝説のカードを手に入れるためには8つのメダルを集めた後、グランドマスターと呼ばれるカードのエキスパート達に勝利しなければならない。主人公の前に多くの敵が立ちはだかる……。
ゲームシステム
主人公は持っているカードでデッキを組み、カードゲームで戦う。各地のクラブメンバーやクラブマスターに勝利すると、ゲームオリジナルの拡張パックが手に入り、これによってカードを増やしてデッキを組み直していく。デッキは4つまで持つことができ、連戦する場合などは相手によってデッキを使い分けることができる。ただし、複数のデッキで同じカードを使いまわすことはできないので、それぞれのデッキに必要なカードをその枚数分用意する必要がある。
最初のデッキを貰えるオーヤマ研究所ではカードゲームのチュートリアルを受けたり基本的なルールを学ぶことができる。また、右側の部屋にはオートデッキマシンと呼ばれる装置が並んでおり、後述のマスターメダルを手に入れることで、保存されているデッキデータを用いてデッキを作成することができる。ただし、デッキ作成に必要なカードはすべて集めておく必要がある。また、オートデッキマシンのほかにデッキきろくマシンという装置も存在し、こちらは自分が作成したデッキのデータを保存しておくことができる。ゲームクリア後には、「チャレンジマシン」という装置が設置される。これはランダムに選ばれたクラブメンバー3人+マスター1人+その他1人との5連戦(デッキ交換不可)に挑めるモードであり、様々な相手と戦えるデッキと技量が必要となる。
島内の各地には、ポケモンカードの特定の色を得意とするメンバーの集うクラブが存在し、彼らの中のマスターを倒すことで、マスターメダルが手に入る。メンバーとのバトルは強制ではないが、マスターはそのクラブのメンバーを倒したりカードを集めなければ対戦に応じてくれない場合が多いため、必然的にほとんどのメンバーと対戦することになる。メンバーとの対戦はサイドカード4枚以下、マスターとの対戦はサイドカード6枚を指定される。各クラブにはメンバーの集う部屋とサロンが存在し、サロンでは通信対戦やカードポン!を行えたり(VC版では不可)、カードを交換してくれるNPCがいたりする。
主人公と同様に「伝説のカード」を手に入れようと狙っているライバルのランドがおり、途中対戦が発生することがある。負けても大きな影響はないが、勝つとプロモーションカードを貰える。
全クラブのメダルを集めると島内の中心部に存在するポケモンドームでグランドマスターと呼ばれる4人と対戦できるようになり、4人全員を倒すと、「伝説のカード」を授かることができる。
オーヤマ研究所や各クラブのサロンなどにはPCが設置されており、「カードアルバム」「メールをよむ」「ようごじてん」「プリントアウト」の各機能が使用できる。「カードアルバム」は各拡張パックに入っているカード・プロモーションカードのうち自分が手に入れたカードのデータを、拡張パックごとに眺めることができる。「メールをよむ」では、オーヤマ博士から送られてくるメールを読むことができ、各マスターのデッキの特徴を知ることができるほか、添付されている拡張パックを手に入れることができる。「ようごじてん」はその名のとおり、ポケモンカードの公式用語の簡単な解説が読める。「プリントアウト」ではポケットプリンタと接続することでデッキデータなどの印刷が行える(VC版では不可)。
北部にあるチャレンジホールではゲームの進行状況によって「チャレンジカップ」が開催されており、ランダムで選ばれる3人のメンバー(最終戦にライバルのランドが登場することもある)と対戦し勝利できれば、プロモーションカードを手に入れることができる。
メニュー
本編同様スタートボタンでメニューを開くことができる。
- ステータス
- なまえ、アルバム(カードの収集具合)、プレイ時間および手に入れたマスターメダルを確認できる。
- にっき
- セーブが行える。なお、対戦中に電源が切れた場合、その対戦途中から再開できる機能がついている。
- デッキ
- 所持しているデッキに対する操作が行える。各デッキを改造する、使うデッキに指定する、名前を変更することができる。
- カード
- 所持しているカードとその枚数を確認できる。
- せってい
- ゲームの設定が行える。メッセージの早さおよび対戦アニメーションを見るかどうかについて決めることができる。
拡張パック
ゲームオリジナルの拡張パックとして以下のものが用意されている。クラブメンバーやマスターに勝利することで、このうちのある拡張パック2つが手に入る。貰える拡張パックの種類はメンバーによって固定されており、欲しいカードがある場合は何度も対戦することで拡張パックを集める必要がある。拡張パックからはレア1枚、アンコモン3枚、コモン6枚(うち1枚がエネルギーカードの場合もある)で構成されている。ただし、レアリティが同じでも出る確率が等しいというわけではなく、同じレアカードでも極端に出ないカードも存在する。
ルール
公式ルールと異なる点が多数存在する。
発売当時の公式ルールと異なる点
- 対戦準備時に引いた7枚の手札の中にたねポケモンが1枚も無い場合、たねポケモンを引くまで何回でも引きなおしてよい。(当時のルールでは3回引きなおして出なければ負け)
- 対戦準備時に引いた7枚の手札の中にたねポケモンが1枚も無ければ、なにかの化石、ピッピ人形があっても強制的に引きなおし。(当時のルールでは引きなおすかどうか選べる)
- 対戦準備で出せる控えポケモンは5匹まで (当時のルールでは1匹まで、第5版より公式ルール)
- サイドカードの枚数は対戦相手によって変わる。大半のNPCとはサイドカード4枚戦で対戦するが、研究所でチュートリアルを行ってくれる研究員やアクアクラブの一部NPCは2〜3枚程度の少ない枚数で戦う。逆にクラブマスターやグランドマスター、その他一部のNPCはサイドカードを6枚にして戦う。
- 先攻プレイヤーの最初の番も山札を引く。(第5版より公式ルール)
- こんらんでワザが失敗した場合、そのポケモンに20ダメージを与える。(第5版より公式ルール)
登場人物
主要人物
- 主人公:伝説のカードを手に入れるためカードゲームを始めた。
- Dr.オーヤマ:このゲームに登場する博士。主人公をあらゆる面で手助けしてくれる。
- ランド:主人公のライバル的存在。彼もまた伝説のカードを手に入れようとしている。
- Mr.イシハラ:カードコレクター。珍しいカードを交換してくれる。
- イマクニ?:どこかのクラブにランダムで現れ、片隅で不思議なダンスをしている。称号は「謎の生き物」
クラブマスター
- クニミ:グリーンクラブのクラブマスター。愛用カードはナッシー。
- ウッチー:アクアクラブのクラブマスター。愛用カードはカメックス。
- クルシマ:サイエンスクラブのクラブマスター。愛用カードはベトベトン。
- ミウラ:エスパークラブのクラブマスター。愛用カードはフーディン。
- ゲンゾウ:ストーンクラブのクラブマスター。愛用カードはゴローニャ。
- タカハシ:エレキクラブのクラブマスター。愛用カードはレアコイル。
- アカバネ:ファイアクラブのクラブマスター。愛用カードはウインディとラッキー。
- ヤマグチ:バトルクラブのクラブマスター。愛用カードはカイリキー。
グランドマスター
- ヒロコ:伝説のカード『ファイヤー Lv.37』の使い手。
- スティーブ:伝説のカード『サンダー Lv.68』の使い手。
- カネコウジ:伝説のカード『フリーザー Lv.37』の使い手。
- リュウドー:伝説のカード『カイリュー Lv.41』の使い手。
- ランド:主人公より先に伝説のカードを手にしたため、伝説のカードをかけて彼と戦うことになる。
備考
- 本編及び続編の登場キャラクターの中には実在の人物をモデルにしているキャラクターもいる。(Mr.イシハラ-石原恒和など)
- 特典としてゲーム中に登場する伝説のポケモンカード「カイリューLV.41」がついた。
- ゲーム内に「円」以外の漢字が登場する最初のポケモンのゲーム。
- 説明書には載っていないが、Bボタンでダッシュすることができる。これもポケモンのゲームでは初。
- 本編と異なり対戦中は状態が自動で一時セーブされているので、電源が切れても対戦を再開することができる。一時セーブは破棄してにっきをつけた場面から再開することもできる。
- この作品にはハドソンが任天堂から許可を貰う前に大幅な先走りで開発を始めたという裏話がある。
脚注
- ↑ 「ゲームボーイ Nintendo Switch Online」「ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online」が配信開始。今すぐ遊べるタイトルを一挙ご紹介。 | トピックス | Nintendo
- ↑ 一般財団法人コンピュータエンターテインメント協会『2023 CESAゲーム白書』、190頁。
- ↑ 一般財団法人コンピュータエンターテインメント協会『2023 CESAゲーム白書』、197頁。
- ↑ 歴代ゲームソフト売上ランキングTOP100(Internet Archive、2016年8月21日時点)