世代
世代 (せだい) は、ポケモンの作品、商品をいわゆる本編によって分類したもの。
概要
世代は、通信やポケモンの種類、アイテムなどのゲームシステムの側面から分類されている。ゲームシステムが変わるため、世代の異なる作品では互換性が低いのが特徴で、第一世代と第二世代では双方向にポケモンを移動できるが、第二世代と第三世代以降では一切のデータの互換性がない。
第三世代から第八世代にかけては、旧世代から新世代に向けてのポケモンの移動は可能[1]だが、逆は不可能である。また、同じ世代であっても後に発売されたソフトで登場した要素は先に発売されたソフトに転送・反映されない場合がある[2]。
本編がNintendo Switch用ソフトとして発売されるようになってからは、一つのソフトに既存ポケモンの全種は登場しなくなり、捕まえたり第七世代以前から送ったりできるポケモンの種類に制限が設けられるようになった。また、一般に同じ世代と見なされるソフト同士でも直接の通信ができないことがほとんど[3]だが、ソフトにデータが存在するポケモンであればPokémon HOMEを介して第八世代・第九世代間で双方向に移動できるようになった。
本編以外のゲーム・アニメ・映画・漫画・カードは主に登場するポケモンや登場人物によって世代に分けられる。とはいえ、ほとんどの商品は最新世代に対応したものを販売するため、その発売日の時点での最新世代に対応することが多い。最近のアニメについては、新世代の新作が登場したタイミングでシリーズが変わることが多い。
世代をまたぐことによるゲームシステムの変更は多く、内容も大規模なものである。対戦面に注目すれば、新しいバトル形式や新タイプの追加などが大きな変更点といえる。また各世代間で対戦を行うことはできないため対戦バランスを修正する絶好の機会であり、既存のわざ・アイテム・とくせいなどにも修正・変更が入り、実質的に前世代とは別の対戦環境になる。
一覧
世代 | 本編ソフト | 対応ハード | 発売日 | 登場ポケモン総数 | 新規ポケモン数 |
---|---|---|---|---|---|
第一世代 (初代) |
赤・緑 | ゲームボーイ | 1996年2月27日 | 151種類 | 151種類 |
青 | 1996年10月15日 | ||||
ピカチュウ | 1998年9月12日 | ||||
第二世代 | 金・銀 | ゲームボーイカラー | 1999年11月21日 | 251種類 | 100種類 |
クリスタル | 2000年12月14日 | ||||
第三世代 | ルビー・サファイア | ゲームボーイアドバンス | 2002年11月21日 | 386種類 | 135種類 |
ファイアレッド・リーフグリーン | 2004年1月29日 | ||||
エメラルド | 2004年9月16日 | ||||
第四世代 | ダイヤモンド・パール | ニンテンドーDS | 2006年9月28日 | 493種類 | 107種類 |
プラチナ | 2008年9月13日 | ||||
ハートゴールド・ソウルシルバー | 2009年9月12日 | ||||
第五世代 | ブラック・ホワイト | 2010年9月18日 | 649種類 | 156種類 | |
ブラック2・ホワイト2 | 2012年6月23日 | ||||
第六世代 | X・Y | ニンテンドー3DS | 2013年10月12日 | 721種類 | 72種類 |
オメガルビー・アルファサファイア | 2014年11月21日 | ||||
第七世代 | サン・ムーン | 2016年11月18日 | 802種類 | 81種類 | |
ウルトラサン・ウルトラムーン | 2017年11月17日 | 807種類 | 5種類 | ||
Let's Go! ピカチュウ・イーブイ | Nintendo Switch | 2018年11月16日 | 153種類 | 2種類[注 1] | |
第八世代 | ソード・シールド | 2019年11月15日 | 664種類[注 2] | 89種類[注 2] | |
ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール | 2021年11月19日 | 493種類 | 0種類 | ||
LEGENDS アルセウス | 2022年1月28日 | 242種類 | 7種類 | ||
第九世代 | スカーレット・バイオレット | 2022年11月18日 | 735種類[注 3] | 120種類[注 3] | |
LEGENDS Z-A | 2025年予定 | - | - |
世代での違い
世代が移ったことによって、大きな変化があったものを述べる。詳細な変更点はポケモンについては設定が変更されたポケモン一覧を、わざについては効果が変更された技一覧を参照。
本編であっても他のシリーズとはシステムが大幅に異なるLet's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイとLEGENDS アルセウスは記載していない。それぞれの項目を参照。
- 第一世代→第二世代
- とくしゅがとくこう・とくぼうへ分化された。
- タイプ相性が一部変更された。
- あくタイプ・はがねタイプが追加された。
- 大半のポケモンへの性別が追加された。
- もちものが追加された。
- てんきが追加された。
- 時間帯が追加された。
- タマゴが追加された。
- 色違いが追加された。
- 第二世代→第三世代
- 第三世代→第四世代
- 第四世代→第五世代
- かくれとくせい(隠れ特性)が追加された。
- わざマシンが何回でも使えるようになった。
- トリプルバトルとローテーションバトルが追加された。
- 第五世代→第六世代
- タイプ相性が一部変更された。
- フェアリータイプが追加された。
- 斜め移動が可能になった。
- ドット絵の使用箇所が削減された。
- メガシンカが追加された。
- 一部ポケモンの種族値が変更された。
- 群れバトルとスカイバトル、さかさバトルが追加された。
- 第六世代→第七世代
- IDが6桁になった。
- 一部ポケモンの種族値やとくせいが変更された。
- リージョンフォームが追加された。
- Zワザが追加された。
- すごいとっくんが追加された。
- ひでんマシンが廃止された。
- トリプルバトルとローテーションバトル、群れバトル、スカイバトルが廃止された。
- 第七世代→第八世代
- メガシンカ・Zワザが廃止された。
- 一部のポケモンの種族値やとくせい、タマゴグループが変更された。
- タマゴわざを後天的に習得できるようになった。
- 第七世代以前に登場したポケモンやわざの一部が登場しなくなった。
- 乱入バトル・バトルロイヤルが廃止された。
- ソード・シールドでの変更点:
- 第九世代に継承したもの
- 有料ダウンロードコンテンツが導入された。
- ミラクル交換がマジカル交換に変更された。
- ポケモングローバルリンク非対応となり、レーティングバトルが廃止された。代替としてランクバトルが追加された。
- 第九世代に継承していないもの
- 使い捨てのわざレコードが登場した。
- ダイマックス・キョダイマックス・マックスレイドバトルが追加された。
- 第九世代に継承したもの
- ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパールのみの変更点:
- わざマシンが使い捨てに戻った。
- 第八世代→第九世代
- 一部ポケモンの種族値やとくせいが変更された。
- 第八世代以前に登場したわざの一部が登場しなくなった。
- 多くのとくせいからフィールド上で発動する効果が廃止された。
- わざマシンが使い捨てに戻った。
- テラスタル・テラレイドバトルが追加された。
備考
- 日本語圏において、世代表記にてソフトをグループ化する手法が一般化してきたのは第四世代のころから。それまでは赤・緑・青・黄 (RGBY)、金・銀・ク (GSC)、ル・サ・エ (RSE) などのソフト略称を連記する方式でそれぞれのソフトをグループ化したのが一般的だった。この方式は現在も利用されている。
- あくまでも世代は非公式のスラングであり、表記方法も統一されていない。そのため、第1世代、第2世代のように漢数字ではなく数字が使われることもある。
- 通信が対応していない第一世代・第二世代と第三世代以降で分け、旧世代、新世代とする場合があるが、現在は3DSのバーチャルコンソール版の第一世代・第二世代からならポケモンバンクが必要だが第七世代へ転送ができるため、現在ではあまり使われることはない。
脚注
- ↑ パルパーク、ポケシフター、ポケモンバンク・ポケムーバー、Pokémon HOMEを利用して移動できる。また第一・第二世代は3DSのバーチャルコンソールが配信されており、そちらを使用すれば第七世代へポケモンを転送することが可能。
- ↑ 例えば、ウルトラサン・ウルトラムーンにて登場したNo.803〜807のポケモンは同じ世代であるサン・ムーンに転送できない、など。
- ↑ 例えば、第八世代とされるソード・シールド/BD・SP/LEGENDS アルセウスはそれぞれ同時発売ソフトとしか直接の通信ができない、など。