カミツルギ/対戦
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カミツルギの歴史
第七世代
独特な攻撃範囲を持つことと、型の開拓によってダブルバトルで徐々に使用率を伸ばす。
WCS2017ルール(アローラダブル)ではシーズン7までの間、使用率10位以内をキープし、最高位はシーズン4からシーズン5の4位。同ルールではウインディ、カプ・レヒレ、カミツルギの3匹の組み合わせである「AFK」が流行。カミツルギは主に相手のカプやウツロイドを対策する役目を担った。いかくを受けると厳しいため、後発から繰り出して体力の少ない相手を倒しビーストブーストする戦術が流行し、その立ち回りに特化できるようこだわりスカーフを持たせた型も現れている。世界大会のマスターカテゴリではベスト8進出者中1人が使用、最高実績はベスト8。
USUMでは教え技としてはたきおとす、おいかぜを獲得。JCS2018(全国ダブル)以降、上記のウインディをガオガエンに挿し替えた「IFK」が流行。このルールでは様々なメガシンカ枠が使われたが、取り巻きはほとんどがこのIFKであった。WCS2018マスターカテゴリではベスト8進出者中3人が使用、優勝メンバーの1体に輝いた。PGLレーティングバトル統計データからは、SMリーグダブルバトルではスマートホーン、リーフブレード、せいなるつるぎ、みきりが主流で、性格はようきが、持ち物はきあいのタスキがメインであったことが窺える。USUMリーグダブルバトルではまもるの枠をはたきおとす、おいかぜに入れ替えるケースが多くなった。おいかぜにヒコウZを適用することで急所率をアップさせてリーフブレードを確定急所にする戦術も現れる。また、低い特殊耐久を底上げしておいかぜやつるぎのまいを余裕を持って使う型やカクトウZでガオガエンを倒す型など様々な型が使われ、初見での型の読みにくさは強みの一つとなった。
WCS2019(GSダブル)でも活躍は終わらなかった。カイオーガやゼルネアスに対して強く、ゲンシカイキが禁止されていたサンシリーズ、ムーンシリーズ期にはグラードン対策まで可能であった。世界大会のマスターカテゴリではベスト8進出者中3人が使用、最高実績はベスト4。
ダブルバトルでの活躍、USUMでの無限入手可能化が要因となり、USUMリーグではシングルバトルでも数を伸ばす。シーズン8で使用率ベスト30入りを果たしたのを皮切りにベスト30の常連となった。心配されていた特殊低耐久も半減で受ければカバー可能であり、ここに来て耐性の優秀さが再認識された。USUMリーグシングルバトルでは、ダブルバトルにおけるまもるの枠をつるぎのまいに替えたケースが一般的。ダブルバトルで3割程度存在するいじっぱり型はシングルバトルでは15%程度。
第八世代
ダイスチルで自慢の防御を強化でき、ダイソウゲンで2発目以降のダイソウゲンの火力を強化することができる。また、ビーストブーストで攻撃を上げることができるのは当然のこと、元々覚える技の威力には恵まれないがダイマックスわざ化することで威力を底上げすることができ、これらのことからダイマックス適性は高いと言える。ダイマックスは元々の悲惨な特殊耐久を補う作用もあり、おくびょう特攻252振りで火力アイテム無しのサンダーのぼうふう程度なら耐久無振りでもダイマックス状態で確定耐えする(現実には所持率の高いねっぷうが怖いが)。ならただこだわりスカーフ型として考えた場合、第七世代で倒せた相手であっても相手がダイマックスによってHPを増強すると倒せないという問題が立ちはだかる。
つるぎのまいで作る過剰な火力はダイマックスを切ったポケモンを処理するのに役立つ。HP4振り型の場合中相手が耐久種族値であっても抜群を突けばダイマックス状態で確定1発がざら。
ダブルバトルには特防と素早さを中心に努力値を振ったとつげきチョッキ型が進出。高速高火力かつ命中安定のアタッカーであることからシーズン12には使用率11位を記録したが、シーズン13になるとガオガエンが激増した影響で20位まで使用率を落とした。
シングルバトルでは特に第七世代ではたきおとすにより役割をある程度遂行できる対象であったギルガルドやテッカグヤが非常に重くなり、最初はたきおとすを失い無力化できる相手が減ったことから敬遠された。ところがシーズン12終盤にランク上位層の間で流行したカバルドンとのコンビ「カバツルギ」が以降の環境で積極採用され、シーズン13に使用率20位を記録。ダイアタック(ギガインパクト)でサンダーに対面勝ちできることが判明したのも、「カバツルギ」が流行した要因としては大きい。ゴリランダーのくさウエポンに気軽に後投げできて、尚且つ上を取りやすいというのも利点。
シーズン12最終21位は「カバツルギ」構築を採用していた。「カバツルギ」というのはカバルドンのステルスロック、あくび、ほえる/ふきとばしで起点を作り、カミツルギはダイジェット(つばめがえし)、ビーストブーストなどを活かして全抜きを狙う単純明快な構築である[1]。
シーズン13には急増していたテッカグヤが重いことから上位帯から死滅していた。第七世代と異なりはたきおとすを持たないのでパワフルハーブ+メテオビームに対して無力であり、カミツルギを通すことが非常に難しかった。ところがシーズン14終盤においては上位帯からテッカグヤが減ったことからカミツルギが急増。ラグラージのステルスロックとあくびでカミツルギを通す「ラグツルギ」が主流コンビの1つとなった。
スマートホーンに関しては、シーズン12こそ搭載率が約7割程度であったが、程無くしてギガインパクトと入れ替えられるようになり、シーズン13からシーズン14にかけては3割程度までに搭載率が落ち込んだ。このことから、ダイマックス状態でない場合、リーフブレードは4分の1、せいなるつるぎは半減、つばめがえしは素の威力が60と、素ギガインパクトを考慮しなければカイリューに打点が持てなくなった。
一般的な育成論
飛びぬけて高い攻撃と防御、早めの素早さと壊滅的な特殊防御が目を引く高速アタッカー。弱点は2タイプのみと耐性には優れるが、一致なら半減でも耐えきれない程、特殊技に対しては打たれ弱い。言うまでもなく、4倍弱点のほのおタイプの特殊技など、耐えるのはまず無理。物理技に対しても、防御は131と優秀なのだがHPが低いため、思ったほど耐えられない場合が多い。耐久に無振りならいのちのたまを持たせたひかえめゲッコウガのハイドロポンプを受けて最低乱数で100%のダメージとなるため、たとえ半減であっても特殊技への受け出しは基本的に期待できない。ビーストブーストの効果も相まって、「やられる前にやる」がコンセプトになる。
181という全ポケモン第三位という高い攻撃値で弱点を突けば、大概のポケモンは致命傷を負わせる事ができるが、タイプ一致の攻撃技はスマートホーンとリーフブレード程度で、技の威力には恵まれない。対戦では一撃で仕留めきれずにやきもきする場面もあるため、以下のように、アイテムと技をからめた一手を加える事で真価を発揮する。
- いのちのたまを持たせて技の威力不足分を補う。
- 紙耐久を逆手にきあいのタスキでもう一撃。
- Zワザを使い確実にビーストブーストを発動させる。
- こだわりスカーフを持たせてせいなるつるぎやつじぎりで弱点を突いたり、ハサミギロチンを使ったりする。
メインウェポンは上記のリーフブレード、スマートホーン程度。サブウェポンはせいなるつるぎ、つじぎり、サイコカッターなど。
ダブルバトルで真価を発揮しやすいポケモンで、相性補完になるウインディやカプ・レヒレと組ませと強い。その際、こだわり系アイテムやとつげきチョッキを持たせる場合を除き、みきり/まもるはほぼ必須。
ビーストブーストを発動することができる箇所は攻撃と素早さのみ。素早さにビーストブーストを掛けたい場合は性格をおくびょうにした上で攻撃の個体を21以下にすること。この場合、当然火力は落ちるのでつるぎのまいは必須。