ポケットモンスター (生物)
ポケットモンスター(ポケモン、Pokémon)とは、メディアミックス『ポケットモンスター』に登場する架空の生物のこと。
概要
発売されて以降、現在に至るまでさまざまな媒体において、生物としてのポケットモンスター、縮めて「ポケモン」は、「たくさんの謎を秘めた不思議な生き物」と紹介されている[1][2]、現実においては架空の生物。
人間と共存するポケモンや、全国を人間とともに旅をするポケモン、草むらや洞窟、海や砂漠、雪山などの自然界に生息している野生のポケモン、伝説や幻の存在として語られているポケモンなど、様々なポケモンが『ポケットモンスター』の世界には存在する。ポケモンの生態については、未だ判明していないことが多く、世界中で研究者たちによって日々研究が進められていると設定されている。
現在、判明しているだけでも1025種のポケモンが確認されている[3]。これまで「発見」として公開されたポケモンで、絶滅が確認された(無かったことにされた)ポケモンはいない[4][5]。1つの種だが複数の形状があるアンノーンや環境によって姿を変えるミノムッチ、複数の模様を持つビビヨン、環境に適応して姿や能力を変えたリージョンフォームなど、それらポケモンとしては1つの種だが更に細分化できるポケモンについても見ていった場合、ポケモンは多様である。ポケモンの正確な種の数については未知数とされている。
キャラクターとして珍しい点は、一般的なキャラクターの名前はある特定の一体を指すために付けられているのに対して、ポケモンは種族に付けられた名前となっている。また、ポケモンにはニックネームを付けることも可能。なお、「株式会社ポケモン」ではポケモンをキャラクターとは呼ばないこととしている。[6]
ポケモンは身体を小さくする能力を持っており、この生態を利用してモンスターボールへの収納を行っている。またモンスターボールに入ったポケモンはデータへ変換できるため、これを利用してボックスへの転送などが可能となっている。
生態
性別
ほとんどのポケモンには、現実世界の多くの動植物と同様に性別が存在する。しかし、オスまたはメスしか存在しないポケモン、果てには、性別の存在しない(判明していない)ポケモンも存在している。
タイプ
すべてのポケモンは、一つないし二つのタイプで分類されている。この分類法は、ポケモン研究者のオーキド博士の提唱である。タイプはX・Y以降のシリーズでは18種類が存在している。
『赤・緑』では15種類のタイプで分類されていたが、3年後の『金・銀』時点ではあくとはがねの2タイプが発見されており、『X・Y』時点では更にフェアリータイプが発見されている。
進化
多くのポケモンは、一定の条件が揃うと進化する。条件は様々であり、レベルアップや進化の石をはじめとするほか、どうぐ、通信交換などがある。進化すると能力をはじめとして、名前や姿も変化する特徴がある[2]。進化を行ったポケモンは、進化前の姿に戻すことは出来ない。進化中にBボタンを押すか、かわらずのいしを持たせることでポケモンを進化させないことも可能。また、ポケモンはレベル100になると、進化を行わなくなるがソード・シールド以降ではレベル100でもふしぎなアメを使うことで進化できる。
タマゴ
タマゴみはっけんのポケモンを除いて、タマゴグループが共通するオスとメスのポケモン、またはメタモンとメタモン以外のポケモンを育て屋(預かり屋)に預けるとタマゴが発見されることがあり、そのタマゴを手持ちに入れて歩くことでタマゴからポケモンが生まれる。
タマゴが発生する瞬間は一部の例外を除いて確認されておらず、どこからか運ばれてきたという可能性もあることから、ゲーム上では「タマゴが発見された」とされている。
ウツギ博士はタマゴに関する研究を行っており、「元気なポケモンと一緒にタマゴを連れて歩くとタマゴからポケモンが出てくる」と発表した。
縮小
ポケモンは弱った時、本能的にに身体を縮めて狭い場所に入ろうとする性質を持つ。モンスターボールはこの性質を元に開発された。ポケモンが3D化したX・Y以降は、野生のポケモンを倒した際、身体が小さくなって消滅するモーションを行う。
ポケモン研究史
ポケットモンスターの歴史も参照のこと
ポケットモンスター図鑑
ポケモンの発生は約200万年前といわれており、18世紀後半のフランスの作家・タジリン伯爵が詳細なデータとスケッチを記述し、初めて系統立ててポケモンの研究を行った[7]。この時点では30種類のポケモンが発見されていた[7]。この後、ポケモンの研究は西ヨーロッパ全土に広がり、交通手段の進歩に伴って19世紀末には日本でも行われるようになった[7]。
1899年、日本のポケモン学の祖であるニシノモリ教授が論文「ピカチュウの進化に関する一考察」を発表[7]。進化の存在を明らかにし、世界的な評価を得た[7]。これ以降、日本はポケモン研究の先進国と呼ばれるようになる[7]。この時点では80種類のポケモンが発見されていた[7]。
1925年、オコリザルの怒りエネルギーを抽出する実験において、衰弱したオコリザルがニシノモリ教授の老眼鏡ケースに身を入れて丸まったことが観察され、、モンスターボールが開発される[8]。
1996年時点では、現代ポケモン研究の第一人者とされるオーキド博士の調査・調査により、(ミュウを除く『赤・緑』に登場する)150種類のポケモンが発見されており、その生態や進化、嗜好が明らかにされつつあった[7]。
ポケットモンスター 金・銀・クリスタルバージョン
3年前にオーキド博士が150種類のポケモンの存在を発表し、その後新種のポケモンが発見されている。
ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー
随分前にオーキド博士が150種類のポケモンの存在を発表。それから全国各地で新種のポケモンが次々と発見され、本作時点では500種類に届くほどのポケモンが確認されている。
人間との関係
ポケモンは、人間と共存する形を取って生きている。しかし、はかいこうせんやじしんなどの強力なわざを持ち、本来ならば人間の脅威となり得る生物でもある。
そのため、ポケモンに未熟者と見なされれば、命令を無視して身勝手に振る舞われることもあり、そのような面では優れた人間の力量が必要とされる。故に、共存は成り立ってはいるものの、決して容易なことではないと思われる。
ポケモンを鍛えて戦わせる形が多いものの、悪事に利用する悪の組織も存在しており、また家畜としてポケモンを利用する、ペットとして飼育するなど、ポケモンと共存する形も様々である。
脚注
- ↑ https://www.pokemon.co.jp/whats/summary/ ポケモンとは? ポケットモンスターオフィシャルサイト 2013年10月15日閲覧(リンク切れ、アーカイブ)
- ↑ 2.0 2.1 https://www.nintendo.co.jp/pokemon/about/index.html ポケモンゲームス:ポケモンとは? 任天堂ホームページ 2014年5月21日閲覧(リンク切れ、アーカイブ)
- ↑ フォルムなどを別のポケモンとした場合は、さらに増える。
- ↑ たとえば、ポケモンショックの際、タイトルおよびストーリーに深く関与したポリゴンや、ユリ・ゲラー裁判で問題とされたユンゲラーなどはそれぞれ、アニメ作品やカードゲームでの出演の自粛が為されたことがあるものの、存在自体が否定されたわけではない。
- ↑ 厳密には、各世代の化石ポケモンが大昔に絶滅していることが語られているが、化石から元のポケモンに戻す技術が存在しており、入手することは可能
- ↑ 「ポケモンを『キャラクター』と呼ばない」ポケモンプロデューサー津田明子の“7つのルール” | めざましmedia
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 7.5 7.6 7.7 『ポケットモンスター図鑑』 アスペクト(ファミ通)、1996年、8頁。ISBN 978-4893664945。
- ↑ 『ポケットモンスター図鑑』 アスペクト(ファミ通)、1996年、131頁。ISBN 978-4893664945。