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ユリ・ゲラー裁判

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ユリ・ゲラー裁判( - さいばん)とは、ユリ・ゲラーユンゲラーに自分のイメージを盗用されたとして、任天堂に賠償を要求した裁判のこと。

概要

超能力者として活動していたユリ・ゲラーは「スプーン曲げ」などの自分のイメージを盗用され、悪役キャラクター(後述)として扱われたとして、名誉毀損として損害賠償を任天堂に求めた。1999年12月にイギリスで6000万ポンド(当時の為替で約101億円)[1][2]、2000年11月にアメリカでロサンゼルス地方裁判所に約1億ドルの損害賠償[1][3][4][5]を求めて提訴したほか、世界各国での訴訟の準備があることが報じられた[1]。日本における弁護士はYoichi Kitamura (喜田村洋一?[6])であると報じられた[1]

ゲラーが訴訟を起こすきっかけとなったのが、彼が東京でユンゲラーのポケモンカードを発見したことによるとされる。報道のなかで、「日本では良いユンゲラーと悪いユンゲラーの2種類がいる」とされている[1]こと、「ユンゲラーは頭痛を引き起こす」とされている[4][5][7]ことから、「わるいユンゲラー (ロケット団)」・「ユンゲラー (第1弾) (英語版)」(あるいは英語版のポケモン図鑑説明文)の存在の影響があったと考えられる。ユリ・ゲラー本人も「頭痛を引き起こすキャラクター」であることが問題とインタビューで語っている[8]。また、頭の星のマークがあること、腹の稲妻のようなマークがあることから、これらがナチスの武装親衛隊を示しているものと訴えた[3][7]ダビデの星はユダヤ教のシンボルであり、ホロコーストを行った武装親衛隊は親衛隊 (Schutzstaffel) から取られた「SS」のマークを使用している。ユダヤ人の自分の名前を用いながら「反ユダヤ的キャラクター」として描かれたことも提訴理由の一つと考えられる。ただ、これらのマークは超能力実験に用いられたゼナー・カードのマークを元にしていると考えられる(腹のマークも2本ではなく3本である)。

ロサンゼルス地方裁判所での裁判は、ゲラーがイギリス在住のイスラエル・イギリス国籍所持者でありカリフォルニア州の管轄外であるとした任天堂の主張が受け入れられて却下された。その後も2年間にわたりアメリカでの法廷闘争が行われたが、最終的に2003年に訴訟は却下された[9][10]

日本での裁判について、viceのインタビューに対しゲラー本人が訴訟について覚えていないと語っており、vice編集部も訴訟に関する記録を発見できなかった[9]。判決は公開されるものであり、実際に判決データベースにおいて記録が見つからないことから、和解または訴えの取り下げが行われたか、そもそも裁判を起こさなかった可能性が高い。また、日本での「ユリ・ゲラー」のブランド毀損を訴えるにあたり、日本で商標登録を行っていなかったことも不利に働いたと考えられている[9]

この裁判の中で、「ユンゲラーは超能力でスプーンを曲げることが出来るキャラクターですが、似ているというならば今ここで超能力でスプーンを曲げてもらえませんか」と任天堂側の弁護士が言ったという都市伝説が存在する[11][12]が、根拠がなく実際にはなかったとされる。

ポケモンファンのWater Pokémon Masterが2008年にアニメーション演出家日高政光にインタビューを行った際、この事件に関しても話題が及び、この訴訟が現在も進行中であり、それまではポケモンカードに登場させられないことが日高によって語られた[13]。ただ、この時点でカリフォルニアでの裁判は終了しており、他に裁判が起きた記録もゲラーの記憶も曖昧なことから、日高の認識が誤っていた可能性もある。

2020年11月29日、ユリ・ゲラーは任天堂に要請していたユンゲラーのカードを発行禁止措置を取り下げることを任天堂に伝えたと発表した[14][15]。これまでの裁判に関する記録から、この発行禁止措置が法的に効力のあるものであったかは疑問が残るが、実際に後述するようにユンゲラーのカードは登場しておらず、任天堂側にこれ以上問題にしないことを表明することで、新規カード発行を妨げている状況を打開しようとしたものと考えられる。このタイミングでの発表は、この2日前にThe Gamerでこの問題について取り上げた記事が投稿された[16]ことの影響があると考えられる。

影響

ポケモンカードゲームではポケモンカードeシリーズ以降、ユンゲラーは登場していない。ポケモンカードゲームDPケーシィフーディンは登場したものの、ユンゲラーは登場していない。このケーシィは「フーディン」を直接自身につけて進化させるワザ「ちょうしんか」を持っており、ユンゲラーの不在に対応している。しかし、これ以降ケーシィは登場しておらず、フーディンはポケモンEXなど進化前の存在しないたねポケモンのみとして登場している。

アニメでは2005年のAG編第146話を最後に登場していない(XY編第54話ではアイキャッチにのみ登場)。

ゲーム「ダイヤモンド・パール」ではトレーナーのミルの手持ちとして登場したが、同キャラが登場したアニメ「ダイヤモンド&パール」ではケーシィに変更されている。

ゲーム本編では第四世代以降の作品では、ユンゲラーにかわらずのいしを持たせても通信交換で進化するようになっており、2020年現在の第八世代に至るまで続いている。また、ポケモンレンジャー バトナージではケーシィフーディンは登場するもののユンゲラーは登場しない。

この件が尾を引いているのかは不明だが、第二世代以降は実在の人物をモチーフにしたポケモンは一切登場していない。第一世代では、ケーシィ系統の外に、エビワラー、サワムラーも実在人物をモチーフにしていた。

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 Nintendo faces £60m writ from Uri Geller | UK news | The Guardian (1999年12月29日)
  2. Uri Geller sues Pokemon | ZDNet (2000年1月4日)
  3. 3.0 3.1 BBC News | ENTERTAINMENT | Geller sues Nintendo over Pokémon (2000年11月2日)
  4. 4.0 4.1 Uri Geller Vs. Pokémon | PEOPLE.com (1998年11月18日)
  5. 5.0 5.1 Nintendo sued over Pokemon characters (2000年11月2日)
  6. ロス疑惑事件や薬害エイズ事件などで知られる弁護士。
  7. 7.0 7.1 Uri Geller and the Case of the Anti-Semitic Pokemon – The Forward (2016年7月18日)
  8. Interview - The Independent - August 16, 2000 - Uri Geller (2000年8月16日)
  9. 9.0 9.1 9.2 Uri Geller vs. Kadabra: Die bizarre Geschichte hinter der verschwundenen Pokémon-Karte (ドイツ語、2018年10月19日)
  10. Wikipediaの記事「ポケットモンスター」には「「ユンゲラー」と称するキャラクターは日本のみで扱われている商品であり連邦法での訴訟は要件を満たさず、敗訴となった。」との記述があるが出典がなく信憑性に乏しい。
  11. 任天堂法務部とは (ニンテンドウホウムブとは) 単語記事 - ニコニコ大百科 (2018年1月13日閲覧)
  12. たとえばWikipediaの項目「ユリ・ゲラー」では、2006年11月7日の編集でこの都市伝説が書かれ、2007年10月21日の編集で取り除かれるまで1年近く記述が残っていた。
  13. Second Interview with Masamitsu Hidaka – Many Interesting Points! - PokéBeach (2008年7月4日)。Water Pokémon MasterことJon SahagianはPokéBeachのウェブマスターで、現映画監督。
  14. Uri Gellerさんのツイート / Twitter (2020年11月29日)
  15. Uri Geller Gives Nintendo Permission To Print Kadabra On Pokemon Cards Again (2020年11月29日)
  16. https://www.thegamer.com/kadabra-pokemon-card/ Why There Hasn’t Been A Kadabra Pokemon Card For Almost 20 Years (2020年11月27日)