ドーブル/対戦
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このページは、ドーブルの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。
ドーブルの歴史
第二世代
当時は中途半端な素早さとそれ以外の壊滅的なステータスを補う道具などが無かったため、嗜み程度にキノコのほうしを活かした積みバトン型の折衷を運用するくらいしか使い道が無かった。
第三世代
ぜったいれいどの登場により、こころのめ+ぜったいれいど型が成立。コロシアムのゲーム内でもこの型を利用したトレーナーが登場した。また、へんしんとだいばくはつを新たにスケッチできるようになった。今世代から登場したふういんとの相性もよく、へんしんとのコンボで使用したり、相手の技を封じる目的で技を選択したりと、戦略的に重要な意味を持つ。
一方、努力値(努力レベル)の総量が前作までの1/3に変更されたことで、素早さと耐久の両立ができなくなった。仮に素早さを捨てても物理・特殊のうちどちらか片方しか前作の水準まで上げることはできない。そのため、両方を安定して1発耐えしながら後手で補助技を打つことは不自由になった。環境は物理寄りであったので物理に振ればこの点はある程度カバーできたが、やはり努力値の仕様変更の影響から総合的には強化とはならなかった。ただし耐久面の弱体化については相手も同条件であるので、ドーブルの貧弱なステータスであってもタイプ一致のだいばくはつは十分なダメージ源となった。
第四世代
こだわりスカーフ、きあいのタスキの登場によって行動チャンスが増え、一線級のポケモンとなる。さらにこの世代ではダークホールを獲得。ねむり状態のターンが長かった当時において、相手二匹を眠らせるのは破格のアドバンテージを稼げる技であった。対策としてラムのみ、カゴのみを用意するのは当たり前になり、プラチナではねむりターンがやや短くなっている。
ポケモンリーグ2007決勝大会中学生以上の部優勝者の使用した「ドーブルドータカビグロス」は優勝者のハンドルネーム「モルフ」をそのまま取った「モルフパ」として一躍有名になった。これはレベル1ドーブルのこのゆびとまれでドータクンのトリックルームを確実に成功させ、隙あらばトリックルーム下で確実に先制できるはずのレベル1ドーブルのがむしゃらで大ダメージを与え、後続のカビゴンのはらだいことメタグロスのじこあんじでさらにアドバンテージを稼ぐパーティである。当時このゆびとまれの優先度が+3と非常に高く、この世代において+1であったねこだましの上から放てるのも強みであった。
WCS2009サンフランシスコ予選決勝を優勝したパーティなど、汎用性を優先して適当に鈍足調整をしたと思われるLv50個体を使用した例もあり、そのドーブルは同大会決勝戦ではねこだましで味方のヨノワールのトリックルームをサポートしてからダークホールでアドバンテージを取っていた。WCS2010(GSダブル)カテゴリーB山梨大会優勝者は、レベル1ドーブルとねこだまし合戦を行うのに有利でなおかつトリックルーム下で原則確実に上を取れるレベル2ドーブルを使用していた。
第五世代
隠れ特性としてムラっけを得ることができ、さらにきんちょうかん特性のポケモンと組めば相手のラムのみ、カゴのみを封殺してしまえるためダークホールがさらに凶悪化するのではと懸念された。一応いたずらごころ+ちょうはつという対策手段もできてはいた。しかし、ダークホールがあまりに強すぎると判断されたためか、ブラック・ホワイトのランダムマッチフリーでは2011年12月27日から、レーティングでは翌28日から使用禁止技に指定されることになった。Wi-Fi大会での使用も禁止となる。以降、この世代ではドーブルの活躍は控えめなものとなった。
この世代ではトリプルバトルも新しく登場しており、最大三体も相手を眠らせられたことも禁止化の一因と言えるだろう。
第六世代
前世代では禁止技であったダークホールが久しぶりに解禁され、かつての力を取り戻す。しかし、こだわりスカーフ型はファイアローに狩られ、きあいのタスキ型はメガガルーラに狩られるという難点を抱えていた。メガガルーラとは「ガルドー」コンビを組むこともあり、あちらのねこだましでダークホールを通して眠らせている隙にグロウパンチで強化、そのメガガルーラにへんしんして2体のメガガルーラ(外見上は四体)で相手を圧倒するというものであった。
メガミミロップが登場したORASからは「ミミドーケンタ」がそれなりに注目された。この構築ではまず、ミミロップのねこだまし、フラフラダンス、ドーブルのダークホールで起点を作り、味方の混乱は、ドーブルはマイペースで無効化。それからミミロップをアッキのみを持たせたケンタロスに対してドーブルがやまあらしを打ち、いかりのつぼとアッキのみの両方を発動させ全抜きを狙うというものである。この構築はドーブルの攻撃が極めて低く、ドーブルだけが通常環境下でダークホールを使用できるからこそ成立するのであった。パーティ全体による緻密なコンボというのは実はドーブル入りのパーティではこれが初発であると言えるかもしれない。ORASリーグダブルバトルでの主流構成はダークホール、ニードルガード、へんしん、このゆびとまれであり、性格はようき、持ち物はきあいのタスキが好まれた。特性は前半のシーズンはマイペースが主流寄りで後半はムラっけがどちらかと言うと人気を集めた。
ねこのてダークホールなる戦術も成立。後発にドーブルを置いていたずらごころレパルダスのねこのてで先制ダークホールを決め、ねこのてによって選ばれないきあいパンチで相手を倒すという戦術であった。この場合のドーブルはダークホール、トリック、へんしん、このゆびとまれという技構成になり、ダークホール以外はねこのてで選ばれない技である。マルチバトルでは相方の技は出さないのできんちょうかん特性持ちとも組むことができ、最強の戦術と言っても差し支えなかった。
WCS2016(GSダブル)ではゼルネアスのジオコントロールをダークホール、このゆびとまれでサポートしたり、自分相手問わず伝説ポケモンに変身するなど伝説枠と言っても遜色ない活躍を見せた。このルールにおいてはべにいろのたまが必須なグラードンのようにラムのみを持たせる余裕がないポケモンが多く、それがダークホールの凶悪さに拍車をかけたと言える。ムラっけによる回避率アップもあって伝説ポケモンの攻撃は回避され、プレイヤーのヘイトを集めた。世界大会のマスターカテゴリではベスト8進出者の内2人が使用している。
また、この世代に登場したブリガロンの専用技であるニードルガードはまもるの上位互換としてドーブルが有効活用することになった。きあいのタスキのイメージが強いドーブルは相手の攻撃を誘いやすく、直接攻撃で殴ってもらえればニードルガードのダメージでさらにアドバンテージを稼げたのである。クレッフィの専用技であるトリックガードもまた、ドーブル同士のミラー戦で相手のダークホールを防ぐのに使われることになる。他にもゼルネアスの専用技であるジオコントロールを使ってバトンタッチする戦術も登場。このように世代が進み多様な技が登場するにつれて凶悪化するドーブルは流石に見過ごせないと判断されたためか、次の世代で大きな弱体化に転じることになる。
第七世代
ついにダークホールを没収される。これによって「ミミドーケンタ」を始めとするダークホールを利用したパーティは壊滅。ダークホールのパワーへの依存が強かったこだわりスカーフ型はほぼ成り立たなくなった。代わりにキノコのほうしが使われるようになるが、単体しか眠らせられないのはやはり力不足であり、カプによるフィールド展開で眠り対策されることも増えてしまった。
つけあがるの登場によって、ムラッけ型アタッカーとして単独利用することが一応可能になった。この世代のダブルバトルではシロデスナのみずがためとじゃくてんほけんをドーブルのみずしゅりけんで発動する構築が成立している。また、ドヒドイデの専用技であるトーチカがニードルガードに代わりドーブルのまもる枠の技として使われるようになった。
WCS2019(GSダブル)でもダークホールの没収により前世代のGSルールのような圧倒的な活躍はできなくなった。レーティングバトルWCS2019ルールでは度々使用率ベスト30に入ったが、JCS2019オンライン予選では、単にねこだましサポーター枠をガオガエンに奪われている点、カプ・テテフに持たせたいきあいのタスキやこだわりスカーフを持たせる余裕がない点などから、使用率ベスト30入りを逃している。とはいえルナアーラの攻撃をこのゆびとまれで吸って無効にできるというノーマルタイプを活かした利点もあり、ミラー対策としてルナアーラ入りのパーティに入れられることがあった。なお、キノコのほうしではくさタイプやぼうじんゴーグルに無効化されることを考慮されて、あくまのキッスが優先して使われることもあった。
一般的な育成論
専用技スケッチにより、ほとんどあらゆる技を組み合わせることができるため、理論上は様々な型を作れる。
ただし種族値はすばやさ以外はかなり低く、特性もテクニシャンを持つものの、普通に攻撃してもダメージはあまり期待できない。したがってへんかわざを中心に、種族値に依存しない戦い方をすることになる。
技スペースはかなりカツカツだが、シングル・ローテーションバトルならキノコのほうし、ダブル・トリプルバトルならダークホールは基本的にほとんどの型で採用される。キノコのほうしは特性そうしょくの登場や、第六世代にてくさタイプ・ぼうじん・ぼうじんゴーグル持ちに無効となったため、誰にでも効く技ではなくなったが、だからと言ってシングルでダークホールを採用するかと言うと微妙。第五世代・第七世代ではダークホールが禁止(事実上を含む)技となったため、ダブル・トリプルバトルでは極端に採用率が落ち込んだ。
防御技はニードルガードかトーチカの選択。タイプに合わせて選択しよう。キングシールドは変化技を防げないのであまり使われない。サポート型にワイドガードをいれることもある。
各々の戦法自体はネタがバレてしまえば対策も容易なものが多いが、初見でドーブルが何の型なのかを見破るのは極めて難しい。
努力値は後述のLv1トリパ型を除いて基本的にHPとすばやさに252振り、せいかくはようきまたはおくびょうしか選ばれない。そのため、育成論とは言うものの育て方自体はどれも同じであり、覚えさせる技が違うだけである。そのため個体値の厳選も、対戦に使うなら極端な話HPと素早さ以外は0でもほとんど変わらないのだが、♂である場合、りくじょうグループの親にして遺伝要員としても流用できるため、高個体値を粘れると後々役に立つ。
ノーマルタイプなのでだいばくはつくらい威力がある技ならば、いかにドーブルの種族値でもそれなりの威力になる。しかしだいばくはつの威力が低下した第五世代ではようきガブリアスのじしんと同じくらいの威力しかない。これを高いと見るかどうかは人それぞれ。
こころのめ+ぜったいれいど型
ドーブルを除けばフリーザーしかできないこころのめとぜったいれいどのコンボを使う型。ドーブルにやらせる場合フリーザーと違って何が何でもこのコンボを決めないと役に立たないが、フリーザーと違って初見でいきなり警戒されることが少ないのがメリット。
またフリーザーと違ってクモのすなどをさらに併用し、相手を逃がさないようにできる。ただしそうなると相手を倒すまでに3ターン必要になるため、きあいのタスキで耐えて稼ぐターンを加味しても1ターン足りない。一番最初にキノコのほうしを持ってくれば4ターンほど稼げる可能性もあるが、そこまでして1匹倒すだけと言うのが手間に見合うかどうかは微妙。またキノコのほうしまで使うと技が4つ埋まってしまい、他のことがまったくできなくなる。他のポケモンで弱点を突くなりしたほうが良い。
日本語版のダイヤモンド・パールでは、ねむりが必ず3ターン続くため、眠らせてしまえば(相手が対策していない限り)確実に倒すことができた。きあいのタスキを持たせれば最低でも1体は倒すことができ、バトルタワーでの強力な攻略手段となる。
ダークホール型
ダークホールを主軸とし、ねこだまし、このゆびとまれ、おいかぜなどの味方の行動補助を行うダブル・トリプルバトルの基本形。能力の上がった味方にへんしん、こだわりスカーフを持つ場合はトリックで技縛り、死にかけの味方にみかづきのまいなど、とれる戦術は無数にある。相手の攻撃が自動的に集中しやすいため、それを読んでのキングシールド、ニードルガードなどのリスクを伴わせる防御技もよく採用される。
第七世代ではダークホールの仕様変更により、この型が取れなくなった。
Lv1トリパ型
種族値に頼らないならということでLv1にし、トリックルーム下で最速を狙う型。ドーブル自身がトリックルームをしても良いが、がむしゃらなどでアタッカーを任せることもできる。
2007年ポケモンリーグ日本大会決勝で意表を突くように突然使用され、その後爆発的に広まった型でもある。このときのルールはダブルバトルであり、がむしゃらに加えてこのゆびとまれ・ねこだましを搭載したサポート型であった。序盤はこのゆびとまれでトリックルーム発動役への妨害を防ぎ、トリックルーム持続中は最速がむしゃら(と仲間の追撃)で相手を確実に倒し、終盤は味方ポケモンのみがわりなどを確実に場に残すためにねこだましやこのゆびとまれでふたたび相手の攻撃を逸らす、というものであった。
隠れ特性ムラっけを獲得してからは、回避率が上がれば儲け物で他のステータスは下がっても実質的に影響がないので問題ないということから、大幅強化。
スカーフほうし型
こだわりスカーフで先手キノコのほうしを撒き、後続につなげる型。
キノコのほうしをスカーフで撒くだけならキノガッサでやったほうがつぶしが効き、ドーブルの意味がないため、ほとんどの場合他の戦法を併用する。
こだわりスカーフを渡して耐久型ポケモンを縛るトリック、最後の1匹になってしまったときに運ゲーの可能性を残すへんしんやぜったいれいど、1匹と最低でも交換するためのいのちがけなど。
第六世代以降はキノコのほうしはくさタイプやぼうじん、ぼうじんゴーグル持ちに防がれるようになったため、キノガッサともどもこの型は弱体化した。
ふういん+へんしん型
第五世代で「ふういんを使う時点で相手の技と同じ技を1つも持っていなくてもふういん自体は成功するようになった」という仕様変更を受けて新たに生まれた型。
技はふういん・へんしん・キノコのほうしは確定。まずは眠らせて時間を稼ぎ、ふういん状態になってから相手に変身することで、相手は交代以外の行動を全て封じられる。とくに相手が残り1匹の時にこれが決まると、相手はわるあがきしかできなくなる。よってそこから5ターン耐え凌げば確実に勝利となる(わるあがきの反動ダメージはそのポケモンの最大HPの4分の1であることから、そのポケモンの最大HPが4の倍数ちょうどである場合は4ターン、4の倍数+nである場合は5ターンでそのポケモンはひんしになってしまうため)。
積みバトン型
積み技を使ってバトンタッチする型。あらゆる積み技と組み合わせる事ができるが、基本的に積み技を使うターンはきあいのタスキで耐える前提になるので、2ターン目にバトンタッチするターンは自力で先制する必要がある。そのため素早さも上がる積み技が望ましい。
多くの積み技はバトンタッチと両立できるポケモンが他にもいるためドーブルを使ってまでバトン特化型を作る意味はあまりないが、第五世代で登場した高性能な積み技からをやぶるはドーブル以外はサクラビスまたはハンテールでしかバトンタッチできない。この技は素早さも劇的に上昇するため相性が良い。なお、コットンガードはドーブルとバイウールーしかバトンタッチできない。強制交代対策のねをはるを同時に搭載すると隙が無くなる。
隠れ特性ムラっけにして、からをやぶるのほかにちいさくなるで回避率も積み、しろいハーブを持たせて下がった能力を戻してやればかなり高い能力変化をバトンできる。ただしへんしんを使ってそのまま戦う場合、能力変化を引き継がないので注意。