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ギルガルド/対戦

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このページは、ギルガルドの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。

ギルガルドの歴史

第六世代

バトルスイッチを使いこなせれば実質種族値が720にまで跳ね上がる上に、キングシールドによって圧倒的な物理偏重環境に適応することができた。こだわりハチマキを持たせたいじっぱりファイアローフレアドライブですらも、キングシールドによる攻撃のランク補正低下込みなら、無振りれいせいギルガルドには最大乱数で77%、やけどダメージ込みで確定2発。ようきガブリアスのじしんは同個体がキングシールド無しで43.8%の乱数1発と、運次第だが十分素耐えが期待できる計算。火力に関してはじゃくてんほけんを発動したれいせい個体が無振りのようきガブリアスにシャドーボールを当てれば、最低乱数で103.8%。

弱点タイプを突かれる場合ですらも素の耐久力とキングシールドを駆使して返り討ちにできる制圧力、じゃくてんほけんによる火力増強からXYリーグシングルバトルの最前線に立ち、同リーグではORASが発売されたシーズン7までの間、6位に甘んじたシーズン4を除いて使用率5位以内キープ。ただ、ORASリーグでは当初こそ使用率1桁台を維持していたが、メガバシャーモが一般普及して使用率1桁台の常連となった影響でシーズン12から2桁台まで落ち込むようになった。同リーグ末期に10位前後まで使用率を上げたメガクチートふいうちもきつかった。

PGLレーティングバトル統計データからは、ORASリーグシングルバトルではキングシールドシャドーボールかげうちせいなるつるぎが一般的であり、性格はれいせいが、持ち物はじゃくてんほけんがメインであったことがうかがえる。じゃくてんほけんで攻撃特攻の両方が上がる点を活かして両刀型として利用されたと推測される。

単体の強さも然ることながらサザンドラとのコンビ「サザンガルド」を始めとして相性補完コンビ、相性補完トリオの多くを形成した。しかし、ORASリーグでのギルガルドとの同時エントリー率1位、2位の常連はそれぞれガルーラ、ガブリアスであり、全体で見れば対面性能を重視した「ガルガブガルド」が勢いを伸ばしていた。

ダブルバトルでも活躍し、WCS2014ではメガクチートとはがね枠を二分し、WCS2015ではヒードランはがね枠を二分した。じゃくてんほけんを用いることが多く、ときには味方のじしんで発動させる例もあった。これは、ギルガルドほどの耐久があるポケモンならではのムーブであった。

週刊ファミ通2014年4月24日号のインタビューで森本茂樹は「特殊型のギルガルドは予想外」と発言していた[1]

第七世代

バトルスイッチの判定がまひこんらんなど状態異常の判定の後に行われるようになった。これによって、こんらんの自傷ダメージにブレードフォルムの種族値が参照されることがなくなった点で強化された一方で、まひによる行動不能を引いてもなおシールドフォルムに戻れるという挙動は不可能になり、この点は弱体化した。

フィールドメイカー特性の登場や天候特性持ちのさらなる増加などから、キングシールドフィールドや天候の持続ターン終了まで時間を稼げるポケモンとしての個性が出るようになった。

USUMが発売されたシーズン7までの間のSMリーグでは、サイクル戦全盛環境の到来に伴いせいなるつるぎどくどくに入れ替えられるケースが多くなった。もちものもたべのこしゴーストZが主流化し、たべのこしとどくどくの同時採用も珍しくない。先発でゴーストZ+シャドーボールで突っ張るケースもよく見られるように。ただ、はがね対策としてのほのおの役割破壊が蔓延し、一般普及していたポケモンの比較的少ないSM期のSMリーグでも使用率は1ケタ台後半から10位台前半に落ち着いた。

素早さに関しては、第六世代でれいせい最遅型が主流であったのに対して、この世代では素早さ下降補正の個体値V型やおくびょう最速型が主流化。USUMリーグシングルバトルシーズン16で最終レート2123(12位)を記録したガオガエンが素早さ個体値28or29なまいき個体であったことから、世代末期になってレート上位陣が露骨にギルガルド抜かれ調整をするようになったことがうかがえる。ギルガルドの方も抜かれ調整をするなら無振りメガクチート抜かれとなる素早さ下降補正個体値24or25程度(実数値69)が無難であった。

USUMリーグではしばらく構成に変化はなかったが、ランドロスの一般普及、メタグロスの流行によるはがね枠としての需要の相対的低下から使用率1桁台に食い込むことはできなくなっていった。ところが性格れいせいにしてたべのこしを持たせたキングシールドシャドーボールどくどくかげうちというサイクル型が普及すると使用率が回復し、シーズン12にはUSUMリーグ開始以来の1桁台となる使用率8位を記録。代わりに、ORASリーグで採用率2割台が常であったラスターカノンは採用率上位に半減されやすいことからUSUMリーグ初期から採用率が1割台程度となり、シーズン12以降は採用率1桁台が常になった。耐久戦法のためではなく単なる確定数ずらしのためにたべのこしを持たせて積極的に攻撃する「残飯アタッカー」型がUSUMリーグシーズン14になって増加した。

ギルガルドにとって命取りとなるまひやこんらんの仕様の弱体化、フェアリー対策としてのはがねの需要拡大など追い風が吹いていたが、偏にミミッキュとメタグロスの圧倒的な需要の大きさが使用率を下げる要因になったと言える。

単体では需要が幾らか沈静化したが、この世代ではカバルドンステルスロックを撒き、ボーマンダとギルガルドでサイクルを回し相手のポケモンを消耗させる「カバマンダガルド」が一般化。メガシンカでエースが務まる上にメガしなければいかくを使い回すこともできるボーマンダ、バトルスイッチで2つのフォルムを使いこなせるギルガルドのおかげで、汎用性が高いのが美味しい。

USUMリーグシングルバトルシーズン15には、とぎすますZワザを確定急所にする型のギルガルドを採用したプレイヤーが最終レート2150(5位)を記録[2]

第七世代に「結論パ」はそれほど明確なものが存在するわけではないが、強いて言えば「カバマンダガルド」を表選出として、ゲッコウガ、ミミッキュカプ・コケコのトリオ「ゲコミミコケコ」を裏選出とするパーティを「結論パ」とする意見もある。

ダブルバトルでは一撃の威力に特化したゴーストZがよく用いられ、クレセリアを一撃で倒せるようになった。ただし、この世代にはカミツルギテッカグヤツンデツンデといったダブルバトルで有用な性能を持つはがねタイプのライバルや、天敵のガオガエンが登場したことから、前世代と比べ大きく使用率を落とすことになった。

第八世代

続役が決定するが、下方修正の仕打ちを受けることになった。防御と特防が共に10も下げられた上にキングシールドの効果も弱体化した。アルセウスほどの種族値をもたらすことはなくなったが、それでも使い方を間違えなければ実質合計種族値は680であり、禁止伝説級の力は残っている。種族値とキングシールドの弱体化の代わりにてっていこうせんインファイトを獲得している。マジカルフレイムが普及したことにより特殊型が若干弱体化したが、マジカルフレイムをサブウエポンとするポケモンが大抵ギルガルドを苦手とするため、この辺は絶対的な不利とは言えない。

黎明期ではインファイトとの兼ね合いから物理型が主体となっていたが、特殊型の方が優秀なのでしばらくするとインファイトの採用は絶対ではなくなった。

ランクバトルシリーズ1末期には攻撃特攻努力値を各252振りしたいわゆる「ヤケクソ振り」型も登場。

シーズン1ではまだこの世代仕様の型が開発されていなかったためか低迷し、最終使用率は30位にとどまった。しかし、対面向けの型が次々と開発された結果、以降のシーズンではダウンロードコンテンツ解禁までの間、定位置として使用率10位台に付けるようになった。

ダイマックスを行うとキングシールドがダイウォールに変わってしまいシールドフォルムに切り替えられない他、ダイマックスわざはすべて非接触攻撃でありキングシールドの追加効果は受け付けないため、ダイマックスとの相性は悪い。その影響でキングシールド不採用型が目立っていった。

この世代ではガラルヒヒダルマが苦手。例として、いのちのたまいじっぱりガラルヒヒダルマのごりむちゅう込みのフレアドライブは物理耐久特化シールドフォルムギルガルドに最低乱数で105.9%のダメージ。如何にギルガルドと言えど耐えられないケースが見られるようになったため、きあいのタスキ型のギルガルドまでもが環境に登場した。

オーロンゲに対しては有利とは一概に言い切れない。というのも、この世代のギルガルドの場合ははがねウエポンをカットした構築が少なくなく、抜群を取りづらいためである。一方、オーロンゲの方もあくウエポン切りが多いので、不利であるとも言い切れない。

地味にこの世代でエアスラッシュを獲得しているため、それまでも使えたつばめがえしにも当てはまることだがダイジェット型も使えないことはない。

単体でもまだまだ強いが、この世代ではきあいのタスキギルガルドの対面性能、ミミッキュトリックルームドサイドンの技範囲を活かした「ガルドミミドサイ」が主流構築の1つとなっている。

ランクバトルシリーズ2シーズン3シングルバトルでは、ミミッキュのトリックルーム展開からカビゴン、きあいのタスキギルガルドを動かす「ガルドミミカビ」が上位陣の中で流行した。

シーズン8になると鎧の孤島での追加組であるいちげきウーラオスウルガモスが新たな不利として目立つようになり、リベロエースバーンのような元々受からないポケモンにも包囲されて動きづらくなった。さらに、みがわり持ちがランク上位層の間で激増したことで、元々バトルスイッチのために最遅が推奨されるギルガルドはみがわり持ちに対してかげうちでチマチマ削る以外打つ手がないため、苦戦するようになった。以上のことから使用率が低迷し、シーズン8には使用率ベスト30選外(最終使用率37位)に。そんな中でも性格をのんきにしてより安全に物理技でじゃくてんほけんを発動できるようにした型が使われるなど生き残りが模索されていた。

「上位禁止縛り」で行われたシリーズ6環境では元々有利なカビゴンナットレイニンフィアが増え、ゲンガーも新たに台頭したことから需要が拡大し、シーズン10には使用率13位を、シーズン11には使用率18位を記録。

シーズン14最終1位構築には、当時の一般的な調整のラグラージクイックターンに対してみがわりが確定で残るように調整した型がエントリーされていた。ラグラージとカミツルギのコンビに強気に出られるようにしたのがこの型であり、当然カミツルギへの打点であるせいなるつるぎも覚えさせられていた[3]

シリーズ7の冠の雪原環境やシリーズ8の竜王戦ルール環境ではれいせいたべのこしアタッカーがメインであり、じゃくてんほけん型は往時ほど見られなくなった。

初心者層を含めた統計データによると、かげうちキングシールドシャドーボールインファイトという型がこの世代では一般的。

JCS2020予選の1つであるダブルバトル『2020 International Challenge February』では海外勢がおくびょう最速特殊ドラパルトとようき最速物理ギルガルドのコンビ「ドラパガルド」の並びで結果を残した。この頃のダブルバトルではこのようき最速型のギルガルドが大部分という状況。この構築は相手が特殊型2匹の並びと決めつけてダイスチルを使わないところにドラパルトダイホロウを合わせ、ダイホロウ後にギルガルドの高い物理火力を押し付けるというコンセプトの下に成り立っている。

一般的な育成論

はがねゴーストタイプ、かつ防御技、攻撃技どちらかを選択してフォルムを変更できる特性バトルスイッチを持つ唯一のポケモン。

特性のバトルスイッチは、シールドフォルム時に攻撃技を選択することでブレードフォルムになり、そのフォルム時に防御技キングシールドを使用することでシールドフォルムになれる。ただし、まもるなどキングシールド以外の防御技を使ってもシールドフォルムにならない点に注意。また、変化技を使った場合はフォルムは変化しない。なお、行動不能になるなどのリスクを抱えている場合でも必ず発動するため、敢えてシールドフォルムに変えて守りに徹するのもよい。さらにみずびたしハロウィンもりののろいと言ったタイプ変更の効果もフォルムチェンジで打ち消すことができる。

条件次第でメタグロスシャンデラを超える攻撃、特攻、デスカーンを超える防御種族値を持つ。種族値や技の範囲、先制技かげうちによりタイマン勝負には強く、耐性と両刀可能な種族値を活かした対受けループ、終盤の一掃などもできる。

素早さがかなり低めだが、駆使すれば後攻のときにシールドフォルムで攻撃を受けられ、その後フォルムチェンジして攻撃を加え、次のターンでキングシールドを使用して再びシールドフォルムで攻撃を受ける、といったサイクルが可能になる。後攻のときはアルセウスに匹敵する合計種族値を誇ることになるため、あえて性格をゆうかんまたはれいせいにして後攻による攻撃に集中させるのもよい。ただし使い方を誤ると脆さを露出してあっという間に倒される危険性もある。特に、ギルガルドより遅く耐久のある重戦車タイプのポケモンは攻撃でフォルムチェンジして耐久の下がったところに重い一撃が入るため苦手とする。

なお、サザンドラとは弱点の埋め合いにより互いに相性が良く、この二匹だけでお互いの弱点はおろか全てのタイプを半減以下で受ける事が出来る。(かたやぶりやきもったまなど特性込みだと受けられない場合もある)

攻撃技は必ず先制技としてかげうちは欲しい。他にメインではラスターカノンアイアンヘッドシャドークローシャドーボールをメインに、物理サブウエポンはせいなるつるぎもろはのずつきなど、特殊はめざめるパワーなど。めざめるパワーはこおりかくとうなどが候補。ただ、技スペース的に一致メインウエポン2つ、かげうち、キングシールドが主流技構成であり技の枠が足りないため、めざめるパワーを入れる余裕はあまり無い。特殊型は相手のおにびを気にすることなく使える点がウリか。

補助技はキングシールドかつるぎのまい、どちらかを任意で採用したい。キングシールドはシールドフォルムになれる他、相手が接触技を使った場合攻撃を2段階下げる効果もある。ただし、命中を伴う変化技は防げない点に注意したい。一方でつるぎのまいを使用してからのブレードフォルムでの攻撃は計り知れない火力を持つため、シールドフォルムのまま攻撃を受けつつ使用し、ブレードフォルムで反撃する戦法が有効。また、ダブルバトルトリプルバトルではワイドガードが有用。相手のじしんねっぷうを防げる。遺伝経路は長く面倒だが、是非覚えさせると良い。

シールドフォルムによる高い守備力を生かした耐久型もオススメ。キングシールドの他、どくどくみがわりなど補助技を多めに揃え、じわじわと弱らせていく戦法も脅威。この場合はなるべく素早さに努力値を振っておくと、相手の攻撃を受けずに身代わりを貼ることができる。また体力が少なくなったときにはみちづれで相手を確実に持っていくのもアリ。

持ち物は物理で構成したときにおにびを警戒してのラムのみ、シールドフォルムで弱点技を受けて形勢を逆転させるじゃくてんほけん、弱点のじめん技を透かせるふうせんなどが候補。耐久型ならたべのこしを推奨したい。

なお、進化の石で進化するポケモンだが、フラージェスと同様に進化前のヒトツキニダンギルがレベルで覚える技をほぼ全て思い出し技で覚えさせることが可能な珍しいポケモンでもある。やみのいしを持っているならすぐに進化させてしまっても問題ない。

脚注