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カイリュー/対戦

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このページは、カイリューの対戦での扱い、及び育成論を記述するところである。

カイリューの歴史

第一世代

四天王の大将ワタルのエースとしてその強さを知られ、ポケモンリーグ初期から登場していた。全ステータスが安定して高く、攻撃は全ポケモン中1位で特殊スターミー並の9位で両刀ができる火力。素早さも遅くはなくHP防御とも高いので耐久は物理・特殊両面で硬い。後の600族にあたり、総合種族値は準伝説の三鳥を凌ぎ、禁止伝説級のミュウツーに次いで高い。

覚える技も豊富で種族値、両刀アタッカーとしての役割、見た目など当時はギャラドスと似た者同士のライバル。とくしゅは互角、こうげきと物理耐久はカイリューが大幅に勝るが、特殊耐久とすばやさで僅かにギャラドスが勝る。しかし、やはりギャラドスのお友達故でんきが4倍のギャラドスと同じようにこおりタイプが4倍という致命的な弱点を持つ。当時の環境ではふぶき大流行(こおりタイプがわざマシンで手軽に覚えられる)ですばやさも悪く言えば中途半端な為、ルージュラフリーザーを始め多くの相手に先手を取られやすく、尚且つかみなりより圧倒的に高性能だったのでギャラドスよりも悲惨な環境だった。なお、タイマンではギャラドスが勝つ。すばやさは種族値が1高いギャラドスが先手、れいとうビーム10まんボルトはお互い確定2発だが、ふぶきとかみなりの性能差と特殊耐久の差で負ける可能性が高かった。

攻撃技は豊富で、メインにはかいこうせん、サブにだいもんじ、ふぶき、10まんボルト、なみのりのしかかりを覚える。補助技にはギャラドスにはないでんじはこうそくいどうを覚え、そこからのまきつく又はつのドリルのコンボといった差別化点も存在した。ドラゴン技が固定ダメージのりゅうのいかりだけでまともなタイプ一致技がなかったのも大きなマイナスポイント。何故かじしんを覚えないため、高いこうげきを活かせる技がはかいこうせんくらいしかない点もギャラドスと被る。

ニンテンドウカップ'97では最低レベル55なのでレギュレーション上パーティ構築にも制限を強いる。かと言ってケンタロススターミーのような活躍は期待できないのだから、無理して使う必要性は皆無。初期こそカイリューのエース編成は多かったが、扱いが難しく実力が露呈するにつれギャラドスよりマイナーに甘んじた。そして最終的に、決勝進出者15人中1人が採用するのみであった。

第二世代

特殊特攻特防に分かれるがどちらの能力も減らされず、ふぶきの弱体化などによって最大の天敵だったこおりタイプの勢いが落ち着いた。しかもれいとうビームは第一世代のわざマシンかクリスタルのおしえわざしかなく、不一致ならいくらカイリューと言えど耐えることができた。

はかいこうせんの弱体化は強化されたすてみタックルで代用でき、クリスタルのゲーム内イベントでしんそくを覚えたミニリュウを手に入れればカイリューにもしんそくを使わせることができた。しかし、最強の攻撃力を持つ割にはそれを活かす技にはまだまだ恵まれておらず、じしんいわなだれも未だに覚えないまま。ちなみにカイリューのはかいこうせんの決定力はカビゴンのすてみタックルを僅かに上回る程度なのでのろいもできれば入れたい。タイプ一致技ひこうが狙いにくいめざめるパワー(ひこう)、つばさでうつ、弱体化したそらをとぶの3つ、ドラゴンたつまきりゅうのいぶき、当時威力90のげきりんの3つといずれも余りに微妙で、しかも後者は当時特殊技で全く使えなかった。他の特殊技は多彩で補助技も新たにしんぴのまもりを獲得。ねむるねごとのコンボを活かしてつのドリルを放つ技構成にすることもできたが、いかんせん最低進化レベルが55のため、ニンテンドウカップ2000ではやはりエース仕様限定になる点がネックであった。それでも、この世代で需要が伸びたほのおじめんを両方半減以下に抑えることができ、耐性面は環境の変化によって少しは救済を受けた。ニンテンドウカップ2000全国大会では決勝進出11人中1人がエントリーしている。相変わらず不遇な気もするが、まともに戦えるようになっただけでも大きな進歩と言えよう。

第三世代

この世代からボーマンダがライバルとして登場。第二世代までとの互換切りにより、つのドリルしんそくリフレクターが消滅。一方でようやくじしんを覚えるようになり、強力な積み技であるりゅうのまいも手に入れたことで、相手は選ぶがようやく真剣勝負でも使えるようになった。ただ、カイリューに与えられた特性せいしんりょくは、対ねこだまし程度の用途しかなかった。 また、ボーマンダラティオスに素早さで負けているのもマイナス点であり、対面からだとドラゴンクローの打ち合いで負けがちであった。しんぴのまもりの仕様変更で、げきりんによる混乱を避けられなくなったのもマイナス。 さらにレベルが祟って、この頃から公式大会で使用不能となった。

第四世代

げきりんの強化、こだわりスカーフの登場、はねやすめの獲得、フラットバトルの導入によって、環境でもそこそこ戦えるように。こだわりスカーフこおりのつぶてで4倍弱点を真っ先に打ち込まれる危険性が増したが、使用率の高かったゴウカザルに強いことや、トゲチックてんのめぐみをいかしたひるみコンボを躱せる利点に注目された。HGSSでミニリュウのしんそくイベントが復活、さらにしんそくをタマゴわざとして覚えられるようになった。プラチナの教え技ではねっぷうばかぢからが追加された反面、ドラゴンタイプ全体にげきりんが普及したことで相対的な価値が下がった。

第五世代

隠れ特性マルチスケイルの獲得、ぼうふうなどの新技獲得によって、シングルバトルでの需要が急激に拡大。非常に豊富になっていた技のレパートリーと種族値を活かして、トップメタの一角に上り詰めた。BW2期になると、おいかぜばかぢからなどの教え技とマルチスケイルを両立させることが可能になった。一方、つららばりの強化、からをやぶるを覚えたことによるパルシェンの台頭、マルチスケイルを無視するかたやぶりを持ったりゅうのまいげきりんの使い手であるオノノクスの登場など、警戒すべき相手も生まれた。BW2の教え技としてトリックがあり、その影響でこだわりスカーフ+トリックの組み合わせが増えたため、りゅうのまいに依存すると痛い目に遭うようになった。そのため、BW2環境で仮にトリックでこだわりスカーフを押し付けられてもデメリットが機能しづらいこだわりアイテム型が比較的多くなった。BW2初期にはカバルドンドリュウズ砂パコンビに、HPを16n調整してたべのこしダメージを相殺することでマルチスケイルを維持して安全に積み技を使えるようにしたカイリューを加えた「カバドリカイリュー」がそこそこ使われた。はがね対策およびはがねがよく持っていたゴツゴツメットによるマルチスケイル潰し回避のためにしてだいもんじを採用するケースもあり、BW2終期にはこだわりハチマキ持たせてひたすらしんそくを撃つ型が勢いを伸ばした。

ダブルバトルでの需要は相変わらずだが、トリプルバトルではぼうふうやじしんなどの全体攻撃を買われて出番を与えられた。

2013年2月にカントー図鑑限定のシングルバトルとして行われたインターネット大会『カントーカップ』では全カテゴリ使用率1位を記録。

第六世代

フェアリータイプの登場によってげきりんによるリスクが増加。メガシンカなどの強化がなかったため、相対的には弱体化。しかし前世代から継続してマルチスケイルとしんそく、その他多彩な技で安定した性能を維持している。レート戦X・Yリーグではシーズン1からシーズン8までにおいて全対戦での使用率10位台後半から20位台後半を推移していたが、クチート軸のパーティや雨パのフィニッシャーとして出張するようになり、そのためシーズン9からシーズン17までは8位から13位につけるようになった。ORASリーグ開始以降の環境では、カバルドンステルスロックあくびで起点を作り、メガルカリオつるぎのまいわるだくみを積んで、カイリューでルカリオの相性補完を行う「カバルカイリュー」構築が流行。シングルバトルにおけるハッサムとの組み合わせはいわゆる積みサイクル的な動きでこの世代の主流となり、それぞれ一方が抜けない相手をもう一方が起点とするという強さがあった。

第七世代

カプシリーズやミミッキュの登場などフェアリータイプの普及によりドラゴンタイプの技を流されるリスクが無視できないレベルになり、第六世代の時よりさらに弱体化。それでも第六世代から登場したじゃくてんほけんがあるため、豊富な技を持つカイリューであればフェアリータイプを返すこともそこそこできる。とはいえ、前世代の「カバルカイリュー」は「カバルカミミッキュ」に代わり、単体としても一致技だけでほとんどに等倍以上をとれるミミッキュに代えられ、使用頻度が下落した。SMリーグシングルバトルではUSUMが発売されたシーズン7までの間、シーズン2とシーズン7でしか使用率ベスト30を記録していなかった。PGL統計データに基づくとテンプレは技がげきりん、じしん、しんそく、りゅうのまい、性格がいじっぱりであるということがうかがえ、これは第六世代と単体構成はほぼ同じであると言える。この世代は第六世代と比べて輪をかけてステルスロックの使い手が増えたことでマルチスケイルの安定度がさらに下がりエース運用が難しくなったため、ステルスロックの影響を受けないように先発で場に出すことが多くなり、そらをとぶZワザ化することでメガボーマンダとは瞬間火力で差別化するようになった。

ピカブイではれいとうビームの需要が低く、フェアリー、ドラゴンはがねがほとんど存在しないため弱点を突かれにくいうえに、げきりんの等倍範囲も極めて広い。ただ、メガプテラサイドンカブトプスが活躍する典型的ないわゲー環境なので、対戦ではそこそこ活躍している程度。

第八世代

冠の雪原で追加。

ほのおのうずエアスラッシュワイドブレイカーボディプレスを獲得。また、これまで特別な手段でなければ入手できなかったしんそくが技思い出しにより容易に習得可能になった。また、せいしんりょくの仕様変更も強化点の一つ。

ダイマックスすれば耐久無振りでもマルチスケイル込みでこだわりメガネひかえめグレイシアれいとうビームすら確定で耐えるので、じゃくてんほけん型として非常に強力。タイプ一致のダイジェットを始めとする豊富な技のレパートリーのおかげで攻めがツボにはまれば無敵である。

素早さ操作系ではない等倍以下のダイマックスわざなら一致であってもはねやすめによる回復が大体間に合うので、ダイマックスターン枯らしとしても優秀。特殊耐久に特化すれば、ひかえめ火力アイテム無しのカプ・レヒレダイフェアリーに対してすらはねやすめが間に合う。

新規勢の中では、リベロで変更されるタイプの関係上エースバーンに強い。れんげきウーラオスにもタイプ相性上有利であるが、れいとうパンチには注意。

内定判明当初はゲーム性を破壊する1体となるのではないかと危惧されたが、実際はこおりウエポンを覚えたフェローチェトリックルーム展開からのブリザポスなどの対処法があるので、そこまで悪質なポケモンとはならなかった。ダイマックスによる攻めも、受け回してターンを枯らせれば何とかなる範疇にあった。シーズン12には最終使用率18位を記録。

シーズン12最終8位構築には、初手ダイマックスのケア、ダイマックスエース、最後の詰めとなる耐久型の全てが務まるたべのこしはねやすめエース特殊型がエントリーされていた[1]。サンダーを始め解禁組の中に目立つ特殊型を起点にするためのタラプのみ型も一定数存在しており、最終13位構築にはタラプのみりゅうのまいはねやすめ型がエントリーされていた[2]

シリーズ9になると、ダイナックル(ばかぢから)で火力を追求した型が主流化。

受けループではあつぞこブーツはねやすめ特殊型が一定数使われる。

ダブルバトルではねこだましによる集中砲火に弱いためマルチスケイル一択とは言えず、いかくを無効化できるせいしんりょくも全体の5割前後存在する。

一般的な育成論

非常に高い能力を誇る初代600族。特に攻撃が高いので物理アタッカーとして育成するのが一般的であるが、それ以外の戦術も取れる。

HPが満タンのときダメージが半分になる隠れ特性マルチスケイルが強力。耐久に努力値を振らずとも等倍の攻撃はおろか不一致のこおり技程度では一撃では到底落ちない耐久を得られる。こだわりメガネを持たせたラティオスのりゅうせいぐんのようなものも、ハバンのみを持つか多めに耐久に努力値を割くことで耐えて反撃するチャンスをつかめられる。

この耐久力を活かしたりゅうのまいげきりんを組み合わせた竜舞型と、優先度+2に強化されたしんそくをメインにしたこだわりハチマキ型がカイリューの主戦術である。耐久の高いカイリューはりゅうのまいを使う隙を作りやすく、また攻撃力も高いので舞った後にげきりんをするだけで壊滅的な被害を相手に与えることができる。鉢巻型は元の高い攻撃力で低速のポケモンを押し潰すほか、すなあらしあられステルスロックのダメージなどで場に出た直後から特性が潰されても腐りにくい。しんそくは優先度の高さで相手の素早さを無視しつつ体力が減った相手を倒しきれるため、終盤で役に立つ。

竜舞型で相性の良いアイテムは状態異常の対策になるラムのみ、弱点技を逆利用できるじゃくてんほけん、抜き性能を上げるいのちのたま、天候ダメージやキノコのほうしを防ぐぼうじんゴーグルなどが上がる。いのちのたまは自らマルチスケイルを潰してしまうものの、マルチスケイルはりゅうのまいを舞うときにさえあれば十分という見方で考えれば候補に上がるアイテムになる。

また、あえてりゅうのまいを使用せず、豊富な技としんそくの圧倒的抜き性能、そしていきなり超火力で技を放てるこだわりハチマキ型も良い。カイリュー特有の豊富な技範囲による器用さを失うが、その高いサイクル崩壊能力は他にはない性能があるといえる。また、終盤に体力が減った状態でもしんそくにより腐りにくいという特徴も持っている。ただし、拘ることでフェアリータイプにはますます弱くなるので注意。

しんそくやげきりん以外の攻撃技はじしんほのおのパンチばかぢからはがねのつばさアイアンテールかみなりパンチなど、弱点を補える技が多い。

比較的特攻も高いため特殊型になることもできる。りゅうせいぐんを筆頭に、りゅうのはどう10まんボルトれいとうビームだいもんじきあいだまなみのりぼうふうなどの多数のタイプの技を扱える。特に雨が降っているならばぼうふうが強力。かみなりも候補になる。

そこそこ耐久もあるためサポート型もできる。はねやすめを駆使しながらおいかぜでんじはひかりのかべを積んでいく。フリーフォールで妨害するのもよい。せいしんりょくならねこだましを気にせずおいかぜを張れる。