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エアームド/対戦

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このページは、エアームドの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。

エアームドの歴史

第二世代

公式大会では見かけなかったが、非常に高い物理耐久力に加えて物理タイプの弱点を持たない。特にカビゴンケンタロスの主力技であるすてみタックルじしんの両方を前者は半減、後者は無効にしてしまうということで、大会後にカビゴン対策や物理受けとして人気を誇った。ただし、ケンタロスに対してはつのドリルを使用されると分が悪い。エアームドの高評価は、当時のローカルルールで一撃必殺技を禁止する風潮によるところが大きい。

ノーマルじめんに耐性を持つのはこの時代ではプテラとエアームドだけだが、プテラと違い物理耐久が非常に高い。合計で11の耐性を持ち、カビゴン、バンギラスガラガラヘラクロスといった多くの物理アタッカーをブロックしてしまう。その後、その対策としてカビゴンやガラガラがだいもんじを覚えるケースが激増した。ガラガラはつるぎのまいで突破し出したのだが、だいもんじはエアームドのために登場したようなものであった。ところが、防御以外のその他のステータスは低く、攻撃はギリギリの数値と言ったところ。

メイン技はドリルくちばしがほぼ確実、一応はがねのつばさもある。火力が悪いのでのろいで火力と耐久力を底上げすることが非常に多く、耐久型のエアームドはセットでねむるも。どくどくすなあらしからのふきとばしといった昆布戦法も多く、ふきとばしはのろいの積み合いで便利。

カビゴンやガラガラの対策にはどろぼうも有効で、決まれば戦力をガタ落ちさせられる。しかし上記の通りだいもんじを覚えてる場合も多いため完全な対策にはならず、みずタイプにも力押しされると弱かった。それでも、特にガラガラがふといほねを落とされるのは死活問題なので、ふきとばしガラガラを確定で引きずり出される状況ならガラガラ側が時間切れまで交代を繰り返すことも珍しくなかった(ポケスタ2での対戦は共通時間制で、時間切れ判定が導入されていた)。

第三世代

もともとサポートとして相性のよかったまきびしを自身も覚えるようになった。さらにルビー・サファイア当初はふきとばしの遺伝経路が存在しなかったためか、わざマシンでほえるを覚えるようになり、以降の世代でも踏襲されている。努力値の仕様変更により、従来通りの物理受け性能を持たせるなら特化させざるを得なくなったが、特性がんじょうを獲得したことにより一撃必殺技による逆転を許さなくなった。この頃になっても4つの技をすべてエアームドで軽減または無効にされるケースもざらであったため、エアームドに対するピンポイントメタとしてだいもんじを覚えさせるプレイヤーも珍しくはなかった。耐久の欠点を補うために、敢えて特防に努力値を割くケースは以降の世代も含めて見られる。

第四世代

火力インフレに加え、タイプ仕様の変更によって物理わざでも弱点を突かれるようになり、受け切る戦法そのものが難しくなった中、はねやすめというねむるに代わるHP回復手段を得て物理受けとしての立場を守った。ピンポイントメタとしてだいもんじが使われたのは相変わらず。第三世代の相棒であったまきびしを捨て、この世代からステルスロックが相棒となった。

天敵としてジバコイルが登場し、じりょくで動きを止められてでんき技を放たれたらひとたまりもなかったため、きれいなぬけがらを持つエアームドが少なくなかった。

それでもやはり火力インフレが厳しく66対戦では大活躍だったが63対戦ではあまり見なかった。特に2009年頃のバトレボにはあまりにもファイヤーが増えたため、耐久型として使用する都合上長期戦に向く持ち物ではないオッカのみを持たせるわけにもいかないエアームドはシングルバトルの舞台から死滅した。ただ、物理耐久特化のエアームドと特殊耐久特化のランターンを組み合わせ、両者の相性補完を活かした「ムドーランターン」が流行していた時期もある。

第五世代

高火力のほのおポケモンが多数登場したことや一方的に不利な選択を強いられるボルトチェンジの登場などによってメタ格からの失墜が囁かれるようになったが、その物理耐久によってトップメタに位置していたかくとうタイプやドラゴンタイプの受けをこなせることやゴツゴツメットで崩しを十分に行えること、砂パのメタに最適であったこと、昆布戦法の安定化により環境における重要度を取り戻した。がんじょうの仕様変更によって、この世代からがんじょうとステルスロックの組み合わせの代名詞として名を馳せることとなった。また、はねやすめのろいを繰り返しつつつばめがえし回避率を上げた相手などを安全に処理する「のろつば」型がBW期には見られた。のろい型の中にはつるぎのまい+いわなだれ型のドリュウズに勝率が挙がるように研究されたものもあった。

火力に関しては、ウルガモス程度ならあちらが特攻素早さ努力値を極振りすることがざらであることからドリルくちばしで十分削ることができる。後出ししてきたところをがんじょうを活かしながらドリルくちばしを2発入れて倒せるケースまで十分ある。因みに攻撃に努力値無振りのずぶといエアームドが耐久無振りのおくびょうウルガモスをドリルくちばしで攻めた場合、最低乱数で61.2%のダメージとなる。

ただ、当時はゴツゴツメットへの依存度が極めて高く、それこそ「ゴツゴツメットがエアームドを持っている」とまで言われていた。持ち物の自由度の無さは当時のエアームドの最大の欠点であった。

単体でも強かったが、この世代ではバンギラスで特殊受けを行いエアームドで物理受けを行うという「バンギムドー」構築が環境で活躍していた。また、グライオンスイクンをプラスして物理受け2匹体制とする選出もままあったが、これはエアームドの耐久が耐性ありきで種族値がギリギリであるということの表れであった。ラティオスと組んで、ガブリアスに不一致特殊ほのおウエポンとドラゴンウエポンの択を迫ることができるコンビ「ラティムドー」も強力であった。

第六世代

はがねタイプ相性仕様変更により弱体化。フェアリータイプの技ははがねタイプに半減されるが、フェアリータイプの攻撃技じゃれつくを除いて全て特殊技であり、特殊耐久が極めて低いエアームドにとっては半減でも結構痛い。その為第五世代に比べるとやや数を減らしているが、一応第六世代は物理偏重環境ではある為まだ需要自体はなくなってはおらず、使用率1位を特等席としたガブリアス一致メインウエポン両方を半減以下に抑えることができるという利点もあった。PGLのレート戦統計によると、技ははねやすめがほぼ確定のようであり、次いでステルスロックが主流、残りはブレイブバード、ドリルくちばし、どくどく、ふきとばしなどが競合した。総括的にデータを見ると、性格のシェアはわんぱく、ようき、しんちょうの順となっていた。

余談だが、この世代ではのろいふきとばしのろいドリルくちばしが同時遺伝可能になっており、全体的にのろい型が強化された。

2016年8月24日にポケモン公式YouTubeチャンネルで公開された「ピカ・チャン」第9話では、ステルスロックを撒き、持たせたゴツゴツメットでの接触ダメージとほえるの強制交代(昆布戦法)で戦う型が紹介されていた[1]

第七世代

長らく固有タイプだったこのタイプ2匹目のポケモンとしてテッカグヤが登場した。防御性能ではあちらの劣化になりかねないため立場が危うくなったが、こちらは素早さを強化する積み技、回復技、設置技がんじょうで差別化可能。それでも特防の低さからカプに弱いのが難点であり、特攻に全振りしたカプ・テテフサイコキネシスを受ければ半減にもかかわらず極めて高い確率(いわゆる超高乱数)で2発で落ちる。そんな中でも受けループとして一定の採用はされており、SMリーグレート戦シーズン3のスペシャルバトルでは29位の使用率を記録している。エアームドの素の防御では受け切れないケースも増えたため、てっぺきが採用率を伸ばしている。どくどくちょうはつはねやすめてっぺきという技構成のノーウエポン型もそこそこ使われるようになった。

エアームド入りのパーティで、レート上位プレイヤーのハンドルネームをそのままパーティ名に組み込んだ「なごしパ」というのが界隈で有名になった。カビゴンで特殊を受け、エアームドで物理を受け、グライオンで上からハメる「カビグライムドー」に、物理の攻め枠のメガミミロップ、特殊の攻め枠のシャンデラこだわりスカーフ持ちであるスイーパー枠のアーゴヨンを入れたパーティであり、攻め枠で相手の受け枠を崩す枠を処理してから受け枠で受けループして詰ませるのがコンセプト。これはUSUMリーグシーズン8で最終1位(レート2182)を記録した構築である[2][3]

USUMリーグダブルバトルシーズン7には、ちいさくなるラッキーに強いするどいめ型が約7割を記録。エアームドの弱点を突けない物理アタッカーや耐久型しか残っていない状況でてっぺきを積めば集中砲火にすらはねやすめによる回復が追いつく上に、役割対象のラッキーはちょうはつでロックしてからアイアンヘッドで刻んで処理できる。

第八世代

すなじごくボディプレスを獲得。同複合タイプの耐久型としてアーマーガアがこの世代に登場しているので、ステルスロックつるぎのまいがんじょうで差別化する必要がある。

前世代に引き続き受けループの受け要員として使われることとなった。

シーズン8ではウルガモスアローラガラガラが流行しているため、それらが受け出しされるのに対処できるいわなだれ型が一部で使われるようになった。

この世代の受けループのアタッカー枠にはパッチラゴンが加わっており、特殊技ラッキーで受けて物理技をエアームドで受けて潰しをパッチラゴンに任せる「ラキムドーチラゴン」構築が成立している。

サイクル型構築でなくともパッチラゴンとのシナジーは抜群であり、がんせきふうじでパッチラゴンでんげきくちばしをサポートしたりステルスロックで確定数をずらしたりすることができる。

持ち物に関してはダイバーンによる出落ちを防げるオッカのみの割合も増えている。

シーズン8に使用率ベスト10にランクインしたポケモンを使用禁止とするシリーズ6のルールではステルスロックがんせきふうじちょうはつで場作りする起点型が主流化であり、通常レギュレーションにおいて起点型として定番であったカバルドンの代用として一定数使われていることが窺える。また、レッドカードがエアームドにおける採用率2位の持ち物となった。

シーズン13最終9位構築には、ボディプレス不採用てっぺき単採用のほぼ物理耐久特化昆布型がエントリーされていた。主に終盤に上位帯で増えていたつるぎのまいドリュウズランドロスゴリランダーガブリアスを受けるためのものであった[4]

一般的な育成論

防御種族値が高く他のステータスは控えめ。物理耐久に優れはねやすめを習得できることから、弱点を突かれないかぎりほとんどの物理攻撃に対し回復が間に合ってしまう。もちろん特別な理由がない限り物理耐久に特化される。また、第五世代がんじょうの仕様が強化されたことにより、さらに倒されにくくなった。がんじょうはブレイブバードとアンチシナジーに見えるが、役割破壊のでんきタイプほのおタイプ特殊技に対して1回耐えられれば十分という割り切り方が1つの考えとして成り立つため、エアームドの特性としては主流である。

攻撃技はドリルくちばしがメイン。通常では物理受けとして育成されるため、変化技にスペースが割かれるため、攻撃技はメイン一本の場合が多い。その他にはいわなだれブレイブバードアイアンヘッド(BW2~)がある程度で、これらの技は物理受けの裏をかいたアタッカー型で採用される程度である。ブレイブバードはがんじょうと相性が良くないので採用されないことが多い。

変化技としては役割を長持ちさせるはねやすめは必須。他にはステルスロックまきびしや、相手のステータス上昇技を解除できるふきとばしも採用されやすい。エアームドは相手との有利不利がはっきりしているため、ステルスロック・まきびし+ふきとばしによるコンボが比較的しやすい。またのろいを使って元々高い物理耐久を攻撃とともにさらに上げて攻撃に転じる戦法も存在する。なお、のろいを遺伝させる場合、第五世代まではドリルくちばしやふきとばしとの同時遺伝ができないので、攻撃技はつばめがえし、交代技はほえるで補う必要がある。

元々物理耐久が高いポケモンとして知名度が高いが、特殊耐久はあまり高くなく、特殊技が主力のでんきほのお技には滅法弱いので、でんきやほのおタイプが出てきたら素直に引くしかない。このことから物理攻撃主体のポケモンがエアームドを突破するためにだいもんじなどの特殊技を覚えていることも多い。また、特性じりょくを持ったジバコイルレアコイルに遭遇してしまうと逃げられず手も足も出ないので注意する必要がある。特殊耐久に努力値を振っている場合は弱点を突かれてもタイプ不一致でなら余裕で耐えられる。

持ち物は物理受けとして採用するならばゴツゴツメット確定と言ってよい。実質的に受け出しやはねやすめの回復を繰り返しているだけでダメージを蓄積できる。火力が低く、負荷も掛けにくいエアームドにとっては延命系のたべのこしなどは意外と相性が悪い。 受けループでは無いパーティでステルスロック撒きをメインとして扱うならレッドカード、奇襲用のアタッカー戦術で行く場合は、通常の物理受けのエアームドを突破するポケモンを先制攻撃で返り討ちに出来るこだわりスカーフを持たせるのが一般的。

性格は物理耐久を持たせつつ素早さも維持できるわんぱくがメインであり、上からみがわりを打つことを動きに取り入れる場合はようきも候補に挙がる。ノーウエポン型ならイカサマこんらんのダメージを抑えられるずぶとい、おくびょうが主流。特殊耐久を持たせるためにしんちょう、おだやかにする場合もあるが、物理耐久という持ち味を生かし切れないためメインではない。

隠れ特性はくだけるよろい。物理技を受けることで物理耐久が脆くなる代わりに微妙な素早さをカバーできるようになり、最速にした場合は1度の発動でサンダースなど130族をギリギリ追い抜ける。この特性を採用するならばアタッカー型がオススメなのだが、元々アタッカー型自体が奇襲寄りで、攻撃種族値が80しかないのでアタッカーとして活躍するのは難しい。素早さを得るためとはいえ物理耐久を削っていく必要があるのも厳しく、発動も相手依存なので全く安定しない。つるぎのまいを覚えることができるので、物理主体の相手に死に出しを狙い、高い防御を利用して物理技を受けてくだけるよろいを発動させた直後につるぎのまいで補強して反撃に出るのが望ましいといえる。

第七世代では素早さが2段階上がる仕様に変更され、準速(素早さ無補正全振り)であっても大抵のポケモンを抜けることが可能となったため、性格をいじっぱりにして努力値を攻撃全振り、素早さを特性発動でどのポケモンを抜くかで調整して残りをHP、防御に回すことで、より物理耐久が増したアタッカーとして活躍させられる。

なお、ガードスワップをタマゴ技で取得できるため、くだけるよろいの発動によって下がった防御力のランクを相手に押し付けるというネタもある。

脚注